HPH-MT8インタビュー / ミュージシャン Fami。氏

Japan/Tokyo Apr.2025

ベーシストにとって低域の鳴りとバランスが大切
「HPH-MT8」は、その両方を同時に実現してくれる

10代の頃より、YouTubeへの投稿を開始したベース演奏動画が世界中で人気を博し、現在はメタルバンド「LOVEBITES」のベーシストとしても活躍する「Fami。(ふぁみ)」さん。今回は、そんなFami。さんが普段の楽器練習から音楽制作まで愛用する、ヤマハのスタジオモニターヘッドホン「HPH-MT8」について、ベーシストから見た「HPH-MT8」の使用感や魅力、活用シーンなどについてお話を聞きました。

動画制作からライブパフォーマンスまで様々なシーンで活躍中のFami。さんですが、ヘッドホンを実際使われるのはどんなときですか?

まずは、パソコンでの曲作りなどの際に、オーディオインターフェースにつなげて、モニター用ヘッドホンとして使用する場合が多いです。ベースサウンドを作り込む場合の音色・音質調整などにヘッドホンの存在は欠かせません。それから使用シーンという意味では、海外遠征などでの飛行機移動の際にも、よくヘッドホンを使います。移動中は、リスニング用でワイヤレスイヤホンも使用しますが、うっかり落としたりするのが怖いので、サウンドの差などではなく、その紛失リスクの高さの度合いにより、イヤホンとヘッドホンを使い分けていますね。(笑)

YouTubeに投稿されている演奏動画ではヘッドホンを使用されている場面もありますが、演奏時にも使用されることは多いのでしょうか?

動画撮影でのベースパフォーマンスの際にも、サウンドをモニターする必要がある場合にはヘッドホンを利用しています。また、単純に「見た目的に映える!」というのも大きな理由ですね(笑) もちろん、演奏練習でもベースアンプやエフェクターに直接ヘッドホンをつなげるなど、様々なシーンでヘッドホンのお世話になっています。

現在ヘッドホンとして、「HPH-MT8」を愛用されているとのことですが、Fami。さんがヘッドホンに求めるサウンドとはどんなものですか?

やはり、私はベーシストですので、ヘッドホンについては低音の再生能力がとても重要なポイントですね。同時に、モニター用ヘッドホンとして、すべてのサウンドがバランス良く素直に聞こえるということも大事。

例えば、ベースの音作りをする際に、低音が誇張され過ぎてリッチに聞こえてしまうヘッドホンでは、ライブ会場を想定したサウンドメイクを正確にジャッジするのは困難です。逆に、ヘッドホンの中には、低域の再生が苦手というような製品もあるので、それはそれでベーシストして物足りなさを感じてしまう。その点、この「HPH-MT8」はベースのリアルなサウンドを足し引きせずに、そのまま素直に再生してくれるのがすごく素敵だなと思っています。

Fami。さんが、ヘッドホンでのサウンドチェックの際に、お聞きになるリファレンス曲などはありますか?

あまり特定の楽曲を使ってサウンドチェックする習慣はないです。誰かの楽曲というよりは、DAWなどにレコーディングした自分の演奏を再生したりしてサウンドを確かめることが多いです。誰よりも一番多く自分の演奏を聞いていますし、楽曲全体だけでなくベーストラックのソロ再生なども簡単に行えて、より正確にベース演奏時のサウンドをチェックすることもできます。あとは、やってみた動画を作る際の耳コピなどのときに、何度もお気に入りの楽曲を聴いたりはしますね。

長時間使用していても低域の聞き疲れが少ないのも「HPH-MT8」の大きな魅力

「HPH-MT8」との出会いや、その第一印象についてについて教えてください。

動画投稿だけでなく、今後はライブ配信などにも力を入れていきたいなと考えていた時期に、ちょうどご縁があってヤマハのスタッフさんからご紹介いただいたのが「HPH-MT8」でした。それまでは、モニター用ヘッドホンというジャンルの製品を使用しておらず、ライブで使用しているイヤモニを利用していました。そのため、「HPH-MT8」を最初に使ったときには、モニターヘッドホンのサウンドってこんなに違うの?と驚かされましたね。

第一印象については、まずは「低音いい!」ってことですかね。(笑) さらに、これまで苦労していたベース(低域)の定位感の調整、エフェクター内のキャビ設定などが非常にわかりやすく明快になったのも印象的でした。

以前は、イヤモニをご使用になっていたとのことですが、モニターヘッドホンとの違いについてはいかがですか?

そもそも製品としての用途が異なっているというところはさておきまして、イヤモニで楽曲制作などを長時間続けていると「耳がもう疲れた!低音もうお腹いっぱい、ハァー、フーッ!!」って瞬間が訪れるんですよ。(笑) 「HPH-MT8」を使っていくうちに、そういった低音の聞き疲れなどストレスが少ないのもヘッドホンの大きな魅力であることに気付かされました。長時間つけたままでいても、「HPH-MT8」の柔らかなイヤーパッドのおかげで耳が包みこまれて痛くならないのも素晴らしいです!

その他、「HPH-MT8」をご使用になられてお気に入りのポイントやお気づきになった点はありますか?

まず「HPH-MT8」はリッチかつシンプルで「見た目がカッコイイ!!」ってことですよね。動画制作する際にも、これはすごく重要で目で見てすぐわかるプロフェッショナルな存在感や絵になる映え感は欠かせません。イヤーカップ(ハウジング)部に施されたヤマハの音叉のロゴマークも控えめで素敵です! ルックスからして、プレイヤーのテンションを上げてくれるデザインも気に入っています。ただ1つ装着の際に気になったのが、ヘッドバンドのサイズを調整する仕組みをもう一段階細かく調整できたら、さらに快適になりそうだなと思いました。それから、カラーバリエーションについても、黒以外の展開があれば選択肢が増えて嬉しいかな。

最後に、モニターヘッドホンの導入を検討しているベーシストの方々へメッセージやアドバイスをお願いします。

普段からベースの練習時には、自分のベースの生音をDAWなどに録音して、そのプレイを何百回、何千回も聞きながら、場合によっては、日を改めて聞いてみたりと、バランス良くフラットな音質のモニターヘッドホンで細かな問題点を発見し少しずつ修正していく作業を繰り返し行っています。

また、ヘッドホンだけでなくスマホやスピーカーで聞いてみたりすることで新たに気付かされることもあります。こういった日々の地道な積み重ねこそが、自分のベースの音になっていくと信じて私自身も日夜練習に励んでいますので、ぜひ皆さんもヘッドホンを使った練習も楽しみながら挑戦してみてください。


Profile

Fami。

2018年、高校在学中にYouTubeへのベース演奏動画の投稿を開始。ベースを激しく弾く姿と10代半ばとは思えない高い演奏力も相まって、瞬く間に世界中で人気に火が点く。
2021年、高校卒業を記念し、自らの作詞・作曲のほか、みきとP、粗品(霜降り明星)ら豪華布陣を迎え制作した自身初のオリジナルアルバム『卒業アルバム』をリリース。
2022年10月、メタルバンド「LOVEBITES」に加入し、2023年2月にリリースした加入後初のアルバム『ジャッジメント・デイ』が、オリコン週間ランキングで初登場5位を獲得。同作を携えた国内ツアーも全公演完売を達成した。
自身のYouTubeチャンネルの登録者数も約70万人を誇り、今もっとも注目されるベーシストである。

Fami。 X:https://x.com/famifamimario
LOVEBITES X:https://x.com/lovebites_jp
LOVEBITES オフィシャルサイト:https://lovebites.jp/


データ

製品情報 HPH-MT8