YTR-9335CHS
The "Chicago" Series
The "Chicago" Series
シカゴ交響楽団(CSO)のジョン・ハグストロム氏の協力により完成したシカゴシリーズ。
正統的スタイルと革新的な仕様の融合により、フリーな吹奏感で輝かしさと深みのある音色が特徴です。
C管とB♭管間の同質性が高く持ち替えも容易で、全音域にわたるバランスの良さが高い演奏性を実現します。
バルブケーシング
バルブケーシング
ビンテージトランペット研究により得られた新しい知見に基づき、バルブケーシング特定箇所の寸法や肉厚を見直しました。バルブケーシング変化とライトウエイトピストンの相乗効果により反応の大幅な改善が実現し、細かい音粒のより明確な表現が可能となりました。
主管抜差管/ウォーターキイコルク
主管抜差管/ウォーターキイコルク
YTR-9335CHSとYTR-9445CHSの主管抜差管形状は、全体の吹奏感と音色のバランスを見直し、スクエア形状を採用しました。ウォーターキイには経時変化しにくいラバーコルク*を新たに採用。この変更により音がまとまり、遠達性と反応を向上しました。
*ラバーコルク:合成ゴム中にコルク粒子を均一に混ぜ合わせたもの。通常のコルクより圧縮復元性が優れています。
ベル形状
ベル形状
ベルのテーパー設計とU字部のスクエア曲げにより理想的な抵抗感をもたらします。これにより、力強く芯のある、より「立体的」なサウンドが得られ、高音域の演奏性が向上します。
フレンチビード
フレンチビード
真円の縁輪を入れてカーリングする一般的な工法に対し、かまぼこ型の縁輪を入れ、その形状に合わせてカーリングする非常に高度な工法。奏者への音のフィードバックの良さが特長です。
リードパイプ
リードパイプ
これまでより厚肉のリードパイプ、オリジナルのマローンパイプ(MB1)と、軽量のマウスピースレシーバーを使用することで、音色と反応が向上すると共に演奏に最適な抵抗感が得られるようになりました。 また、指掛けをリードパイプにはんだ付けしないことで、リードパイプの特性が発揮され音色、反応が向上しています。
マローンパイプ™
ボブ・マローン氏(Bob Malone)が1983年にロサンゼルスに工房を開いて以来、多くのトランペット奏者が彼の元で楽器のカスタマイズを施してきました。特に独自設計のリードパイプは評価が高く、マローンパイプという名称で語り継がれています。2001年、ヤマハはマローン氏を開発陣に迎え、マローンパイプをカスタムモデルの一部に採用しています。重厚かつ輝かしい響きと、遠達性に優れたこのリードパイプは、奏者の持つ音楽観を最大限まで引き出してくれることでしょう。
ウォーターキイ
ウォーターキイ
管体の響きを最大限に発揮させるためにキイデザインを変更、ウォーターキーアームとサドルの重量バランスにより高音域の狙いやすさを高めながら、演奏の自由度、レスポンスも一層向上しました。
延座デザインとポジション、支柱ポジション
延座デザインとポジション、支柱ポジション
ベル延座形状と位置を変更することで重量バランスを見直し、より素早いレスポンスと華やかかつ芯の通った音色を追求しました。 また、YTR-9335CHSの支柱位置はB♭管トランペットとしてはユニークなものとなっており、それはC管のYTR-9445CHSのマウスピースレシーバーと主管抜差管支柱の間の距離に近いことから、同質性が高くB♭管とC管の持ち替えを容易にしています。
第1抜差し
第1抜差し
第1抜差しの特別な支柱は、音の芯を際立たせてより明確ではっきりとした表現をもたらします。
第3抜差
第3抜差
通常より長く抜ける位置にストッパーが配置されているので、Low E♭を正確な音程で出すことができます。また、抜差の先端にあるボタンや切り欠かれたストッパーは演奏時の抵抗感を微調整しており、快適な吹奏感を生み出しています。
スライドストッパー
スライドストッパー
スライドストッパーは抜差管の落脱を防ぐことができ、シリコンゴム製なので楽器の変色なくお使いいただけます。強度と弾力性を兼ね備えており、演奏中も取り付けたままにすることができます。 (長さ:12 cm)
付属ケース
付属ケース
TRC-801Eは、手持ちでも肩掛けでも、そして背負うこともできるダブルケースです。
開発協力アーティスト
開発協力アーティスト
ジョン・ハグストロム(シカゴ交響楽団)
ジョン・ハグストロムは、1996年に4番トランペットのオーディションに合格して以来、シカゴ交響楽団(以下CSO)のトランペットセクションメンバーとして活動しています。入団の1年後、彼は2番トランペットのポジションに就き、CSOの有名な金管セクションアンサンブルの伝統を受け継ぎ担っています。CSO入団前は、カンザス州のウィチタ交響楽団の首席トランペットを務め、ウィチタ州立大学で助教授を務めました。
シカゴ出身の彼はCSOを聞いて成長しました。イーストマン音楽院で5年間学んだ後、ワシントンD.C.の "The President's Own"アメリカ海兵隊バンドで6年間過ごし、そのうち3年間首席奏者を務めました。バンドと彼のソロ公演には4回の全国コンサートツアーと大統領ブッシュ大統領の娘、ドロシーのキャンプデービッド結婚式も含まれています。
最近のレコーディングには、Bellini Oboe ConcertoとSachse Concertino、およびChicago Brass Choirとの共演があります。Teldec labelからリリースされたダニエル・バレンボイムの「トリビュート・トゥ・エリントン」のレコーディングにてリードトランペットとしても彼の演奏を耳にすることができます。