S90 ES 生産完了品

高品位のピアノ音色など総計228MB、768ノーマルボイス+65ドラムキット

『S90 ES』は「MOTIF ES」から継承した175MBのウェーブROMに加え、53MBもの最高品位のピアノ音色のウェーブROMを追加搭載。総計228MBのウェーブROM、 768ノーマルボイス+65ドラムキットを内蔵しました。最大同時発音数は128音と余裕のポリ数を実現し、ダンパーペダルを多用した奏法にも余裕で応えます。新たに内蔵したピアノ波形はメモリーを贅沢に使用し、徹底したナチュラルサウンドを目指したことで、かつてないのほどのリアリティを獲得。ピアニッシモでの繊細な音の表現力、ロングトーンにおける音の生き生きとしたニュアンスには特筆すべきものがあります。また『S90 ES』は「S90」と同様に3段階のベロシティスイッチを搭載。ベロシティの強弱によって1キーあたり3種類のサンプリングウェーブ(ステレオサンプリングの音色では6種類のサンプリングウェーブ)が自動的に切り替わり、ピアニッシモからフォルテッシモまでタッチによるダイナミックかつ微妙な音色変化を思いのままに表現できます。

ピアノ音色の表現力を深める数々の新機能を用意

グランドピアノの内部構造を音響的にシミュレーションすることで、グランドピアノ独特の響きを再現する新たなエフェクト<ダンパーレゾナンス>を搭載。またフットペダル「FC3」の使用により、ハーフダンパー奏法(※1)も可能にしました。さらに世界トップレベルの調律師によって設定されたピアノ特有の調律「ストレッチチューニング」(※2)が施された波形も用意。ピアノ音色の表現力をさらに深める新機能を搭載しています。

※1:「ハーフダンパー機能」ダンパーペダルを踏む際に、ペダルを深く踏み込むことで音を長くのばし、浅く踏み込むことで短く伸ばすなど、音の減衰時間をリアルタイムにコントロールできる、主にクラシックのピアノ曲などで使用される奏法です。

※2:「ストレッチチューニング」通常の平均律に比べ低音側はより低く、高音側はより高く設定するピアノ独特の調律方法。

注):S90 ESの工場出荷時は「FC3使用、ハーフダンパー機能ON」となっております。FC4,FC5を使用するには「UTILITY」にて設定の変更が必要です。但し、FC4,FC5はハーフダンパーには対応しておりません。

自然なタッチ感と表現力を実現する88鍵バランスドハンマー鍵盤

『S90 ES』は「MOTIF ES8」でプロミュージシャンの方々からも高い評価を得ているピアノタッチ88鍵バランスドハンマー鍵盤(イニシャル/アフタータッチ付き)を採用。ピアノ製造で培った鍵盤製造技術とノウハウを凝縮しており、演奏者の感性に応える優れたタッチレスポンスにより、繊細で微妙な表現力を実現。ピアノ系音色はもちろんのこと、あらゆる音色で抜群の演奏性を発揮します。アフタータッチも装備しているため、パッド系音色などでの演奏表現の可能性も広がります。

最大4台の外部音源をコントロールできるマスターキーボード機能

鍵盤を最大4ゾーンに分割し、ゾーンごとにMIDIチャンネル/プログラムチェンジ/コントロールチェンジを出力できるマスターキーボード機能を搭載。最大4台の外部音源をコントロールできます。

最新鋭のデジタルエフェクター、フィルターなどを搭載

『S90 ES』はデジタルエフェクターやフィルターなどの機能も「MOTIF ES」を継承しました。システムエフェクトとして、リバーブ20タイプ、コーラス49タイプ、インサーションエフェクトは前述のダンパーレゾナンスも含め 117タイプ×2系統を装備しマルチモードでは同時に8パートまで使用可能。さらに3バンドパートEQ、マスターエフェクト8タイプ、5バンドマスター EQを用意。またFEG(フィルターエンベロープジェネレーター)、LFO、ポルタメントなどを駆使した音作りも自在。オリジナルのサウンドメイクを強力にサポートします。

ライブパフォーマンスで冴えるアルペジエーター機能

「MOTIF ES」で高い評価を得ているアルペジエーター機能を継承しました。押鍵したノートデータをもとに多彩なシーケンスフレーズを生成するインテリジェントなアルペジオ機能は、定番のアルペジオパターンからドラムループ、アコースティック楽器のグルーブ感をリアルに再現するアルペジオパターンまで、総計1787 タイプを内蔵。また、プレイバックシーケンス機能を内蔵しており、USBメモリーからシーケンスデータのダイレクト再生が行えます。

<Modular Synthesis Plug-in System>に対応した3基の拡張スロット

別売プラグインボード「PLGシリーズ」を装着し、多彩な“音源システム”を本体に増設できる<Modular Synthesis Plug-in System>対応の拡張スロットを3基装備。アナログシンセの音源回路をデジタル技術で完全に再現したAN音源(PLG150-AN)、DX7を進化させた6オペレーターのFM音源(PLG150-DX)、究極の管楽器サウンドと仮想楽器音を創造するVA音源(PLG150-VL)、32音ポリ仕様のドラムプラグインボード(PLG150-DR)、パーカッションプラグインボード(PLG150-PC)など、ニーズに応じて同時に3枚まで装着できます。ハードウェアである音源システムを増設するため、本体の同時発音数にボード自体の同時発音数が追加され、単なる波形や音色数の追加とはまったく次元の異なる高度な拡張性を実現します。

操作性に優れた多彩なコントローラーを採用

視認性の高い大型LCD、LEDを併装したプログラムボタン、各種パラメーターの変更がスムーズにできるデータダイアルなど、使い勝手に優れたインターフェイスを用意。ステージでの視認性も抜群です。またPIANO/ORGAN/STRINGS/BRASSなど音色カテゴリーを指定して目的のサウンドを迅速に探し出せるカテゴリーサーチ機能も装備。よく使う音色や気に入った音色をグルーピングして瞬時に呼び出せるフェイバリットカテゴリー機能も搭載するなど卓越した操作性を実現しました。さらに4本のアサイナブルスライダーを搭載し、エフェクトやフィルター、EQなどを自在にコントロール可能。音色/エフェクトの任意のパラメーターを割り当ててコントロールすることも可能です。

『S90 ES』とコンピュータとのリレーションを深める機能を用意

USB(TO HOST)端子を装備しPCとケーブル1本でダイレクトに接続可能。PCのシーケンスソフトウェアからMIDI音源として使用したり、PCリモート機能により、『S90 ES』のスライダーからさまざまなシーケンスソフトウェア(※1)の操作がリモートコントロールできます。またPC上で『S90 ES』の音色を緻密にフルエディットできる『S90 ES Voice Editor』(※2)(for Windows/for Macintosh)やパート毎にミキシングやエフェクトの設定をエディットできる『S90 ES Multi Part Editor』(※2)(for Windows/for Macintosh)により効率的な音作りが行えます。別売のmLAN拡張ボード「mLAN16E」を装着することで『S90 ES』をmLANシステム(※3)に接続可能です。外部記憶デバイス用としてフラッシュメモリー等が使用できるUSB(TO DEVICE)端子も装備しました。

※1: for Windows:SOL2、XGworks ST、SQ01 V2、CubaseSX 3、SONAR4、S90 ES/MOTIF ES/MOTIF-RACK ES/MOTIF RACK Multi Part Editor for Macintosh:CubaseSX 3、Logic Pro7、Digital Performer 4.52、S90 ES/MOTIF ES/MOTIF-RACK ES/MOTIF RACK Multi Part Editor

※2:USB-MIDIドライバー、各エディター及びエディターを起動させるためのStudio Manager Version2はヤマハHPからのダウンロード対応となります。CD-ROMは付属されておりません。

※3:mLAN8E, mLAN 8P, mLAN -EX,CD8- mLAN,MY8- mLANとの接続には対応しておりません。

コンピュータベースの音楽制作環境を革新する「STUDIO CONNECTIONS」対応

『S90 ES』は音楽制作ソフトウェアの世界的なリーディングメーカーであるSteinberg社とヤマハの共同開発プロジェクト「STUDIO CONNECTIONS」(スタジオ・コネクションズ)に対応しています。STUDIO CONNECTIONSでは、Steinberg社製の「Cubase SX3」「Nuendo 3」など対応DAWソフトウェアのプラグインとしてホストアプリケーション「Studio Manager Version2」を使うことで、STUDIO CONNECTIONS対応のヤマハ製シンセサイザー/音源モジュール/デジタルミキサー/エフェクターなど各種ハードウェア(※1)用のエディター(S90 ESでは「S90 ES Voice Editor」「S90 ES Multi Part Editor」)を同時に複数起動することが可能。「Cubase SX3」「Nuendo 3」のメニューから「Studio Manager Version2」を選び、画面上のハードウェアのアイコンをクリックするだけで簡単に起動できます。さらに、複数のエディターの設定を一括して保存・呼び出し可能。これにより、「Cubase SX3」「Nuendo 3」上でプロジェクト(曲のファイル)を開くだけで、コンピュータに接続したすべての対応ハードウェアの設定情報を呼びだせる“トータルリコール”が実現。もちろん、ハードウェアだけではなく、「Cubase SX3」「Nuendo 3」にプラグインしたソフトウェアの設定も同時にトータルリコール可能。ソフトウェアとハードウェアを有機的に融合させ、従来にない効率の良い音楽制作環境を構築可能です。なお、STUDIO CONNECTIONSは、Windows/Macintoshのクロスプラットフォームを採用。トータルリコールをはじめ、ソフトウェアとハードウェアをより緊密に融合できる様々な機能を今後も提供していく予定です。

※1:STUDIO CONNECTIONS対応機種=『S90 ES』/MOTIF ES(MOTIF ES8/MOTIF ES7/MOTIF ES6)/MOTIF-RACK ES/MOTIF-RACK/01X/DM2000 Version2/DM1000 Version2/02R96 Version2/01V96 Version2/SPX2000(2005年7月現在)