数々のコンクールで活躍し脚光を集める若きピアニスト、木村 友梨香がドイツでの留学生活をスタート!
現地から旬な話題をお届けします。
- No.22 2017.07.26更新 「最終回、まとめと振り返り」
- No.21 2017.07.21更新 「近況報告&次回はいよいよ」
- No.20 2017.06.27更新 「歴史的名所で学ぶ」
- No.19 2017.06.05更新 「5月のお話」
- No.18 2017.05.15更新 「一時帰国中の思い出」
- No.17 2017.04.26更新 「春の訪れ」
- No.16 2017.04.12更新 「ウィーンでのリサイタルと思い出」
- No.15 2017.03.22更新 「演奏のお話し」
- No.14 2017.02.23更新 「デザートで、疲労回復!!」
- No.13 2017.01.25更新 「2017年、抱負」
- No.12 2016.12.27更新 「近況&2016年終わり」
- No.11 2016.11.24更新 「Berliner Mauer」
- No.10 2016.11.07更新 「Berlinerの生活 その2」
- No.9 2016.10.18更新 「Berlinerの生活」
- No.8 2016.09.27更新 「Sommerferien」
- No.7 2016.09.02更新 「ウィーンの思い出 その2」
- No.6 2016.08.26更新 「1ゼメスター目終わり&コンクールの思い出 in Vienna」
- No.5 2016.07.19更新 「講習会 in Uelzen」
- No.4 2016.06.29更新 「語学のお話〜Ich lerne Deutsch!!」
- No.3 2016.06.06更新 「私がここにいる理由~留学に至るまでのお話」
- No.2 2016.05.16更新 「Immatrikulationが成功するまでのお話」
- No.1 2016.05.01更新 「春とともに、新たなスタート」
- pianist 木村 友梨香
- 北海道岩見沢市出身。4歳よりピアノを始める。
東京音楽大学付属高等学校及び東京音楽大学(ピアノ演奏家コース)卒業。在学中特待奨学生。ヤマハ音楽振興会音楽支援奨学生(2012~2014年度)。
これまでに宮澤功行、宮澤陽子、菊地麗子、石井克典、鈴木弘尚の各氏に師事。現在、ベルリン芸術大学修士課程に在籍し、Markus Groh(マルクス・グロー)、Dongkyu Kim(ドンキュ・キム)の両氏の元で研鑽を積む。
2011年第4回ASEAN国際協奏曲コンクール(インドネシア)第1位、F.リスト特別賞受賞。
2011年第13回ショパン国際コンクールinASIAプロフェッショナル部門アジア大会銀賞受賞(最高位)。
2012年第36回ピティナ・ピアノコンペティション特級ファイナリスト。
2013年日墺文化協会フレッシュコンクール最優秀賞受賞。
2015年第17回ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)本大会出場。
2016年 第8回ロザリオ・マルチアーノ国際ピアノコンクール(ウィーン)にて第1位およびグランプリを受賞。
これまでにポーランド・クラクフ室内管弦楽団(指揮:ローラント・バーダー氏)、オーケストラHARUKA(指揮:橘直貴氏)、ワルシャワ・ストリング・カルテット、東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:岩村力氏)等と共演。
海外に於いては、ベルリン・フィルハーモニー(室内楽ホール)、サル・コルトー、サンクトペテルブルグにて演奏会に出演。2010年、バンクーバー「Art Gallery」、「Silk Purse」にて海外初のソロリサイタルを開催。2013年&2015年Mozarteum International Sommer Academy、2014年Euro Music Festival&Academyに参加しディーナ・ヨッフェ氏のクラスを受講する。2014年、韓国にてソウル国際音楽祭「Fringe Concert」に出演。
また国内に於いては、大田区民ホール・アプリコ大ホールにて「アプリコお昼のピアノ・コンサート」、ベーゼンドルファー東京サロンにてランチタイムコンサート、東京文化会館にて日本ピアノ調律師協会新人演奏会、東京丸ビルにてラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン丸の内エリアコンサートなど、多数演奏会に出演。
※上記は2016年5月1日に掲載した情報です。
No.3私がここにいる理由~留学に至るまでのお話
2016.06.06更新
皆さまこんにちは!
時が経つのはあっという間で、私がベルリンに来てから5か月半、入学してから2か月が経ちました。さて今回は、私がここベルリンに来た理由と、先生と出会うまでの経緯を少しお話ししようと思います。(この連載にそれを書くことによって、何だか自分の留学への意気込みを再確認できる気がしています……!笑)
もともと小さいころから留学したい!とただ漠然と考えており、もちろんそれを目標に十代を過ごしていた私ですが、東京音大付属高校の3年で進路を考える頃、自分の精神面や音楽的成長のことを考え、まだ日本でやれることがある!まだまだ日本で勉強できる!!日本のコンクールだってまだ受けたい!!と思い、大学まではそのまま東京音大に進みました(実際その頃は、まだどの場所でどの先生のもとで勉強したいかはっきり明確な考えが無かったことも正直事実ですが)。日本での環境はもちろん大変居心地良くて安心して信頼できる先生のもとで学べましたし、そして何より大学在籍中はとても有り難いことに、たくさん海外の先生方のマスタークラスでレッスンを受ける機会にも恵まれ、一体自分がどういうものを求めているのか、またどういう音楽家を目指しているのか、たくさん考える時間もありました。
そんなこんなで大学卒業間近、次の進路を考えなくてはならないという時、この先生につきたい!と自分の中で感じた先生は何名かいらっしゃったのですが残念なことになかなかタイミングが上手く合わず習いたいと思う先生につくことが不可能で、留学先はすぐには決まりませんでした……そろそろ早く何とかしなくては!!!と思っていた卒業前の2月、Vorspiel(フォアシュピール、日本語で言うとお試しレッスンのような感じでしょうか、先生の前で演奏し感想をいただくようなものです)のアポイントメントを、ちょうど気になっていたウィーンとベルリンの2人の先生にメールし取る事が出来たので、これでVorspielを受けてみて心が決まれば先生にアタックしよう!!という意気込みで日本を飛び立ちました。そう、それでこの時出会ったのが今師事しているMarkus Groh(マルクス・グロー)先生です。
このVorspielの時、グロー先生は初めて演奏を聴いた私に対してズバッと私の抱えている問題を指摘してくださり、私自身もちょうどそれを何とか超えなくてはいけない!!と思っていたので、とても気持ち良いくらいでした。これほどはっきり言ってくださるなら信頼できるかもしれない?!と思い、ベルリンを受験することを決めたのです。
まさか自分がドイツ人の先生につくとは正直予想していませんでしたが(なぜかというと、今までどちらかというとロシア系の先生に惹かれることが多く、その系統で進もうと半分思っていたので)、今思うと卒業前自らメールしVorspielを受けて本当に良かったなと思います。結局はタイミングなのかもしれませんが、あの時行動していなければ先生と出会うことも無かったでしょう。毎回レッスンでのアドバイスはとても新鮮で勉強になりますし、また先生が隣でしてくださる演奏は大変素晴らしくて聴いていても刺激的で目が覚めます(笑)。
今学期のグロー先生のレッスンは一回90分週二回(もちろん先生が忙しくてベルリンにいらっしゃらない時もあります!)、ある程度レパートリーを持っていなければなりません。私自身の留学のひとつの大きな目標として、とにかくたくさんの新しい曲を練習しレパートリーを拡げる!と心に決めているのですが、ちょうど5月は1か月間先生がエリザベートコンクールの審査のためレッスンはほぼお休みだったので、1か月まるまる新しい曲に取り組むための譜読み月間。因みに普段学校は夜24時までさらうことが出来るのですが、私の住んでいる家は大変有り難いことに音出し可能でグランドピアノあり、充分にさらうことが出来るので、基本は家で練習しています。ただ足りない時はたまに夜学校へ行き練習していますが、皆練習をしに来ている姿を見て私自身もやらねば!!と刺激を受けながら過ごしています。正直、今は語学勉強との両立がかなり大変ですが……。
更に、ベルリンにいるもう一つの醍醐味は、巨匠と呼ばれるピアニストの演奏会を安くたくさん聴けること!私も素敵な演奏会にはなるべくフィルハーモニーに足を運び、聴きに行くよう心掛けています。こっちに来てからポリーニ、アルゲリッチ、バレンボイム、ルプー、また日本でも話題になっていましたが、4月に行われた小澤征爾さん指揮ベルリン・フィルなど聴きました。立ち見だと、なんと10ユーロとか激安でコンサートを聴くことが可能なのでなんとも贅沢…!せっかくベルリンに留学しているからには聴きにいかなくてはもったいないですし、これからも行きたいと思っています。
先日、1泊2日でデュッセルドルフに行く機会があったので最後はその写真!
ちょうど行った5月21日、デュッセルドルフは日本デー(Japan Tag)といって、たくさんの出店や屋台があったりコスプレした人々がたくさん街を歩いていたり(笑)、とても賑わっておりました。
コラムIndex
- No.22 2017.07.26更新 「最終回、まとめと振り返り」
- No.21 2017.07.21更新 「近況報告&次回はいよいよ」
- No.20 2017.06.27更新 「歴史的名所で学ぶ」
- No.19 2017.06.05更新 「5月のお話」
- No.18 2017.05.15更新 「一時帰国中の思い出」
- No.17 2017.04.26更新 「春の訪れ」
- No.16 2017.04.12更新 「ウィーンでのリサイタルと思い出」
- No.15 2017.03.22更新 「演奏のお話し」
- No.14 2017.02.23更新 「デザートで、疲労回復!!」
- No.13 2017.01.25更新 「2017年、抱負」
- No.12 2016.12.27更新 「近況&2016年終わり」
- No.11 2016.11.24更新 「Berliner Mauer」
- No.10 2016.11.07更新 「Berlinerの生活 その2」
- No.9 2016.10.18更新 「Berlinerの生活」
- No.8 2016.09.27更新 「Sommerferien」
- No.7 2016.09.02更新 「ウィーンの思い出 その2」
- No.6 2016.08.26更新 「1ゼメスター目終わり&コンクールの思い出 in Vienna」
- No.5 2016.07.19更新 「講習会 in Uelzen」
- No.4 2016.06.29更新 「語学のお話〜Ich lerne Deutsch!!」
- No.3 2016.06.06更新 「私がここにいる理由~留学に至るまでのお話」
- No.2 2016.05.16更新 「Immatrikulationが成功するまでのお話」
- No.1 2016.05.01更新 「春とともに、新たなスタート」
執筆者 Profile
- pianist 木村 友梨香
-
北海道岩見沢市出身。4歳よりピアノを始める。
東京音楽大学付属高等学校及び東京音楽大学(ピアノ演奏家コース)卒業。在学中特待奨学生。ヤマハ音楽振興会音楽支援奨学生(2012~2014年度)。
これまでに宮澤功行、宮澤陽子、菊地麗子、石井克典、鈴木弘尚の各氏に師事。現在、ベルリン芸術大学修士課程に在籍し、Markus Groh(マルクス・グロー)、Dongkyu Kim(ドンキュ・キム)の両氏の元で研鑽を積む。
2011年第4回ASEAN国際協奏曲コンクール(インドネシア)第1位、F.リスト特別賞受賞。
2011年第13回ショパン国際コンクールinASIAプロフェッショナル部門アジア大会銀賞受賞(最高位)。
2012年第36回ピティナ・ピアノコンペティション特級ファイナリスト。
2013年日墺文化協会フレッシュコンクール最優秀賞受賞。
2015年第17回ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)本大会出場。
2016年 第8回ロザリオ・マルチアーノ国際ピアノコンクール(ウィーン)にて第1位およびグランプリを受賞。
これまでにポーランド・クラクフ室内管弦楽団(指揮:ローラント・バーダー氏)、オーケストラHARUKA(指揮:橘直貴氏)、ワルシャワ・ストリング・カルテット、東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:岩村力氏)等と共演。
海外に於いては、ベルリン・フィルハーモニー(室内楽ホール)、サル・コルトー、サンクトペテルブルグにて演奏会に出演。2010年、バンクーバー「Art Gallery」、「Silk Purse」にて海外初のソロリサイタルを開催。2013年&2015年Mozarteum International Sommer Academy、2014年Euro Music Festival&Academyに参加しディーナ・ヨッフェ氏のクラスを受講する。2014年、韓国にてソウル国際音楽祭「Fringe Concert」に出演。
また国内に於いては、大田区民ホール・アプリコ大ホールにて「アプリコお昼のピアノ・コンサート」、ベーゼンドルファー東京サロンにてランチタイムコンサート、東京文化会館にて日本ピアノ調律師協会新人演奏会、東京丸ビルにてラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン丸の内エリアコンサートなど、多数演奏会に出演。
※上記は2016年5月1日に掲載した情報です。