LS16 ARE

A.R.E. (Acoustic Resonance Enhancement)

A.R.E. [Acoustic Resonance Enhancement]とは、ヤマハが独自に研究・開発した木材改質技術です。ギターのボディ材にこの技術を施すことで、長年弾き込まれたような豊かな鳴りを実現します。薬品類を一切使わず、温度、湿度、気圧を高精度に制御することにより、製材後長期間を経た木材の経年変化と同様の変化を短期間で生みだすことによって音の伝達と振動効率を上げ、中低音成分の伸びの促進と高音成分の立ち上がりの増大や減衰の高速化を実現します。このため、バランスが良く耳障りな倍音成分の少ない、熟成された温かみのあるサウンドが得られます。今回のモデルチェンジを機に、従来は手工モデルのみに採用していた「A.R.E.」を、全モデルに採用しました。

掲載のグラフは、A.R.E.処理を施していないLシリーズと、A.R.E.搭載のNew Lシリーズを一定の条件下において発音させた、音響スペクトルの実測グラフィックデータです。

A.R.E.搭載のギターにおいて、低域のサステインが増大し、高域のアタック感が良くなっていることが見てとれます。またアタックの後、耳障りな高域成分がより短時間で減衰していることも明らかです。A.R.E.で狙った音響特性変化が数値的にも裏付けられていると考えられます。実際の演奏においても、多くのミュージシャンから高い評価を得ています。その評価は総じて、長年弾き込まれたギターの良さに共通するものです。つまり、「落ち着いた」-「熟成された」-「暖かい」-「(箱)鳴りの良い」-「(音の)粒立ちが良い」といった評価を多く戴いています。

新デザイン「ノンスキャロップ・Xブレイシング」構造

「Lシリーズ」で採用してきたノンスキャロップ・Xブレイシング構造を、最新の解析・モデリング技術と熟練のクラフトマンシップによりさらに改良しました。木の自然な鳴りを最大限に引き出し、より深く、豊潤な中低音を実現。

高い演奏性を実現するネック形状

弦間ピッチと弦高、指板バインディングやネックテーパー等細部に亘り改良を実施。ギタリストによりフィットする新しいネック形状が誕生しました。新デザインのネックでは、ハイポジションからローポジションまで、安定したグリップ感と滑らかな演奏性をお届けします。

順反り・逆反りの両方向に力が効くダブルアクショントラスロッドを全モデルで採用。より精度の高いネック調整が可能です。

5層構造ネック

マホガニーとローズウッドによる5層構造ネックを搭載。5層構造ネックは反り、ねじれが発生しにくく安定したネックコンディションを保ちます。

LSボディ

スモールボディのLSシリーズは、ヤマハギターの長い歴史が生み出しました。優れたトーンバランスにより、ボディサイズに合った、大きく、明快な音をお届けします。繊細なサウンドは、フィンガースタイルのギタリストにお勧めです。

パッシブタイプピックアップ搭載

「L6シリーズ」「L16シリーズ」には、新開発パッシブタイプのピックアップを搭載しました。サドル下の各弦ごとにピエゾ素子を設置。ギターボディに電源を必要としないパッシブタイプで、プリアンプや電池ボックスをギター本体に装着しないため、アコースティックギターの外観はそのままに、Lシリーズのダイナミックなサウンドを忠実に再現します。ピックアップが生音に与える影響を最小限に抑えつつ、バンドでの演奏時にも、際だった存在感を放ちます。

付属ライトケース

「L6シリーズ」「L16シリーズ」には、ライトケースを付属しています。