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:三浦 友理枝 さん(Miura Yurie) "5つ$quot;の質問

Profile

pianist 三浦 友理枝

pianist
三浦 友理枝
1981年東京生まれ。3歳よりヤマハ音楽教室に入会、1993年よりヤマハマスタークラスに在籍。江口文子、ヴェラ・ゴルノスタエヴァ、浦壁信二各氏に師事。2001年に英国王立音楽院に入学、クリストファー・エルトン氏に師事。05年7月同音楽院大学課程を首席で卒業。07年9月同音楽院・修士課程を首席で修了。95年「第3回ゲッティンゲン国際ショパンコンクール」第1位受賞。これを機にドイツなどでコンサート活動を開始。99年「第3回マリエンバート国際ショパンコンクール」最年少で第1位受賞。01年「第47回マリア・カナルス国際音楽コンクール」ピアノ部門第1位、および金メダル、最年少ファイナリスト賞、カルロス・セブロ特別メダル賞を受賞。06年9月には「第15回リーズ国際ピアノコンクール」にて特別賞を受賞した。02年ロンドン・ソロイスツ室内オーケストラとの共演でロンドンデビュー。04年には国際ショパン協会ウィーン本部の招きでリサイタルを行いウィーンデビュー。同年、ロンドン・ソロイスツ室内オーケストラと再共演。これまでに、東京フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、群馬交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、札幌交響楽団、広島交響楽団、九州交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、山形交響楽団、シンフォニア・ヴァルソヴィア、ポメラニア・フィルハーモニー管弦楽団、ジリナ国立室内管弦楽団、リエパーヤ交響楽団、ロンドン・ソロイスツ室内オーケストラ、カイロ交響楽団、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州立交響楽団など国内外の主要オーケストラと多数共演している。10年には東京オペラシティ主催のリサイタルシリーズB→Cに出演し話題となる。また、仙台クラシックフェスティバルには3年連続(09,10,11年)で招かれている。「名曲リサイタル」「ベスト オブ クラシック」「クラシック倶楽部」「みんなのショパン」などテレビ、ラジオの出演も数多い。室内楽の分野でも積極的な活動を展開しており、オランダ人ヴァオリニスト、シモーネ・ラムスマとはエルガーのCDをリリース(NAXOS)、イギリス、オランダ等でコンサート・ツアーも行った。また09年には川久保賜紀(ヴァイオリン)、遠藤真理(チェロ)とピアノ・トリオを結成、10年には全国ツアーを行い好評を博す。05年、エイベックス・クラシックスよりCDデビュー。これまでにソロ・アルバム4点と、川久保賜紀、遠藤真理とのトリオのCDをリリース。10年にリリースした「ショパン:24のプレリュード」は「レコード芸術」(音楽之友社)で特選盤に選ばれた。
三浦 友理枝オフィシャルサイト
※上記は2012年2月13日に掲載した情報です

Q1.自分で影響を受けたと思われるアーティストは?

 子どものころから長年師事していたロシア人のヴェラ・ゴルノスタエヴァ先生と、ロンドン留学時代にマスタークラスを受けたピエール=ロラン・エマールですね。ヴェラ先生はとてもきびしい教えでしたが、ロシア音楽の楽しさを教えてくれました。エマールは私がこよなく愛するピアニストで、演奏は天才的で音色が美しくテクニックに無駄がないのですが、教えかたもとてもうまいんです。特に弱音の自然な出しかたを伝授してくれました。もうひとり、パスカル・ロジェも作品のすばらしさを伝えてくれるという意味で、影響も受けていますし、尊敬もしています。サティも、ロジェが演奏すると不思議な空間が生まれるんですよ。

Q2.ヤマハピアノ(CFX)に対するイメージと印象は?

 私は長年さまざまなヤマハピアノを弾いてきましたが、銀座のヤマハホールにあるCFXは本当にすばらしいと思います。ホールに設置されてから1年程立ちましたが、先日弾いてみたら、いろんな人が弾き込んだため信じられないほどすばらしい音になっていました。でも、こういうすばらしいピアノで練習していると自分が甘やかされてしまいますからダメですね(笑)。本番で使わせていただくだけで、幸せかな。実は、東京文化会館での3月28日のリサイタルはCFXを弾かせていただきます。すばらしい楽器ですから、精一杯いい演奏ができるよう頑張ります。

Q3.あなたにとって音楽(ピアノ)とは?

 よくピアノは親友だとか、恋人だとかいうことばを聞きますが、私はそういう感覚はあまりないですね。ピアノという楽器は、私にとって越えられない高い頂のようなもので、常に頑張って頂上を目指したいと思っている存在です。チャレンジする存在とでもいったほうがいいかもしれません。気軽に友だちや恋人とは呼べない、恐れ多い存在です。

Q4.印象に残っているホールやライブハウスは?

 2001年に受けたスペインのマリア・カナルス国際音楽コンクールの本選の会場が、バルセロナのカタルニア音楽堂だったんです。ここは世界遺産に登録されているところで、内部がすばらしい美しさ。ステージに出て行って、あまりのインパクトの強さに衝撃を受けました。こんなすばらしいところで演奏できるなんて、もうコンクールということを忘れるほどでした。それからB→Cの東京オペラシティのリサイタルホール。ここは残響もよく、全体の音響がすばらしいです。もうひとつはサントリーホール。ここは輝かしく、まさに音楽の殿堂という感じです。

Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へのメツセージ

世のなかには多くのピアニストがいますし、ピアノ作品は膨大な数があります。ですからたくさん聴いて自分のお気に入りの曲、お気に入りのピアニストを見つけて楽しんでください。そのなかで私がお気に入りのピアニストのひとりになれたら、こんなうれしいことはありません(笑)。