HPH-MT220インタビュー / katsuyuki seto ( studio SpaceLab )

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Japan/Tokyo, Apr 2015

5.1chサラウンドに特化したスタジオ「studio SpaceLab」代表をつとめ、商業施設やイベント空間を音でデザインするクリエイター katsuyuki seto 氏。
サラウンド楽曲制作ならびに、ミキシングを主軸に国内外アーティストのプロデュースや商業スペースのサウンドディレクションを手掛ける同氏に、スタジオモニターヘッドホン「HPH-MT220」の印象を伺いました。

今回はスタジオでの楽曲制作と市販音源でのチェックを行いました。楽曲制作中はレコーディングとミックスのタイミングで使用したのですが、一聴して抜けがよくレスポンスが良いといった印象を持ちました。高域で痛みを感じることもなく、長時間使用しても音質的な疲れを感じることはありません。レコーディングの際に特に気に入ったのがベースの収録中で、録音に参加されていたスタジオミュージシャンの方からも好評でしたね。この時はHIP-HOPの制作中で、ミックス段階においてもキックやスネア、ハイハットのレンジが原音に忠実に再生されており、ダイナミックレンジの下から上まで正確であるという印象です。
前後に強調した鳴り方ではなく、左右の定位がひとことで言うと素晴らしく、これはもう、レコーディングからミキシングまで、オールインワンで使用できる総合バランスの整ったヘッドホンだと思います。

続けて市販音源での試聴も行い、Vocalモノを中心に普段イヤホンで聴いている楽曲をピックアップしてイヤホンとヘッドホン(HPH-MT220)での聴き比べをおこないました。勿論のことですが、やはり臨場感とダイナミックレンジはイヤホンとは比べものにならなかったです。

特にライブ収録された音源では、会場全体のイメージが想像できるほどの表現力で、原音、リバーブ、ディレイ、といった音響空間はここ最近でのヘッドホンのあり方を変えたのではと、個人的に思います。 90’s HIP-HOPから現在までのHIP-HOPと最近のR&B全般、そしてテクノやダブステップなどのクラブミュージックも続けて試聴しましたが、なにより低音がしっかりとしていて、それでいて味付けされた音ではなく、制作されたスタジオの環境が素直に再生されていると思います。

「聴く」「作る」という環境に対して原音の良さを正確に表現されておりますし、ヘッドホンの装着感も耳のパッドの向きが考えて作られていて非常に使いやすいです。
総合的なバランス感覚が素晴らしく、このヘッドホンをベースにスピーカーと使い分けていきたいと思います。

データ

製品情報 HPH-MT220, HPH-MT120