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木村友梨香の留学日記 ~ドイツからGuten Tag!!

数々のコンクールで活躍し脚光を集める若きピアニスト、木村 友梨香がドイツでの留学生活をスタート!
現地から旬な話題をお届けします。

(毎月1日、15日頃更新。※更新日は、都合により前後する場合がございます。)
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pianist 木村 友梨香

pianist 木村 友梨香
北海道岩見沢市出身。4歳よりピアノを始める。
東京音楽大学付属高等学校及び東京音楽大学(ピアノ演奏家コース)卒業。在学中特待奨学生。ヤマハ音楽振興会音楽支援奨学生(2012~2014年度)。
これまでに宮澤功行、宮澤陽子、菊地麗子、石井克典、鈴木弘尚の各氏に師事。現在、ベルリン芸術大学修士課程に在籍し、Markus Groh(マルクス・グロー)、Dongkyu Kim(ドンキュ・キム)の両氏の元で研鑽を積む。
2011年第4回ASEAN国際協奏曲コンクール(インドネシア)第1位、F.リスト特別賞受賞。
2011年第13回ショパン国際コンクールinASIAプロフェッショナル部門アジア大会銀賞受賞(最高位)。
2012年第36回ピティナ・ピアノコンペティション特級ファイナリスト。
2013年日墺文化協会フレッシュコンクール最優秀賞受賞。
2015年第17回ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)本大会出場。
2016年 第8回ロザリオ・マルチアーノ国際ピアノコンクール(ウィーン)にて第1位およびグランプリを受賞。
これまでにポーランド・クラクフ室内管弦楽団(指揮:ローラント・バーダー氏)、オーケストラHARUKA(指揮:橘直貴氏)、ワルシャワ・ストリング・カルテット、東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:岩村力氏)等と共演。
海外に於いては、ベルリン・フィルハーモニー(室内楽ホール)、サル・コルトー、サンクトペテルブルグにて演奏会に出演。2010年、バンクーバー「Art Gallery」、「Silk Purse」にて海外初のソロリサイタルを開催。2013年&2015年Mozarteum International Sommer Academy、2014年Euro Music Festival&Academyに参加しディーナ・ヨッフェ氏のクラスを受講する。2014年、韓国にてソウル国際音楽祭「Fringe Concert」に出演。
また国内に於いては、大田区民ホール・アプリコ大ホールにて「アプリコお昼のピアノ・コンサート」、ベーゼンドルファー東京サロンにてランチタイムコンサート、東京文化会館にて日本ピアノ調律師協会新人演奏会、東京丸ビルにてラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン丸の内エリアコンサートなど、多数演奏会に出演。


※上記は2016年5月1日に掲載した情報です。

No.12近況&2016年終わり

2016.12.27更新

 こんにちは!皆さま元気にお過ごしでしょうか?
 少し更新が遅くなってしまいましたが、ここ最近はドイツ用のでケータイが急に故障してしまい修理に出しに行ったり、体調を崩してしまってなかなか治らなかったり、ドイツ語の授業だったり新曲の譜読みだったり、少しバタバタと落ち着かない日々を過ごしておりました。(体調は、今はもう全然問題ありません。ご心配なく!)

 今のベルリンは、夜街がライトアップされてとても綺麗です。寒いですが、とても綺麗なので実は私はこの時期のベルリンが一番好きです。寒さに関しては、もともと北海道の出身なので一応免疫があります(笑)。
 今回の連載の更新にあたって、私がベルリンに住んでいるということでどうしてもこの話題に触れずにはいられないのですが……皆さんニュースでご存知のことかと思いますが、12月19日、カイザーヴィルヘルム記念教会前のクリスマスマーケットにてテロ事件が起こってしまいました。現場は実は学校のすぐ近くで、普段本当によく通りますし、知り合いや学校の友達がいつ誰いてもおかしくないような場所です。ちょうど事件発生当時、私は学校の練習室にいたのでニュースを見ていなくて知らなかったのですが、先輩が部屋まで知らせに来てくれて大変なことになっているというのを知り、その日の晩は数人固まって無事家まで一緒に帰りました。因みに、その前の日は事件の起こったマーケットにいて普通にその場所を歩いていたので、同じ場所だというのを知ってかなりゾッとしました。
 マーケットは出店がたくさん並び賑わっていて、装飾などキラキラしたムードでとても綺麗だったのに、それが事件によって一瞬にして壊されてしまったということ、そしてなにより亡くなられた方々などたくさんの犠牲者が出てしまい、テレビやネットニュースを見ていて悲しい気持ちで胸が一杯になります。事件後、何度か現場の近くを通りましたが、警察の車などがズラーっと並びまだ少々不穏な空気が残っております。これ以上大きな事件が起こらないよう願うと同時に、今自分がこうして生活していられることの有難みを忘れず、今回の事件で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り致します。


 さて、話は変わりますが、昨年受験前にベルリンに来たのが12月13日なので、ベルリンでの生活もちょうど一年が過ぎたところなのですが、一年が過ぎたとはいえ、正直慣れないこともまだあります。例えば体調崩して病院に行きたい!と思っても、果たしてどこのお医者さんを信頼してどこへ行けばいいのだろう…?!とか、先日の壊れてしまったケータイ電話の修理もお店まで出しに行ったのは良いものの、なんと、修理されずに戻ってきてしまったり…とか、もちろんまだドイツ語の不安も少々抱え戸惑いながらもドイツ人とコミュニケーションを取り、色々な経験をしているところです。

 学校はつい数日前、今年最後のレッスンが終わりました。普段レッスンはおよそ週一回のペースであるのですが(もちろん先生が忙しくていらっしゃらない時などを除いて)、それ以外に、門下内でKlassenstunde(クラッセンシュトゥンデ)といってレッスン室での弾き合い会があり、本番前など先生と同門の皆の前で演奏し感想をもらってどうすればさらに演奏が良くなるか?というのを皆で話し合い意見を言い合って、そしてもちろん自分が弾かない場合でも他の人の演奏を聴いて勉強します。
 私も先日、今ゼメスターから新たに取り組んでいる曲をKlassenstundeで弾いたのですが、終わった後に自分の録音を聴いて久しぶりにガッツリ落ち込んでおりました…(笑)もともと自分はそんなに器用な方ではないのでとくに新曲を弾くときなど出来る限り入念に準備して本番に臨むように心がけているのですが、今持っている曲、まだまだ何百倍も何千倍もいくらでもやれることがある!!!!と思い、悔しかったです…。ただ立ち直りはいつも割とはやい性格なので、その点は強いのですが(笑)、やはり一人練習室で弾いているときと人前で弾くときでは個人的には全然違うので、改めてこういう機会って大事だなというのを感じます。

 更にKlassennstundeとは別に、ゼメスター内に数回、Vortragsabend(フォーアトラークスアーベント)といって門下の演奏会が学校のホールで行われています。だいたい学校の掲示板やホームページでいつどこの門下がVortragsabendあるのか確認出来るのですが、いつも学生のみならず大人の方、ご年配の方まで、たくさん聴きにいらしています。自分の門下に限らず他の門下生の演奏も聴くことが出来るので、人それぞれの個性豊かな演奏に触れることが出来、とても面白いです。

 
 さて、今年の連載はこれが最後となりますが、今年一年間、自分の中では留学を含めてたくさんの変化と経験に富んだ一年となりました。2016年お世話になった全ての方々、そして連載を読んで下さった方々に深く感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました!

 また来年、さまざまなことを連載で皆さまにお届けできますよう、そして自分自身の留学生活も充実したものになれれば、と思います。皆様ぜひ、よい年末年始をお過ごし下さいませ!

ポツダム広場近く、ソニーセンター前のイルミネーションにて

☆公式ホームページ作成致しました!ぜひお立ち寄り下さいませ☆
http://music.yurika-piano.com/

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pianist 木村 友梨香

pianist 木村 友梨香
北海道岩見沢市出身。4歳よりピアノを始める。
東京音楽大学付属高等学校及び東京音楽大学(ピアノ演奏家コース)卒業。在学中特待奨学生。ヤマハ音楽振興会音楽支援奨学生(2012~2014年度)。
これまでに宮澤功行、宮澤陽子、菊地麗子、石井克典、鈴木弘尚の各氏に師事。現在、ベルリン芸術大学修士課程に在籍し、Markus Groh(マルクス・グロー)、Dongkyu Kim(ドンキュ・キム)の両氏の元で研鑽を積む。
2011年第4回ASEAN国際協奏曲コンクール(インドネシア)第1位、F.リスト特別賞受賞。
2011年第13回ショパン国際コンクールinASIAプロフェッショナル部門アジア大会銀賞受賞(最高位)。
2012年第36回ピティナ・ピアノコンペティション特級ファイナリスト。
2013年日墺文化協会フレッシュコンクール最優秀賞受賞。
2015年第17回ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)本大会出場。
2016年 第8回ロザリオ・マルチアーノ国際ピアノコンクール(ウィーン)にて第1位およびグランプリを受賞。
これまでにポーランド・クラクフ室内管弦楽団(指揮:ローラント・バーダー氏)、オーケストラHARUKA(指揮:橘直貴氏)、ワルシャワ・ストリング・カルテット、東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:岩村力氏)等と共演。
海外に於いては、ベルリン・フィルハーモニー(室内楽ホール)、サル・コルトー、サンクトペテルブルグにて演奏会に出演。2010年、バンクーバー「Art Gallery」、「Silk Purse」にて海外初のソロリサイタルを開催。2013年&2015年Mozarteum International Sommer Academy、2014年Euro Music Festival&Academyに参加しディーナ・ヨッフェ氏のクラスを受講する。2014年、韓国にてソウル国際音楽祭「Fringe Concert」に出演。
また国内に於いては、大田区民ホール・アプリコ大ホールにて「アプリコお昼のピアノ・コンサート」、ベーゼンドルファー東京サロンにてランチタイムコンサート、東京文化会館にて日本ピアノ調律師協会新人演奏会、東京丸ビルにてラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン丸の内エリアコンサートなど、多数演奏会に出演。
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※上記は2016年5月1日に掲載した情報です。

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