MO8 生産完了品

はじめに

『MO6/MO8』は「MOTIF ES」に搭載されている音源LSI、多彩なエフェクターなどを継承することで「MOTIF ES」と同クオリティの音質を実現しました。内蔵音色は768ノーマルボイス+65ドラムセットと豊富に用意されており、「MOTIF ES」直系のプロから定評のある音色に加え、『MO6/MO8』のために新たにボイシングされた最先端のダンス系音色などが追加搭載されています。さらに、あらゆるジャンルに対応する256音色のパフォーマンス音色をプリセットしており演奏を楽しむことはもちろん、音楽制作のモチーフ作りをサポートします。さらに4台分のMIDI音源をコントロールし、ライブパフォーマンスで威力を発揮する<マスターキーボード機能>や、本体上のスライダーやノブにより音色をリアルタイムコントロールできる機能により、ダイナミックなパフォーマンスが行えます。また音楽制作機能としては、687種のドラムフレーズをプリセットしたシーケンサーや1,787タイプものパターンを内蔵したインテリジェントなアルペジエーターを内蔵しています。アルペジエーターにはリアルタイムに操作子を動かすことで多彩なシーケンスフレーズを簡単に作成できる<Phrase Factory>も装備しました。さらに『MO6/MO8』本体の操作子を使ってコンピュータのシーケンスソフトウェアの様々な機能をフィジカルコントロールできるPCリモート機能も「MOTIF ES」を継承。さらにハードウェアとソフトウェアが統合したシームレスな音楽制作環境を提供する先進の<Studio Connections>※に対応するなど、コンピュータをベースにした音楽制作と高い親和性を発揮します。

「MOTIF ES」の<AWM2サウンドエンジン>を搭載した高品位な音色

『MO6/MO8』はヤマハシンセサイザーのフラッグシップモデルMOTIF ESと同じ175MB(16bitリニア換算)、1,859ウェーブフォームもの大容量ウェーブROMを搭載した<AWM2サウンドエンジン>を実装し、プログレードのサウンドを実現しました。パフォーマンス数はユーザー256音色(最大4パート)を用意し、新しくボイシング・プログラミングされた音色を多数内蔵しています。また多彩なフィルターなど高度な音色エディットが行える機能も「MOTIF ES」から継承しました。

定番の音色から最新ダンス系音色まで豊富な768+65ドラム音色をプリセット

『MO6/MO8』はあらゆるジャンルの音楽に対応する多彩な音色をプリセットしました。さまざまな種類のピアノ、ストリングス、ブラス、打楽器音などの基本的な音色は「MOTIF ES」のプロフェッショナルな音色を継承し、さらにミュージックシーンをリードするクリエイターたちが『MO6/MO8』のためにプログラムした最新鋭のダンス系音色などを豊富に内蔵。総計768+65ドラム音色をプリセットしています。さらに、ピアノ/ストリングス/シンセリードなど16種類の音色カテゴリーを指定して目的のサウンドをスピーディに選択できる<カテゴリーサーチ機能>や、使用頻度の高い音色やお気に入りの音色をグルーピングして瞬時に呼びだせる<フェイバリットカテゴリー機能>も装備し、優れたユーザビリティを実現しています。またエフェクターもリバーブ(20タイプ)、コーラス(49 タイプ)、2系統を1セットとして最大3パートまで設定可能なインサーションエフェクト(116タイプ)、マスターエフェクト(8タイプ)、パートEQ (3バンド)、マスターEQ(5バンド)を用意し、「MOTIF ES」譲りのプロフェッショナルなサウンドメイキングが行えます。

卓越したパフォーマンス性能とコントローラビリティも継承

演奏しながら本体パネル上の4基のノブ/スライダーを動かすことで、フィルターやボリューム、エフェクト、エンベロープ、エフェクトなどのパラメーターを自在にコントロールでき、サウンドの表情にリアルタイムに変えることができる卓越したパフォーマンス機能を装備しました。ノブ/スライダーはマルチパートのミキシング時にはミキサー感覚の優れた操作環境を提供します。また鍵盤を弾く強さ(ベロシティ)で音色を切り換えることができ、ギターやベースなどに特有な演奏をリアルにシミュレートできる<キーボードメガボイス>※や、ボイス/パフォーマンス/ソングなどのモードを越えて頻繁に使う設定を128種類まで記憶し、ワンタッチでアクセスできる便利な<マスターモード>も装備。さらに鍵盤を最大4ゾーンに分割し、ゾーンごとにMIDIチャンネル/プログラムチェンジ/コントロールチェンジを出力でき、ステージで外部音源を自在にコントロールできる<マスターキーボード機能>も「MOTIF ES」から継承。卓越したパフォーマンス性能を獲得しています。視認性に優れた大型LCDや各種パラメーターの変更がスムーズにできるデータダイアルの採用など、使い勝手に優れたインターフェイスも多数用意し、高度で使いやすいパフォーマンスアビリティとコントローラビリティを追求しました。

※キーボードメガボイス:通常のシンセサイザーの音色は、ベロシティに応じた音量/音質で発音します。これに対してキーボードメガボイスは、ベロシティによって音量/音質が変わるだけでなく、異なる奏法のサウンドを呼び出して発音させることができます。たとえば、ギターの様々な奏法(オープンソフト/デッドノート/スライドなど)のサウンドを鳴らすためには、従来のシンセサイザーでは奏法ごとに違う音色を呼び出して演奏する必要がありましたが、キーボードメガボイスではノート/ベロシティをあらかじめ設定しておくことで、1つの音色で異なる奏法のサウンドを呼び出し、演奏することが可能です。

高度な音楽制作が行えるシーケンサーやアルペジエーターを搭載

本体のみでプログレードの高度な音楽制作が行えるシーケンサーやアルペジエーターを内蔵。シーケンサーには実戦的なドラムフレーズが687種類プリセットされており、これらを組み合わせるだけで簡単にドラムトラックが作成できます。パターンモードでは素材としてのフレーズを1トラックずつ作り、それらを組み合わせて最大16トラックのパターンを作り上げたり、パターンモードで作成したMIDIデータをパターンチェーン機能でつなげ、ソングを作成する、といったシンプルなスタイルでの音楽制作も楽しめます。さらに、パフォーマンスモードで作成したサウンドや設定をソングの各パートのミキシングデータとして登録し録音できる新機能も搭載し、直感的な音楽制作を実現します。「MOTIF ES」と同等の機能を持つインテリジェントなアルペジエーターは、押鍵したノートデータを基に多彩なシーケンスフレーズやループサウンドを生成。プリセットのアルペジオパターンも1,787タイプを内蔵しています。アルペジオのパターンを本体操作子でリアルタイムに変更したり、MIDIフレーズを自在に組み替えることができる<ループリミックス機能>などを駆使することで、多彩なシーケンスフレーズを簡単に作成できる<Phrase Factory>も搭載しました。

シーケンスソフトを本体の操作子でフィジカルコントロール可能

リアパネルにUSB(TO HOST)端子を装備し、コンピュータとUSBケーブル1本でダイレクトに接続可能。たとえばコンピュータ上のシーケンスソフトウェアから『MO6/MO8』をMIDI音源として使用したり、<PCリモート機能>により、本体操作子からシーケンスソフトウェア※1のリモートコントロールが行えます。『MO6/MO8』からリモートコントロールできるパラメーターは、トラックミュート設定、シーケンサートランスポート(PLAY, STOP, RECORDなど)など。さらに本体のノブやスライダーでMIDIトラック/オーディオトラックのミキシングやパン、イコライザー、エフェクトセンド/リターン調節などのフィジカルコントロールが行え、マウスによるオペレーションよりも直感的で扱いやすい卓越した操作環境を提供し、また、コンピュータと組み合わせた音楽制作ワークフローに沿ってクロック系パラメータ等を一度に設定できる<クイックセットアップ機能>を採用するなど、コンピュータベースの音楽制作シーンと高い親和性を発揮します。

※1:<Windows>「SOL2」「XGworks ST」「Cubase SX 3」「SQ01 V2」「SONAR 4.0」、「MO6/MO8/MOTIF ES/MOTIF-RACK ES//MOTIF-RACK/ S90 ES Multi Part Editor」 <Macintosh>「Cubase SX 3」「Logic Pro 7」「Digital Performer 4.52」「MO6/MO8/MOTIF ES/MOTIF-RACK ES/MOTIF-RACK/ S90 ES Multi Part Editor」

※各シーケンサーの機能によってリモートコントロールできる内容が異なります。

コンピュータベースの音楽制作をサポートするエディターを用意し<Studio Connections>にも対応

コンピュータ上で『MO6/MO8』のボイスやミキシングの設定をエディットできる専用ソフトウェア「MO6/MO8 ボイスエディター」※「MO6/MO8マルチパートエディター」※を使えば、コンピュータディスプレイの大画面で効率的に『MO6/MO8』の音色づくりや設定が行えます。また『MO6/MO8』はSteinberg社とヤマハが先導する共同プロジェクト<Studio Connections>に対応。Studio Connectionsは、コンピュータベースの音楽制作においてソフトウェアとハードウェアを統合した作業環境を提供するものです。たとえば Studio Connectionsのソリューションである<Total Recall>では従来別々に保存しなければならなかった『MO6/MO8』の設定とソフトウェア上の曲データを、ひとつの曲データで管理することができ、さらにもう一つのソリューションである<Audio Integration>ではソフトウェア内のプラグインを操作するかのように『MO6/MO8』を操作できるハードウェアとソフトウェアがシームレスに統合した先進的な操作環境を実現します。

※ヤマハホームページからのダウンロードのみ対応となります。

デジタルアウト端子やデータバックアップを容易にするUSB DEVICE端子を実装

出力端子としてアナログ出力のOUTPUT L/MONO, R(標準フォーン端子)に加え、デジタル出力が行えるDIGITAL OUT(RCAピン端子/コアキシャル)を併装し、『MO6/MO8』のサウンドを劣化のないデジタルオーディオデーター(44.1kHz、24bit)で送出が可能。また外部記憶デバイス用としてハードディスクやフラッシュメモリーなどの記憶装置が使用できるUSB (TO DEVICE)端子も装備しました。さらに、USBフラッシュメモリーに記憶させたスタンダードMIDIファイル(SMF)データのダイレクトプレイにも対応します。