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:伊藤 恵 さん(Itoh Kei) "5つ$quot;の質問

Profile

pianist 伊藤 恵

pianist
伊藤 恵
幼少より有賀和子氏に師事。桐朋学園高校を卒業後、ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学、ハノーファー音楽大学において名教師ハンス・ライグラフ氏に師事。エピナール国際コンクール、J.S.バッハ国際音楽コンクール、ロン=ティボー国際音楽コンクールと数々のコンクールに入賞。1983年第32回ミュンヘン国際音楽コンクールピアノ部門で日本人として初の優勝。 サヴァリッシュ指揮バイエルン国立管と共演し、ミュンヘンでデビュー。その後もミュンヘン・シンフォニカ、フランクフルト放送響、ベルン響、チェコ・フィルの定期公演などに出演。日本では「若い芽のコンサート」でNHK響と協演をはじめ、各オーケストラとの共演、リサイタル、室内楽、放送と活躍を続けている。録音はシューマン・ピアノ曲全曲録音「シューマニアーナ(1~13)」、「ブラームス: ピアノ協奏曲」、「ショパン: エチュード」、最新版として「シューベルト ピアノ作品集5」がフォンテックからリリースされている。2007年秋には、シューマン・ピアノ曲全曲録音完成記念コンサートが行われ好評を博した。また、サイトウ・キネン・フェスティバル松本はじめ武生音楽祭、軽井沢音楽祭、リゾナーレ音楽祭、東京・春・音楽祭、ラ・フォルジュルネ音楽祭などに参加。2008年からの新たな8年シリーズではシューベルトを中心としたリサイタルを開催。2013年、香港にてアントニオ・メネセスと共演。
1993年日本ショパン協会賞、1994年横浜市文化賞奨励賞受賞。現在、東京藝術大学教授、桐朋学園大学特任教授。
※上記は2015年4月21日に掲載した情報です

Q1.影響を受けたアーティストは?

アルフレート・ブレンデル、ラドゥ・ルプー、アルド・チッコリーニの3人。若いときは、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリにも影響を受けました。女性では、もちろん、マルタ・アルゲリッチと内田光子さん。いろいろな意味で、とても尊敬しています。

Q2.ヤマハピアノに対する印象は?

優しく、素直に、私のことを受け入れてくれるピアノ。私が出したいと思う音を出してくれるだけではなく、それ以上に素敵な音を出して、私をインスパイアしてくれる楽器。
時々、30年ほど前の古いCFを弾く機会があるのですが、年月を経た楽器ならではの、なんともいえない素晴らしい音がします。よく“ピアノは消耗品”というけれど、ヤマハピアノはちゃんとメンテナンスしていけば、ヴィンテージならではの音色が出るのではないでしょうか。

Q3.あなたにとってピアノとは?

“御神体”。だって、私たちはピアノがなければ何もできないのですから。
そして、リハーサルは御神体であるピアノに、ご意見をうかがっていく時間。「これはいかが?」「では、こちらは?」といろいろ弾いていくうちに、ピアノ様が「うむ、よかろう」みたいに認めてくれる瞬間があって、そこまできてこそ、私たちは音楽に没頭できるのです。

Q4.印象に残っているホールやライブハウスは?

もっとも多くのレコーディングをさせていただいた、神戸新聞松方ホールです。東京なら、サントリーホール、紀尾井ホールも素晴らしいホールだと思います。良いホールは、舞台上がある種の神秘空間になります。

Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へのメッセージ

時に練習は辛いこともあると思いますが、音楽への愛で乗り越えましょう! 私だって、なぜこんなに大変な思いをして音楽を続けているんだろうって思うことはあります。だけど、続ける理由はただひとつ、“音楽への愛”。音楽が好きだから続けているんです。