HPH-MT220インタビュー / DJ Q'HEY
Japan/Tokyo, Apr 2015
1989年の DJ 活動開始以来常に日本ハードテクノシーンの中心で活躍されるDJ Q'HEYさんに、スタジオモニターヘッドホン「HPH-MT220」について話を伺いました。
DJとしての活動が長いので、ヘッドホンはもう日常の仕事道具ですね。今までいろんな製品を試してきましたし、目的に応じて使い分けてもいます。DJをする時は単に音が良ければいいわけではなく、キックとハイハットが明瞭でいわゆるドンシャリの効いたビートの取りやすいヘッドホンを使用するのですが、楽曲制作の際は全帯域においてフラットであることや、左右の定位感や音の輪郭が確認できることが重要になってきます。新しく導入したHPH-MT220はまさに後者のタイプで、これぞモニターヘッドホンという感じでした。解像度が高く、高域の抜けも良くて、パッドもより深く表現してくれますね。各楽器の存在感が際立ち、キックもパンチがあるうえに、薄目に入れてある歪みもきれいに聞かせてくれます。聴こえなかった音が聴こえてくるというのは、まさにこの事だと感じましたね。分離のいいサウンドであると同時に、聴き疲れのしないヘッドホンだとも思います。楽曲制作のチェック段階で使うのはもちろん、サンプリング素材や音色を選ぶ時もその性質がよくわかるので重宝しています。上がきちんと聴こえるので、楽曲の中低域の組み立てが楽になりますね。金物の響きやパッドの質感、音数の詰まり具合がよくわかるので、ミックスがダンゴになっていないかを確認するのにもいいと思います。
デザインも堅牢で重厚感があり、ケーブルやプラグの質感に至るまで、高級感がありますよね。何よりイヤーパッドがいいですよ。内径が大きくて耳が包み込まれる感じ、耳たぶを押さえられないところが気に入っています。ヘッドバンドのフィット感もソフトで長時間作業していても疲れないですし。DJ用のケーブルはもう少し固めのものが多いのですが、HPH-MT220はしなやかでスタジオワークに向いていると思います。カールコードなのでPCデスクの横に置いたアナログのアウトボードを触る時も気にすることなく作業ができるよいのもいいですね。
Photos
インターネットラジオ局block.fmにて毎週火曜深夜放送「radio REBOOT」で使用。
放送中は終始HPH-MT220でモニターしながらDJとトークを続けている。
http://block.fm/program/reboot/