【導入事例】株式会社たけでん 様 / 大阪

Japan/Osaka Jun. 2025

オフィスの映像・音響・照明を「ProVisionaire」とシグナルプロセッサーで一元管理

  • 「ProVisionaire Control PLUS」で制作したタッチパネルコントローラーで映像・音響・照明を一括操作
  • ヤマハシグナルプロセッサーシリーズに搭載の「External Events」機能で、映像や照明といった外部機器をネットワーク経由でコマンド制御
  • シグナルプロセッサー「MRX7-D」を使い、オフィス全体に会話内容の漏洩を防止する「スピーチプライバシーシステム」を導入。自然音による時間帯別の環境音演出とあわせて、執務室、会議室、フリースペースなど空間に応じた音響環境を提供

大阪市旭区に本社を置く電材住建の総合商社、株式会社たけでん。1959年創業以来、照明器具や太陽光発電システム、蓄電池、住宅設備機器など幅広い商品を取り扱い、社会インフラを支えています。

このたび株式会社たけでん JPタワー大阪オフィスにシグナルプロセッサー「MRX7-D」、マトリクスプロセッサー「MTX3」、シーリングスピーカー「VXCシリーズ」、ラインアレイスピーカー「VXLシリーズ」などが導入されました。その導入理由や実際の運用などについて、株式会社たけでん 環境ソリューション営業部 環境クリエイト課 マネージャー 髙谷 信広 氏と、同課 豊島 友加里 氏にお話をうかがいました。

株式会社たけでん 環境ソリューション営業部 環境クリエイト課 マネージャー 髙谷 信広 氏(写真右)
同課 豊島 友加里 氏(写真左)

はじめに、株式会社たけでんについてご紹介ください。

髙谷氏:
株式会社たけでんは創業66年目を迎える電設住建材の総合商社で、2024年度にはおかげさまで売上1000億円超を達成しました。売上の約6割を、空調、照明、電線、分電盤などの電設資材の電気工事店様向け販売が占めており、残りの4割は、電設部門、設備部門、制御部門、ソリューション部門等、業界に専門特化した特機営業本部です。私は特機営業本部の設計部門”環境クリエイト課”を担当しており、日頃より商業施設、学校、オフィスといった空間で使う幅広い設備の提案に力を入れています。

ヤマハの音響機器が導入されたたけでんJPタワー大阪オフィスとはどのような拠点ですか。

髙谷氏:
弊社のJPタワー大阪オフィスは、2025年1月に業務を開始した拠点で、執務スペースだけではなく、仕入れ先様、電気工事店様や設計会社様のような得意先様の皆さまに対して多彩なオフィスのソリューションを提案し、実際に体験いただくためのショールームの役割も担っています。

ショールーム機能を兼ねたビジネスサロン
執務スペース
株式会社たけでん 環境ソリューション営業部 環境クリエイト課 マネージャー 髙谷 信広 氏

コロナ禍以降、オフィスを提案する側としてヤマハ製品に深く関わり始めた

オフィスの設計や提案を行う立場として、ヤマハ音響機器とはどんな関わりがあったのですか。

髙谷氏:
私は様々な空間の照明や音響設備を設計する部門にいますが、入社してからコロナ禍まではずっと他社の音響機器を採用していました。しかし世界的な半導体不足やコロナ禍で、それまで使って来た音響機器の調達が難しくなり、その代替としてヤマハ製品を使い始めたのがきっかけとなりました。

それまでヤマハの音響機器は大規模ホールやコンサートなどの音楽用途の印象が強く、オフィスや店舗の設備用の製品はないものだと思い込んでいたんです。でもコロナ禍を契機にヤマハにはオフィスや商業施設向けの手頃な価格で良質なスピーカーやアンプがあることを知り、特に音質を重視するBGM用途で導入を始めました。以前と比べると、商業施設やオフィス案件でヤマハを使って設計することがかなり多くなりました。

どのようなヤマハの音響機器を使っていますか。

髙谷氏:
もともとは主にシーリングスピーカーやアンプを使用していましたが、最近特に重宝しているのがシグナルプロセッサーの「MRX7-D」です。「MRX7-D」は音声信号の処理だけでなく、指定したIPアドレスへのコマンド出力*も可能です。そこで、アプリケーション「ProVisionaire Control PLUS」で専用UIを作成し、タブレットのタッチパネルから音響・映像・照明をまとめて一括制御を行っています。

*External Events機能

シーリングスピーカー「VXCシリーズ」
シグナルプロセッサー「MRX7-D」(上)とパワーアンプリファイアー「XMV8140-D」(下)

「ProVisionaire Control PLUS」を使って音響・映像・照明を一括制御しているのはなぜですか。

髙谷氏:
弊社では音響機器、ビジュアル機器、照明設備を一括納入する案件が多くあります。1つの現場に多数のリモコンやタブレットを納品することは、“それが普通”と言えばそれまでですが、決して使いやすいとは思えず課題の一つと考えていました。そんな中、ヤマハのシグナルプロセッサー「MRX7-D」であればネットワーク上の機器に対してコマンドを送信できることが分かりました。

さらに、「Provisionaire Control PLUS」を使えば、UIは自由に作成が出来るため、高価な専用の制御機器類を使わずに様々な機器をコントロールするソリューションが提案できるのではと思い取り組むことにしました。これらの画面は豊島が作成していますが、音響の知識がない方でも直感的に操作できるデザインになっています。

「ProVisionaire Control PLUS」によって制作されたタッチコントロール画面

「ProVisionaire Control PLUS」で画面を制作した豊島さんにうかがいます。オリジナルのコントロール画面の制作は難しくなかったですか。

豊島氏:
画面を作ること自体はPowerPointのような手軽さでできたので、とても使いやすかったです。私自身、これまでイラストレーターなどのAdobe系ソフトを使ってきた経験があり、その知識が活かせる部分も多かったので、すぐに操作に慣れました。画面作成よりも、その空間のシーンに合わせた各デバイスのコマンドを入力したりする作業のほうが大変でした。

株式会社たけでん 環境ソリューション営業部 環境クリエイト課 豊島 友加里 氏

シグナルプロセッサー「MRX7-D」の導入で
タブレット操作により音響と照明を一括コントロール

たけでんJPタワー大阪オフィスにおける音響システムについて教えてください。

髙谷氏:
エントランス、各会議室、執務エリアを含めて全館でBGMを流しています。USENのチューナーを1台導入しており、1台のMRX7-Dから、館内にある8つのAVシステムにDanteで信号を分配しています。同じBGMも再生できますし、必要に応じて個別の切り替えも可能です。

これらは「ProVisionaire Control PLUS」で制作したコントロ−ラーで部屋ごとに操作が可能なのでしょうか。

豊島氏:
はい。たとえば弊社を紹介する「ブランディングエリア」には天井照明、プロジェクター、音響システムがあります。ここでコンテンツを再生する場合、今までなら照明、プロジェクター、音響用とそれぞれのリモコンで操作する必要がありましたが、「ProVisionaire Control PLUS」で作ったタブレットなら画面のワンプッシュで、照明が変わり、プロジェクターが起動し、音響機器の設定が切り替わります。

壁面に映像が投影されるブランディングエリアとラインアレイスピーカー「VXL1W-24」
「ProVisionaire Control PLUS」で制作されたブランディングエリア用のコントロール画面

他の部屋も同じく用途に応じたコントローラーがあるのですか。

豊島氏:
その通りです。執務エリア、会議室、役員室、ギャザリングスペースなど、スペースごとに用途に適したタッチパネル画面を制作しています。

ギャザリングスペース
ギャザリングスペース用コントロール画面
役員会議室
役員会議室用コントロール画面

オフィス全体でスピーチプライバシーシステムを導入

スピーチプライバシーシステムも導入されていますが、これはどんな用途で使用しているのですか。

髙谷氏:
BGMと同様にオフィスの全ての場所でスピーチブライバシーシステムを再生できるようになっています。たとえば会議室や執務エリアなどでは会話内容の漏洩を防ぐためのマスキング音を再生しています。またフリースペースエリアには、リラックス効果を演出する環境音を再生しています。

音源に関しては環境音系YouTubeで人気チャンネルの「Nature Sounds nagomi」さんに依頼し、オリジナルで制作した自然音を再生しています。この音源は実際に山中でバイノーラルマイクを使って録音されたものです。

再生に関しても鳥のさえずりや風の音など上方から聞こえるべき音は天井のスピーカーから、水の流れやカエルの鳴き声などは植栽や椅子の下など低い位置に設置されたスピーカーから再生しています。

天井に設置されたシーリングスピーカー「VXC4W」とシーリングサブウーファー「VXC8SW」
植栽の中に設置された超小型のスピーカーシステム「VXS1MLW」

大変凝った環境音ですね。

髙谷氏:
ありがとうございます。実は贅沢にサブウーファも設置している為、空気感のある環境音は、まるで本当に屋外にいるかのような雰囲気です。環境音は時間帯によって異なる音源が流れるようにプログラムしてあります。これらの環境音はマスキング効果も持ち合わせており、会議室内のマスキング音と相まって、空間全体での良好な音響調和が図られています。

ヤマハの技術サポート体制についてはいかがでしょうか?

髙谷氏:
技術面での支援に大変助けられています。ヤマハのサポートは教育的というか、今後は自力で対応できるようにいろんなことを教えてくれます。対応が迅速なことも安心できます。

最後に今後の展望についてお聞かせください。

髙谷氏:
今では音響案件に取り組む際、まず「ヤマハ・ファースト」で検討しています。以前は案件ごとに専用機器を複数組み合わせる必要がありましたが、現在は「MRX7-D」中心でシステムが完結してしまいます。それほど「MRX7-D」は優秀で、これがあれば様々なことが実現できると思っています。今後は「MRX7-D」と「ProVisionaire Control PLUS」が、音響のみならずオフィス全体の機能性や快適性、さらにはユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させるうえで、重要な役割を果たすのではないでしょうか。

エントランスのサイネージ用として両サイドに設置されたスピーカーシステム「VXL1W-24」

本日はご多忙の中、ありがとうございました。

株式会社たけでん
https://www.takeden.co.jp

Yamaha ProVisionaire

ProVisionaire

ヤマハプロオーディオ製品で構築するサウンドシステムの設計、制御、管理が行える無償のWindows/iPad用アプリケーションソフトウェア

MRX7-D

複雑なシステム制御と大規模入出力が要求されるサウンドシステムをフレキシブルかつシンプルに構築。

MTX Series

商業空間で要求されるサウンドシステムをシンプルに実現するシグナルプロセッサー。

VXC Series

上質な音質と洗練されたデザインを兼ね備える、商業空間用シーリングスピーカー。

VXL Series

高い遠達性と明瞭度を発揮する幅わずか54mmのラインアレイスピーカー。

XMV Series

商業空間に最適な機能を搭載しながら高効率を実現したClass Dパワーアンプ。用途に応じてパワーや入出力フォーマットを8種類のモデルから選択できます。

VXS Series "M model"

広がりのある音が心地よい音空間を演出する、手のひらサイズの商業空間用サーフェスマウントスピーカー。