YTR-9445NYS-YM

ボストン交響楽団 トランペットセクション

“私達が愛用しているヤマハトランペットは最も輝かしい鳴りを持つ楽器です。幅広いダイナッミクスレンジと多彩で引き締まったクリアな音色を備えたこの楽器は、豊かな残響が特徴のボストンシンフォニーホールに適しています。”

トーマス・ロルフス

ボストン交響楽団 首席奏者

”新しいヤマハC管トランペットを吹くのが楽しくて仕方ありません。ヤマハの代名詞であるその特徴的な演奏のしやすさに加え、我々のオーケストラ、そして我々の偉大なるボストンのシンフォニーホールにとって完璧なサウンドを持っています”

The "New York" Series

アーティストモデルトランペットのニューヨークシリーズは、伝統的なスタイルを踏まえつつも先進的な改良が施され、アメリカのメジャーオーケストラのトランペット奏者を協力者として迎え開発されたモデルです。

第一世代は当時ニューヨーク・フィルハーモニックの副首席奏者を務めたロバート・サリバン氏と共に開発されました。第二、第三世代はフィラデルフィア管弦楽団の首席奏者デイビット・ビルジャー氏とともに、また同世代のC管トランペット派生モデルYTR-9445NYS-YMはボストン交響楽団の首席奏者であるトム・ロルフス氏とのコラボレーションにより誕生し、高い評価を得ました。

ニューヨークシリーズC管トランペットのこの派生モデルは、"YMベル"と呼ばれるベルを採用しています。急峻な開きを持つこのベルは、ボストンシンフォニーホールの音響環境においてロルフス氏が好む明瞭かつ豊かな音色を実現すべく開発され、ボストン交響楽団のトランペットセクションに一括採用されました。

バルブケーシング

ビンテージトランペット研究により得られた新しい知見に基づき、バルブケーシング特定箇所の寸法や肉厚を見直しました。バルブケーシング変化とライトウエイトピストンの相乗効果により反応の大幅な改善が実現し、細かい音粒のより明確な表現が可能となりました。

ウォーターキイコルク

ウォーターキイには経時変化しにくいラバーコルク*を新たに採用。この変更により音がまとまり、遠達性と反応を向上しました。       

*ラバーコルク:合成ゴム中にコルク粒子を均一に混ぜ合わせたもの。通常のコルクより圧縮復元性が優れています。

ベル設計

ベルのテーパー設計とU字部のスクエア曲げにより理想的な抵抗感をもたらします。YTR-9445NYS-YMには開きが遅いタイプの“YM”ベルを搭載し、クリアで引き締まった音を実現します。

フレンチビード

真円の縁輪を入れてカーリングする一般的な工法に対し、かまぼこ型の縁輪を入れ、その形状に合わせてカーリングする非常に高度な工法。奏者への音のフィードバックの良さが特長です。

リードパイプ

これまでより厚肉のリードパイプ、オリジナルのマローンパイプ(MC2)と、軽量のマウスピースレシーバーを使用することで、音色と反応が向上すると共に演奏に最適な抵抗感が得られるようになりました。 また、指掛けをリードパイプにはんだ付けしないことで、リードパイプの特性が発揮され音色、反応が向上しています。MC2タイプのリードパイプはベルとの組み合わせにより吹きごたえのある吹奏感を実現します。

マローンパイプ™

ボブ・マローン氏(Bob Malone)が1983年にロサンゼルスに工房を開いて以来、多くのトランペット奏者が彼の元で楽器のカスタマイズを施してきました。特に独自設計のリードパイプは評価が高く、マローンパイプという名称で語り継がれています。2001年、ヤマハはマローン氏を開発陣に迎え、マローンパイプをカスタムモデルの一部に採用しています。重厚かつ輝かしい響きと、遠達性に優れたこのリードパイプは、奏者の持つ音楽観を最大限まで引き出してくれることでしょう。

ウォーターキイ

管体の響きを最大限に発揮させるためにキイデザインを変更、ウォーターキーアームとサドルの重量バランスにより高音域の狙いやすさを高めながら、演奏の自由度、レスポンスも一層向上しました。

第3抜差

第3抜差しには通常より長く抜ける位置にストッパーが配置されているので、Low Fを正確な音程で出すことができます。また、抜差の先端にあるボタンや切り欠かれたストッパーは演奏時の抵抗感を微調整しており、快適な吹奏感を生み出しています。

スライドストッパー

スライドストッパーは抜差管の落脱を防ぐことができ、シリコンゴム製なので楽器の変色なくお使いいただけます。強度と弾力性を兼ね備えており、演奏中も取り付けたままにすることができます。 (長さ:12 cm)

付属ケース

TRC-801Eは、手持ちでも肩掛けでも、そして背負うこともできるダブルケースです。