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松居慶子さん 501席の極上アコースティック空間で堪能。ソロ・ピアノだからこそ味わえる松居慶子の繊細なピアニズム。~松居慶子インタビュー この記事は2019年12月25日に掲載しております。

2019年2月、アルバム『Echo(エコー)』を日米同時リリースし、同年の前半だけでも34会場を巡る欧米ツアーを敢行。6月には東京でのライブも行った松居慶子。2020年1月に東京で行われるソロ・ピアノ・コンサートでは、アコースティック感が際立つKEIKOサウンドが聴ける。

Profile

pianist 松居慶子

pianist
松居慶子
東京生まれ。5歳からクラシックピアノを始め、高校在学中に映画音楽の作曲など音楽活動も始める。18歳でヤマハと契約。その後独立して渡米。
1987年に発表した自主制作アルバム「水滴」が「ロサンゼルス・タイムズ」や音楽専門誌で絶賛され、アメリカのFM局の「スムースジャズ」フォーマットで中心的存在となる。
以来、南カリフォルニアを本拠地にライブ活動を続ける傍ら、フレディ・ハバード、マイルス・デイビス、ジョージ・ベンソンらのコンサートにスペシャルゲストとして出演する。
全米主要都市のほか、ワールドツアーも開始。フィンランド、モロッコ、アラブ首長国連邦、トルコ、南アフリカ、シンガポール、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ウクライナ、エストニア、ロシアなど、世界各地で演奏している。
2019年日米同時発売のアルバム「Echo」は、「Deep Blue」「Journey To The Heart」に続き、米ビルボード ・コンテンポラリージャズ部門において初登場第一位、日本人初、3度目の快挙となり、アルバム年間チャートでは第5位という偉業を成し遂げた。
※上記は2019年12月25日に掲載した情報です。

繊細で懐が深いCFXだからこそ生まれる音楽を

 そうした音楽空間を演出する彼女のパートナーになるのが、ヤマハのCFXだ。デビュー以来、長年にわたってヤマハ・アーティストであり続ける松居慶子だが、今回のように素晴らしい音響空間のホールで行われるソロ・ピアノ・コンサートでは、まさにピアノの音もホールのアコースティックも、音楽のキャラクターを形成する重要な素材となる。

「CFXはとても繊細な表現が可能になりますし、奥行きのある音色が大きな魅力です。しかも強く語りたいときにはパワーがあって、懐が深い楽器だなと感じています。ツアーに出ているときなどは常にCFXを弾けるわけではありませんけれど、レコーディングや大切なコンサートの前にはCFXを弾かせていただき、音楽を仕上げることも多いですね。ヤマハはピアノ自体も素晴らしいのですけれど、いろいろな街に行ってもコンディションのよいピアノを用意していただいたり、信頼できる調律師の方がずっと付き添ってくれたり、そうしたサポート体制も素晴らしいですから、安心してコンサートができます。ヨーロッパの劇場では『ここで100年暮らしていたのね』と声をかけたくなるピアノもあって、どういう楽器であっても、心を込めてベストな演奏をお聴かせしなくてはと思いますが、ピアノのコンディションによっては苦労することもあります。そうしたことを考えると、ヤマハのサポートは本当にありがたいです」

 2020年も『Echo』の収録ナンバーを中心としたツアーは続き、さらには欧米の海を豪華客船でクルーズしながら音楽三昧の毎日を楽しめるというツアーに参加する。
「2000人の音楽ファンが乗船し、1週間をかけて各地を回りながら船内でのライブを楽しめるというツアーなのですが、毎回15分ほどで予約がいっぱいになるほど人気があります。素晴らしいミュージシャンたちがハウスバンドとして乗船しており、私やマーカス・ミラーなどゲストのミュージシャンたちが船内の劇場でコンサートをしたり、若手のミュージシャンがラウンジで演奏していたり、音楽フェスが船で行われているようなものですから、音楽ファンにとっては夢のような毎日でしょうね」

 こういった仕事の中で、自分をまったく知らない人が演奏を聴いてくれるという新しい出会いも大切にしたいという。
「曲作りのときには集中したいのでツアーなどはしませんが、それ以外は呼んでいただければどこにでも行きたいと思うくらい演奏することが大好きです。欧米へのツアーがひと区切り付いた2019年の夏は、日本へ帰ってきたときに『ヤマハジュニアピアノコンクール』で審査員をさせていただくなど、特別な夏休みとなりました。バンドやソロ・ピアノの他にも、オーケストラと共演のコンサートを増やしたいという夢もありますので、これからも自分の音の世界を追求しつつ、様々な形態でお届けしていきたいと思っております」

 多くのリスナーに幸せな音楽と時間をプレゼントし続けてきた松居慶子。そのエッセンスとでもいうべきソロ・ピアノ・コンサートは、彼女の音楽へストレートに触れることができる必聴の一夜なのだ。

Textby オヤマダアツシ

※上記は2019年12月25日に掲載した情報です。



アルバム「Echo」が米ビルボード・コンテンポラリージャズアルバム年間チャートで5位にランクイン!

様々な世界観が反映されたメロディー達を、参加ミュージシャン達の生音・生演奏にこだわり、ピアノをこれまで以上に全面に押し出したナチュラル且つダイナミックな作品となっている今作は、2019/2/22に日米同時リリースされると、2/28付の米ビルボード・コンテンポラリージャズ・チャートで1位にランクイン、日本人初となる3度目の首位を獲得。
また収録曲「Spirit Dance」が全米BillboardラジオSMOOTH JAZZ NATIONAL AIR PLAYチャートに2週連続で1位にチャートイン、さらに発売から半年経った8/31付の同チャートでは「Moon Over Gotham」が同一作品から2曲目となる首位を獲得するなど、長きに渡って全米の多くの人に聴かれた作品となった。

▶Contemporary Jazz Album in Billboard’s Year End chart

公演情報

KEIKO MATSUI SOLO PIANO 2020
日時:2020年1月13日 17:00開演
会場:よみうり大手町ホール