MOTIF XF7 WH 生産完了品

ファームウェアのアップデートによる時代に即した機能拡張

ファームウェアのアップデートにより時代に即した機能拡張を実現します。 V1.50では2つのエフェクトタイプが追加されます。まず、アコースティックの響きをより高密度にシミュレートした新しいリバーブ 3種類、そして特長のあるギターアンプをシミュレートしたアンプシミュレーター 8種類。さらに、これらの新エフェクトを活用した新しい音色、パフォーマンスもご用意しました。

741MBの大容量波形による強力なピアノ音色をはじめ、オールラウンドに網羅された高品位な音色群

MOTIF XFにはアコースティック楽器メーカーならではのノウハウを活かしたピアノやエレクトリックピアノ、管弦楽器などのオーケストラサウンド、ギター・ベース・ドラム、ビンテージシンセ等あらゆる楽器の音色を豊富に搭載。中でもピアノについてはヤマハ CFシリーズやSシリーズといった名機と呼ばれるグランドピアノをサンプリング。細かい音色の表現についても精密に再現しプロの求めるクオリティを実現しています。

MOTIF XFでは先代MOTIF XSにさらに波形を追加し、合計741MB(16bit リニア換算)の大容量波形を搭載。ヤマハ グランドピアノ S6をはじめ、クラビネット、オルガンなど128種類、定評あるヤマハアコースティックドラムをはじめとするドラムキット8種類を新規に追加、計1,353音色の最高峰のサウンドがMOTIF XF一台で手に入ります。

フラッシュメモリーエクスパンションモジュール「FL512M/FL1024M」による最大2GBのコンテンツ拡張

MOTIF XFはオプションのフラッシュメモリーエクスパンションモジュール「FL512M(512MB) / FL1024M(1GB)」を装着することでさらなる音色やサンプリングデータなどのコンテンツ拡張が可能です。最大で2枚(2GB)まで搭載できるフラッシュメモリーに取り込んだデータは電源を消しても消えることなく、内蔵の音色とあわせて約3GBの音色波形をMOTIF XFで活用することが可能です。

サンプリングした生楽器のオーディオループやボーカルデータをMIDIのシーケンスデータと組み合わせて楽曲を制作したり、WEB上でダウンロード可能なウェーブフォームを含む音色ライブラリーを取り込むことで、最新の音色を手に入れることも可能です。

追加音色ライブラリー「Inspiration In A Flash」を無償配布中です。「追加音色」タブをご参照ください。

また、MOTIFATOR.com(www.motifator.com:英語)ではサードパーティ制作の有料コンテンツを販売しています。

楽器音の表現力を高めるサウンドエンジン

MOTIF XSで実現したサウンドエンジンにより、1ボイスあたり8エレメント(一つの音色(ボイス)を構成する波形の数)構成を可能にし、ピアノやエレクトリックピアノ、クラビネットなどの音色におけるキーオフサンプリング(離鍵音)にも対応。別売のフットペダル(FC3)の使用により、ハーフペダルにも対応し、ダンパーレゾナンス(響板)エフェクトとあわせて、より一層豊かなピアノサウンドを奏でます。また、鍵盤の音域や打鍵の強弱で楽器特有の奏法のコントロールを行うキーボードメガボイスも、パネル上のアサイナブルファンクションスイッチ(AF1、AF2)により、柔軟性の高いコントロールが可能です。

さらに、XA(Expanded Articulation)機能によって電子楽器では実現するのが難しいと言われている、管楽器のレガート演奏やギターのスライドやハーモニクス、弦楽器のピチカートのような奏法をリアルタイムで切り替えることができます。たとえば、クラシックギター音色の演奏中に、ノーマル音色とハーモニクス音色を切り替えるなどの演奏も可能です。

ヴィンテージならではのナチュラルでウォームなサウンドを再現するVCMエフェクト搭載

ヤマハ独自の技術である「VCM(Virtual Circuitry Modeling)」テクノロジーはビンテージEQ、コンプレッサー、フェイザーなどのビンテージエフェクトを回路レベルまでシミュレートすることでアナログ機材ならではの「質感」を再現。楽器としての品質を高めました。また、ボコーダーエフェクトも搭載し、本体のA/D INPUTにマイクを接続することにより自分のボーカルにエフェクトをかけたり、自分の声でハーモニーを奏でたりすることができます。またヤマハマルチエフェクター SPX2000に搭載され、プロの現場で高い評価をうけているリバーブ「REV-X」を内蔵。PA機材にも搭載された高品位なエフェクトが手に入ります。

演奏者のプレイアビリティを最大限に高める鍵盤

MOTIF XF7 WHは76鍵のFSX鍵盤を採用。

MOTIF XSでプロから絶大な支持を得たFSX鍵盤は、最新の機構によりスムースなタッチ感を提供、早いフレーズにも対応可能です。鍵盤が底に行き着いたときに、指を押し返す感触がクッションのように指に優しく、弾いていて疲れない演奏感を提供します。鍵盤の戻りは速く、グリッサンド、トリルも含め、速いパッセージの演奏に適しており、さらに弾いている時の静寂性も特筆すべき点です。

サウンド表現の幅を広げる7,000種類以上の豊富なアルペジオパターン

アルペジエーターを使うことで楽器の奏法に関する深い知識がなくても、その楽器特有のフレーズを演奏したり、アルペジエーターによって作成されたパートを重ねていくことで楽曲のアイデアを素早く形にしたりすることが可能です。

上昇、下降といった一般的なアルペジオパターンはもちろん、キーボードメガボイスとの組み合わせで威力を発揮するアコースティック楽器の「奏法」のシミュレートや、パンやフィルターといったシンセサイザーのパラメーターを同時に変化させるアルペジオなど、質、量とも充実。フレーズパターンをMIDIデータとしてそのまま流し込めるのでフレーズの打ち込みもスピーディに行なうことができます。MOTIF XFではクラブミュージック風のシンセ系アルペジオや、ドラム、パーカッションのフレーズを収録したアルペジオ、そして楽曲に展開をつけるためのエンディング用アルペジオを1,248タイプ追加し、合計で7,881種類ものアルペジオパターンを搭載しました。

フレーズ・アイデアを瞬時に引き出し残すことの出来るパフォーマンスモード

最大で4つの音色(ボイス)を重ねて、それぞれの鍵盤で鳴らし分けたり、強弱によって弾き分けたりすることができるパフォーマンスモードでは、それぞれの音色にアルペジエーター機能を使うことで素早い楽曲制作が可能になります。アルペジオはひとつのパフォーマンス(音色を複数重ねて鳴らす音色セット)上で5パターン登録ができるのでフレーズの途中で展開していくことも可能です。

また、パフォーマンスコントロール機能により、アルペジオのON/OFFやアルペジオのホールド、パートミュートやパートセレクトなどをダイレクトに切り替えながら、パネル上の8基のノブ / 4基のスライダーを使い、フィルター、ボリューム、エンベロープなど任意の音色パラメーターをリアルタイムにコントロールすることが可能です。

さらに、パフォーマンスレコード機能により演奏をリアルタイムに録音することも可能。従来の演奏表現としてだけでなく、作曲やアレンジツールとしてもそのパワーを発揮します。

カテゴリーサーチで求めるサウンドに一瞬でアクセス。

MOTIF XFの膨大な音色やパフォーマンスの中から目的の音色・パフォーマンスを素早く簡単に選ぶために用意されたのがカテゴリーサーチ機能です。1,353種類の音色、512種類のパフォーマンスの中から必要な音色・パフォーマンスを探し出して提案してくれます。

曲のイメージに合うストリングスの音を選んでいる場合、プリセットされているストリングスのボイスを1つずつ探しながら聴き比べるのは大変な作業です。そんなとき、「Strings」というカテゴリーを選ぶだけで各ボイスバンクに別れて内蔵されているストリングスの音色を自動的に集めてくれる、これがカテゴリーサーチ機能です。

カテゴリーは楽器ごとのジャンルから選ぶだけでなくサブカテゴリーを使ってさらに絞り込んでいったり、パフォーマンスの種類を検索する時に音楽ジャンルから選択したりすることもできるので、あらゆる場面で重宝します。

128MBのSDRAMを内蔵し、サンプリング機能を拡充

128MBのSDRAMが本体に内蔵され、外部オーディオ音声を従来機種のように別売メモリー(DIMM)を取り付けることなく、サンプリングできるようになりました。サンプリング機能を使えば好みの音色をライブラリーとして取り込むことができ、特に他の楽器の音やドラムサウンドのサンプルは音楽制作に欠かせないツールとなります。

もちろん、本体のA/D INPUTにマイクを接続してボーカルのサンプリングも可能。サンプリング時にスライス機能を選べば、ソングやパターンのテンポを変えても、録音したばかりのオーディオがパーフェクトに同期しながら追随します。

また取り込んだサンプルを編集したり、細かくスライスしてまったく別のサンプルにしたりと、録音したサンプルを細かく作りこむこともMOTIF XF上で完結することができます。

※SDRAM上のデータ(サンプリング機能で取り込んだサンプル)は、電源を切ると消去されます。データを消さないためにはオプションのフラッシュメモリーエクスパンションモジュール「FL512M / FL1024M」をお使いください。

オーディオとMIDIを高次元で融合させたシーケンサー機能

曲作りはインスピレーションから。これを最も理解するからこそ、MOTIF XFの曲作りに「決まった手法」はありません。楽曲を制作するためのソングモードは16のシーケンストラックとテンポトラック、シーントラックの18トラック構成。Aメロ、サビなどの楽曲の素材(セクション)を作成し、並び替えや組み合わせによって楽曲を制作するためのパターンモードは16シーケンストラック(最大256小節)×16セクション+シーントラックで構成され、トラックごとに、MIDI、もしくはオーディオ(サンプリング)を扱うことが可能です。例えば、ソングデータの一部をパターンに取り込み、パターンチェインで演奏の順番を並べ替えてソングに展開するなどまさに縦横無尽に楽曲制作を進められます。

■Integrated Sampling Sequencer

Integrated Sampling Sequencerによりオーディオ(サンプリング)データとMIDIデータをシームレスに融合。WAV/AIFFの読み込みにも対応しており、取り込んだサンプリング素材をタイムスライス機能により分割し、MIDIシーケンスデータとのBPM同期など、オーディオデータをMIDIデータと同様の感覚でコントロールすることができます。またテンポ、拍子、必要な小節数、拍数をあらかじめ設定することで、トリミングをスムースに行い、フレーズループを作成することも可能です。その他、多彩な編集コマンドを駆使してのウェーブ編集も自由自在。ピッチを保ったままサンプル長を変えるタイムストレッチ、サンプルの長さを保ったままピッチだけを変えるコンバートピッチ、部分的に音質を変えて新しいサンプルを生成するループリミックスなどを搭載。さらに『MOTIF XF』の演奏をそのまま1つのサンプルとして録音できるリサンプリング機能をも搭載しています。

DAWとの連携を容易にする、リモート機能やエディター

本体のフェーダーやノブなどのコントローラーを使ってコンピューター上のDAWソフトウェアのパラメーターを操作するリモートコントロール機能も、各種DAWテンプレートや簡単なセットアップ機能により使いやすい仕様になっています。

中でも、Steinberg社Cubaseとの連携はまさにシームレス。ヤマハとの共同開発による統合機能AI Functionsにも対応し、ヤマハハードウェアとの抜群の連携を誇ります。

Cubase上で「MOTIF XF Editor VST」を使えばコンピューター上で細かい音色エディットを視覚的に確認しながら編集することができ、MediaBayと連動させれば他のソフトシンセなどの音色と区別することなく一つの大きなライブラリーの中からMOTIF XFの音色を選択できます。

エディターとMOTIF XFのどちらを操作してもパラメーターが完全に同期するため、従来のハードウェア音源では考えられなかった快適な操作性を実現します。

また、保存したカスタマイズ設定は、次回のCubase AIの起動時に自動的に復元され、容易に以前の音楽制作の続きを行えます。

オプションのFireWireエクスパンションボード「FW16E」を装着することでMOTIF XFをオーディオインターフェースとして16トラックのオーディオデータをパラレルにDAWソフトウェアに録音することができます。必要なドライバーソフトウェア(Yamaha Steinberg FW Driver、MOTIF XF Extension)をインストールし、MOTIF XFとコンピューターをIEEE1394(FireWire)ケーブル1本で接続してCubaseシリーズを起動すれば、MOTIF XF本体のオーディオ入出力やマルチ音源が即座に認識され、MOTIF XF用のプロジェクトテンプレートを選んで、すぐに作業が始められる状態になります。

さらに、Cubaseでは、MOTIF XFのソングファイルを読み込めるため、MOTIF XFで制作した素材をCubase AIのトラックにインポートし、編集やミキシングすることも簡単にできます。

スタインバーグ社製DAWソフトウェアCubase AIバンドル

MOTIF XFには、世界的にも幅広く支持を得ているDAWソフトウェア「Cubase」のヤマハ専用版「Cubase AI」が付属しています。Cubase AIはCubaseと同等のエンジンを持つ、非常に強力なDAWソフトウェアで、MOTIF XFで作成した楽曲のマスタリングやVSTプラグインエフェクトを利用した音色の作りこみなどの細かい編集がコンピューター上で可能となります。

新GUIの採用によるユーザビリティの向上

タップテンポや、ミキシングモードでのドラムエディット、サンプル波形のオートマッピング機能(※)など、ユーザーの要望に応えた機能を新たに搭載。ディスプレイのUIも再設計し、表示される項目の配置や色を変更するなど、使い方に合わせて自由にカスタマイズすることができます。