【STAGEPAS 100 事例】ギタリスト 黒川 麻人 様 / 神奈川
Japan/Kanagawa Sep.2024
テクニカルなリードギターと、パーカッシヴなバッキングギターからなるスパニッシュギターデュオ「ASATO Y AKIRA」を結成し、フラメンコギターやデュオでの演奏以外にもバンドやミュージカルのサポート活動などをこなしながら、自宅でギター教室も運営する、黒川麻人氏。
ライブなどで、ガットギターを中心に接続するアンプ/モニターとして、「STAGEPAS 100」を選ばれた理由などについてお話をうかがいました。
ガットギターの音を自然に引き出してくれる「STAGEPAS 100」
フラメンコギターの演奏が多い黒川さんが、「STAGEPAS 100」を選ばれた理由を教えてください。
黒川氏:
「STAGEPAS 100」は、ナイロン弦のガットギターをつないでも自然でいい音が出せることが、購入した一番の理由です。通常は、アコースティックギター用アンプなどにガットギターをつなぐと、キンキンした高音が目立つ音になってしまいます。そこで、ガットギターの優しい音を引き出してくれるアンプがないかと探していた時に「STAGEPAS 100」に出会ったのですが、コストパフォーマンスがとてもよかったことも購入の決め手になりました。
そもそも、自分はあまり高音が出過ぎるのは好きではなく、ローとかミッドとかがふくよかに出る丸みのある音が好きなんです。特にガットギターの場合は中音が大事だと思っているので、そこは外せなかったですね。
「STAGEPAS 100」ならばローをカットしてもナチュラルだし、リバーブをかけていなくてもとても自然な響きが得られます。イコライザーを使ってもそういう音は出せるのですが、なにより設定が大変です。アンプだけでこれだけ自然な音が出せれば、全然問題ないですね。
ライブの時、「STAGEPAS 100」はどのような使い方をしていますか。
黒川氏:
30人くらい入るバーとかで演奏する際には、音量も結構出るので、ボリュームつまみの位置も12時とか1時くらいで大丈夫です。あとは、お店の構造やお客さんの入り具合などに応じて、ローを上げたり下げたり、たまにトレブルを上げたりしてバランスを取っていますね。
「STAGEPAS 100」はハンドルに3/8インチ径のネジ穴が備わっているので、マイクスタンドにマウントすることもでき、それも大きなメリットと感じています。お客さんが座って聴いている時は、少し高い位置から音が出せるんです。
モニタースピーカーとしても利用されているようですね。
黒川氏:
ときどき、サックスやバイオリンなどと一緒に演奏する時もあるのですが、ステージ上では管弦楽器の音量の方が勝ってしまう場合が多いです。そういうケースでは「STAGEPAS 100」を足元に置いてモニターとして使うと、確実に自分の音が聞こえますね。
特に「STAGEPAS 100」は床置き時のスタンドと持ち運ぶ際の持ち手を兼ねたハンドルが標準装備されています。これによって自由に傾きが調整できるので、モニターとして使う時には立って演奏する場合でも座って演奏する場合でも、自分が聞きやすい角度に設定できます。置き方によっては、モニターしつつも、周りのお客さんにきちんと音が聞こえる。これは最高じゃないですか。
また、いつも演奏活動でお世話になっているお店には、壁にキャノンコネクターがあるので、そこから店内のスピーカーにつなげられるようになっています。以前はお店にミキサーを持って行って、他のメーカーのアンプにつないだりしていたのですが、それだとガットギターの場合にローが綺麗に出なかったんです。今は「STAGEPAS 100」から直接アウトプットできるので、ミキサーを持っていく必要がなくなり、それもありがたいと思っています。
「STAGEPAS 100」と「STAGEPAS 200」の使い分け
「STAGEPAS 200」もお使いとのことですが、どのように使い分けているのでしょうか。
黒川氏:
「STAGEPAS 100」も「STAGEPAS 200」も低音がよく鳴るのですが、「STAGEPAS 200」はチャンネルが3つあるので、店内演奏ではよくギターだけでなくベースも一緒につなぐんです。その時でも、両方とも低音が非常によく鳴ってくれます。その際にも、フルアコのギターを弾く時はローを全てカットするとちょうどよくて、ガットギターで弾く時は全部フラットにして、音量を上げるとちょうどいいって感じですね。
普通はギターとベースを同じアンプにつなぐとバランスが悪くなってしまう気がするのですが、どちらも自然な音が出せるのはすごいですね。
黒川氏:
かなり再生帯域が広いように思います。ベースは6弦なのですが、和音も弾けるし一番下のローBの音もしっかり鳴っていますね。通常のギターアンプにベースをつないだ場合は、低音が出なくて高い音ばかり鳴るので、そこも大変使い勝手がいいです。
それと、どちらも別売りになりますが、専用のケースが用意されているので、移動の際に非常に便利です。特に「STAGEPAS 200」の方はキャスターが付いているので、助かります。実は「STAGEPAS」シリーズを選んだ理由の1つに、そういった可搬性のよさもあるんです。
「STAGEPAS 100」も「STAGEPAS 200」もBluetoothでスマートフォンやタブレットと接続して音楽を再生できます。「STAGEPAS 200」の場合は専用アプリケーション「STAGEPAS Controller」を使ってミキサーやイコライザーの操作など調整も可能ですね。
黒川氏:
やはり、「STAGEPAS 200」の場合は「STAGEPAS Controller」を使うと細かいところに手が届くので、どこでも安定した音が簡単に作れます。アプリで操作して「いつもの音」にすぐにセッティングができるので、仕込みの時短になります。
それと、「STAGEPAS 200」の場合は、自然なリバーブも購入の決め手になりました。スパニッシュギターの演奏スタイルとして、ギター本体を手で叩いたりすることもあるのですが、その時のリバーブのかかり具合とかもすごくナチュラルなんです。外付けのエフェクターなどでリバーブをかけても、ここまで自然な音にはなりません。
ヤマハ製品は頑丈だから安心して使える
あらためて、ヤマハの音響製品全般をお使いいただいた感想について、お聞かせください。
黒川氏:
やはり、かなりコストパフォーマンスがいいと思っています。特に、コロナ禍以降の部品不足などによって他社の製品は軒並み価格が上がっているようですが、プラグをつないですぐにこれだけの空気感が出せる簡易PAシステムが手頃な価格で手に入れられることは本当にありがたいです。
それと、自分がヤマハ製品を好きなところは、どれも頑丈に作られているという信頼感です。移動の時にガラガラとキャリーを引いていても、問題がないと感じています。どこに行って演奏しても、トラブルがないということが、なにより助かっています。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。
プロフィール
高校生の頃にエレキトリックベースに触れ音楽を始める。
玉川大学芸術学部コントラバス科に進学する。
大学卒業直前、ベースからギターに転向しフラメンコギターを学ぶ。
同時にスパニッシュギターデュオ “ ASATO Y AKIRA ” を結成。
ギターを上田浩氏、池川寿一氏、齋藤元紀氏、藤井進一氏、マルセロ木村氏に、ベースを細谷紀彰氏に師事。
現在はフラメンコギター、デュオでの演奏以外にもバンドやミュージカルのサポート活動などもこなす。
黒川音楽教室 公式サイト
https://asato-kurokawa.wixsite.com/kurokawamusicschool/-about