YTR-9335NYS

The "New York" Series

ニューヨークフィルの副首席奏者として活躍していたロバート・サリバン氏を協力者に迎えて開発が始まりました。

さらにフィラデルフィア管弦楽団首席奏者のデイヴィッド・ビルジャー氏を協力者に迎えました。

正統的スタイルを追求し、輝かしく存在感のある音色、吹き応えのある吹奏感が特徴です。

YMベルを搭載したC管YTR-9445NYS-YMはよりクリアで輝かしく引き締まった音色が特徴で、ボストン交響楽団トランペットセクションに愛用されています。

バルブケーシング

ビンテージトランペット研究により得られた新しい知見に基づき、バルブケーシング特定箇所の寸法や肉厚を見直しました。バルブケーシング変化とライトウエイトピストンの相乗効果により反応の大幅な改善が実現し、細かい音粒のより明確な表現が可能となりました。

ウォーターキイ コルク

ウォーターキイには経時変化しにくいラバーコルク*を新たに採用。この変更により音がまとまり、遠達性と反応を向上しました。  

*ラバーコルク:合成ゴム中にコルク粒子を均一に混ぜ合わせたもの。通常のコルクより圧縮復元性が優れています。

ベル形状

ベルのテーパー設計とU字部のスクエア曲げにより理想的な抵抗感をもたらします。これにより、力強く芯のある、より「立体的」なサウンドが得られ、高音域の演奏性が向上します。

フレンチビード

真円の縁輪を入れてカーリングする一般的な工法に対し、かまぼこ型の縁輪を入れ、その形状に合わせてカーリングする非常に高度な工法。奏者への音のフィードバックの良さが特長です。

リードパイプ

これまでより厚肉のリードパイプ、オリジナルのマローンパイプ(MB2)と、軽量のマウスピースレシーバーを使用することで、音色と反応が向上すると共に演奏に最適な抵抗感が得られるようになりました。 また、指掛けをリードパイプにはんだ付けしないことで、リードパイプの特性が発揮され音色、反応が向上しています。MB2タイプのリードパイプはベルとの組み合わせにより吹きごたえのある吹奏感を実現します。

マローンパイプ™

ボブ・マローン氏(Bob Malone)が1983年にロサンゼルスに工房を開いて以来、多くのトランペット奏者が彼の元で楽器のカスタマイズを施してきました。特に独自設計のリードパイプは評価が高く、マローンパイプという名称で語り継がれています。2001年、ヤマハはマローン氏を開発陣に迎え、マローンパイプをカスタムモデルの一部に採用しています。重厚かつ輝かしい響きと、遠達性に優れたこのリードパイプは、奏者の持つ音楽観を最大限まで引き出してくれることでしょう。

ウォーターキイ

管体の響きを最大限に発揮させるためにキイデザインを変更、ウォーターキーアームとサドルの重量バランスにより高音域の狙いやすさを高めながら、演奏の自由度、レスポンスも一層向上しました。

延座デザインとポジション、支柱ポジション

ベル延座のデザインはより素早いレスポンスと華やかかつ芯の通った音色を追求しました。Y抜差管の支柱はオーソドックスな配置となっています。

スライドストッパー

スライドストッパーは抜差管の落脱を防ぐことができ、シリコンゴム製なので楽器の変色なくお使いいただけます。強度と弾力性を兼ね備えており、演奏中も取り付けたままにすることができます。 (長さ:12 cm)

付属ケース

TRC-801Eは、手持ちでも肩掛けでも、そして背負うこともできるダブルケースです。

開発アーティスト

ロバート・サリバン(シンシナティ交響楽団 首席奏者)

ロバートサリバンは、2018-2019シーズンにシンシナティ交響楽団とポップスオーケストラに5年ぶりに首席奏者として復帰しました。

彼は2008年から2013年の間シンシナティ交響楽団(CSO)に在籍、2013年から2018年までノースウェスタン大学でトランペットの教授を務め、その間もCSO、シカゴ・フィル、シカゴリリックオペラのレギュラー出演者として活動しました。シンシナティ交響楽団の前にはニューヨーク・フィルの副首席奏者を11シーズン、そしてクリーブランド管弦楽団で5年間副首席奏者を務めながら、マンハッタン音楽大学、クリーブランド音楽院、チャールストンサザン大学​​、チャールストン大学で教鞭をとるなど幅広く活動しています。

開発アーティスト

デイビッド・ビルジャー (フィラデルフィア管弦楽団 首席奏者)

ニューヨーク・タイムズから「イージーブリリアンス」、ワシントン・ポストから「魅力的なレガートタッチ」とその演奏を称賛されたデイビッド・ビルジャーは、1995年からフィラデルフィア管弦楽団の首席トランペット奏者を務め、その前にはダラス交響楽団で首席奏者として活動しました。

ソリストとしてもフィラデルフィア管弦楽団、ダラス交響楽団、ヒューストン交響楽団、フィラデルフィア室内管弦楽団、オークランド交響楽団、インディアナポリス室内管弦楽団、ニューヨークフィルハーモニア管弦楽団などと共演しています。

現在、カーティス音楽院とテンプル大学の音楽学部にて教鞭をとりながら、ジュリアード音楽院、インディアナ大学、ミシガン大学、マンハッタン音楽院、そしてピーボディ音楽院など、数十の機関でマスタークラスを行っています。

最近ではアスペン音楽祭及び音楽院でパシフィックミュージックフェスティバルと国立オーケストラインスティトュートでも教えています。

ビルジャーはジュリアード音楽院で音楽修士号を、イリノイ大学で学士号を取得しています。