QL5 Firmware V5.70 (旧バージョン)

このリリースノートはQLシリーズをアップデートする場合に使用します。下記をご一読いただきアップデートを行なってください。

アップデートについての注意点

  • "ql*_firm570.zip"(*は機種番号)を使用してアップデートしてください。
  • 「MQLP5_70.PGM」ファイルをUSBメモリーのルートディレクトリーにコピーして、アップデートガイドに従って作業を行なってください。Danteファームウェアのアップデートも必要です。DanteファームウェアもUSBメモリーでアップデートできます。この方法では、「MQLP5_70.PGM」ファイルと併せて一度にアップデートできます。
  • QL V1.61以前からアップデートする場合やV5.70にアップデートした後で「NAME SUB CPU NEEDS FIRMWARE UPDATE」というメッセージが出る場合は、”QL*_firm570\NAME SUB”(*は機種番号)にある「QL-MD103.BIN」ファイルをUSBメモリーのルートディレクトリーにコピーして、アップデートガイドに従って作業を行なってください。この方法では「MQLP5_70.PGM」ファイル、Danteファームウェアと併せて一度にアップデートできます。

*注意*

ファイルをコピーする前に、USB メモリーのルートディレクトリーに拡張子.PGM と.BIN のファイルがすでにある場合は、すべて削除してください。V3.0まではCLシリーズとQLシリーズは、同一ファイル名(*「C-MD1.BIN」)の異なるファイルを使用してアップデートしていました。そのため誤った「C-MD1.BIN」ファイルがルートディレクトリーに入ったままアップデートを行なうと、正常に動作しなくなる恐れがあります。
USBメモリーを使ったDanteファームウェアのアップデートは20分程度かかります。

Danteネットワーク内では、ネットワークスイッチのEEE機能(*)を使用しないでください。

EEE機能に対応したスイッチ間では、消費電力の相互設定が自動で調整されますが、相互設定の調整が正しく機能しないスイッチもあります。これにより、Danteネットワーク内の不適切な場面でスイッチのEEE機能が有効になってしまう可能性があり、クロック同期性能が悪化して音声が途切れる場合があります。

そのため、以下の点にご注意ください。

  1. マネージドスイッチを使う場合、Danteを使用するすべてのポートのEEE機能をオフにしてください。EEE機能がオフにできないスイッチは使用しないでください。
  2. アンマネージドスイッチを使う場合、EEE機能に対応したスイッチを使用しないでください。これらのスイッチはEEE機能をオフにできません。

* EEE (Energy Efficient Ethernet) 機能とは、ネットワークのトラフィックが少ないときにイーサネット機器の消費電力を減らす技術。グリーンイーサネットやIEEE802.3azとも呼ばれています。

Danteファームウェアについての注意点

  • Dante-MY16-AUDをQLシリーズと組み合わせてお使いになる場合は、Dante-MY16-AUDのファームウェアをV3.3.9以降にアップデートしてお使いください。
  • Windows用Dante Firmware Update Manager v1.4.16.6以降は、Windows XPに対応していません。Windows 7, Windows 8.1, Windows 10をお使いください。
  • アップデートする場合は、“QL5/QL1ファームウェアアップデートガイド”にしたがってアップデートしてください。
  • アップデート時にDante設定の初期化が正常に行なわれず、CL/QLとRシリーズ間のDante設定に不整合が発生する場合があることがわかりました。Dante Latencyを0.25msまたは0.5msに設定していたときのみ発生する場合があります。したがって、アップデート後にConsole ID #1のコンソールでLatencyを一度1.0msに設定してから、元の設定に戻してください。これにより、このコンソールおよびマウントされているRシリーズのDante設定の不整合が除去されます。ただし、Console ID #1のコンソールにマウントされていないRシリーズのLatency設定は、Dante Controllerで変更してください。

Dante Domain Manager (DDM) をお使いのお客様へ

  • DDMを使用される際はこちらの内容をご確認ください。

CL/QL/RIVAGE PM/R/Tioシリーズ Editor/Firmware/R Remote 互換表

CL EditorやQL Editorを使用する際は、必ず下表に基づいてファームウェアと互換性のあるバージョンのEditorをお使いください。互換性の無いバージョンを組み合わせて使用した場合には、予期せぬ振る舞いを引き起こす可能性があります。
Firmware Setは本体ファームウェアとDanteファームウェアのセットです。Firmware Setのバージョンは、本体ファームウェア(MAIN)のバージョンと同じです。Firmware Setの詳細は各ファームウェアのリリースノートを参照してください。

互換表

Dante I/Oサポート対応機種

V5.70の新機能

  • Dante Domain Manager (DDM)のSMPTEモード*(ST2110-30 clocking)に対応しました。このためDDM登録中はWord ClockとPreferred Masterが変更できなくなります。
    *DDMのSMPTEモードでは、ドメインはSMPTE ST2110-30クロッキング用に構成され、Danteデバイスと非Dante SMPTEデバイス間のオーディオの相互運用性を実現します。
  • Shure製ワイヤレスレシーバーの周波数1.2GHz帯に対応しました。

V5.70の改善点

  • 「kernel sysdwn」のメッセージが表示され、操作が出来ない症状を改善しました。
  • DDMに参加しているデバイスがDEVICE MOUNT画面でVIRTUALの表示のままになる不具合を改善しました。

V5.70で修正した不具合

  • V5.60でMTX3のHAがコントロールできなくなっていた不具合を修正しました。
  • パワーユーザーでログインした時、USER LEVELで[FILE LOAD] - [LIBRARY LIST] の権限がないとINTERNAL USER KEYが生成できない不具合を修正しました。
  • 起動時に、正常でも「NETWORK AUDIO MODULE FAILED. PLEASE RESTART THE CONSOLE.」のメッセージが出ることがある不具合を修正しました。

既知の不具合

  • QL StageMix V8.1.1において下記の既知の不具合が見つかりました。
    • Masterバンク表示時にStereo/Monoのレベルメーターが正常に動作している状態からナビゲーション/メーターブリッジにて別のバンクを選択した後再び Masterバンクを表示するとMasterバンク内のレベルメーターが消灯します。アプリケーションの再起動、またはSETUPからメーターポイントを一旦変更すると復帰します。
    • StageMixの入力ポートのパッチ設定画面のオプション設定で“DANTE NAMES TO CHANNELS”を実行後、コンソール本体側からシーンリコールを実行すると、アプリケーションが強制終了する場合があります。その場合はアプリケーションを再起動してください。
  • 予期せぬエラーが発生時に「kernel sysdwn」のメッセージが表示され操作が出来ない症状に陥ることがあります。
    この状態に陥った場合機器の再起動が必要となり、再起動後Dante(*)の設定を含む全てのデータが初期化されるため、適時データのバックアップをお願いいたします。
    (*)Danteが初期化された場合デイジーチェインモードになります。リダンダント接続環境ではDanteネットワークケーブルを取り外した後にDanteの設定を再度実施してください。
  • DDM(Dante Domain Manager)に参加しているデバイスが、まれにDEVICE MOUNT画面でVIRTUALの表示のままになることがあります。その場合はREFRESHボタンを押して下さい。
  • コンソールを他のDante機器と同時に起動したときに、まれに「NETOWORK AUDIO MODULE FAILED. PLEASE RESTART THE CONSOLE」が表示されることがあります。その場合はコンソールを再起動してください。 
  • Dante ControllerでQLシリーズにDVS(Dante Virtual Soundcard)をパッチしている状態でQLシリーズを再起動してもパッチが再現されないことがあります。その場合はDante ControllerでDVSを再度パッチしてください。なお、Windows版の3.2.0より前のDVSでは、41CH以降のパッチがQLシリーズからできません
  • CLシリーズのV1.15までのバージョンで作成されたファイルをQLシリーズでロードすると、接続していたRシリーズ以外のDante機器のマウント情報を引き継ぎません。DANTE INPUT PATCH LIBRARYをリコールしても同様です。必要に応じてマウントやパッチ、DANTE INPUT PATCH Libraryを設定しなおしてください。

お知らせ

  • CL/QL/RIVAGE PMコンソール、R Remoteから下記の各機器をリモートコントロールすることができます。同時に各機器をリモートコントロールできるCL/QL/RIVAGE PMコンソール、R Remoteの台数は次のとおりです。
    • RMio64-D/RSio64-D/Tio1608-D(V1.04以降): 最大4台のCL/QL、あるいは6台のR Remote
    • Rio/Ri/Ro/Rio3224-D2/Rio1608-D2: 最大4台のCL/QL/RIVAGE PM+別途6台のR Remote
  • MonitorMixは最大10台まで接続できます。
  • Dante Controllerでレイテンシーを設定する場合は、送信機器と受信機器で大きい(遅い)方の設定が有効になります。
  • コンソールなどからSUPPORTED DEVICEとして認識できるようにするためにはデバイスラベルの先頭にY###-(###は0~Fまでの16進数)という五文字の識別番号が必要です。
    • ヤマハ製Dante対応機器ではデバイスIDなどを参照して自動的に付与されます。(AIC128-Dなど一部製品では手動設定が必要です。)
    • Dante-MY16-AUD2を含むDante対応サードパーティ製品では手動で設定する必要があります。
    • Shure社製ワイヤレスレシーバーについてはセットアップガイドを確認のうえ設定してください。
    • デバイスラベルの制限
      • Y###-**********
      • # は0 ~ 9、A ~ F(大文字)の16進数3桁(000 ~ FFF)
      • * は任意の文字(英字(大文字または小文字)、数字、-(ハイフン)が使用可)
      • Yを含めて31文字まで対応しています。
      • RシリーズについてはY###-で示されるIDが大きさの違うRシリーズ間でも重複しないようにしてください。
  • カスタムフェーダーバンクの設定は、ユーザー設定に含まれているだけでなく、V2.0からシーンデータにも含まれています。ログインしているユーザーや、読み込んだデータのタイプやバージョンによって、呼び出されるカスタムフェーダーバンク設定が異なりますので、以下の点にご注意ください。
    • ALLタイプのコンソールデータをAdministratorでロードすると、セーブされていたAdministratorのカスタムフェーダーバンク設定が呼び出されます。Guestや他のユーザーでALLデータをロードすると、セーブされていたカレントシーンのカスタムフェーダーバンク設定が呼び出されます。
    • V1.70以前で保存したALLデータをロードした場合、シーンにはカスタムフェーダーバンク設定が含まれていないため、ロードしたときのカレントシーンのカスタムフェーダーバンク設定がすべてのシーンに適用されます。したがってこの場合は、ALLデータをロードする前にユーザーを切り替えたりしてカスタムフェーダーバンクを希望する設定にしておくか、カスタムフェーダーバンクにリコールセーフをかけておくことをおすすめします。
  • CL V2.xx、CL/QL V3.xx、V4.xx、V5.xxファームウェア対応のファイルコンバーターV5.2.0を用意しています。

ヤマハ株式会社(以下「弊社」)では本ソフトウェアのお客様によるご使用およびお客様へのアフターサービスについて、ソフトウェア使用許諾契約(以下「使用許諾契約」)を設けさせていただいており、お客様が下記条項にご同意いただいた場合にのみご使用いただけます。

お客様が本ソフトウェアをダウンロード、インストール、コピー等された場合、またはインストールされた本ソフトウェアを使用された場合には使用許諾契約に同意されたものとしますので、必ず下記の条項を充分お読みください。ご同意いただけない場合は、ダウンロード、インストール、コピー等を中止するか、インストールしたファイルを削除してください。

1. 著作権および使用許諾

弊社はお客様に対し、使用許諾契約に基づいて配布されるプログラム、データファイル及び今後お客様に一定の条件付きで配布され得るそれらのバージョンアップ(以下「本ソフトウェア」)を、お客様ご自身が所有または管理するコンピュータ、楽器または機器においてのみ使用する権利を許諾します。これらの本ソフトウェアが記録される記録メディアや、本ソフトウェアの使用から得られるデータの所有権はお客様にありますが、本ソフトウェア自体の権利及びその著作権は、弊社およびライセンサーが有します。

2. 使用制限

お客様は、本ソフトウェアの利用にあたり、以下の行為を行なってはなりません。

  • 本ソフトウェアを逆コンパイル、逆アセンブル、リバース・エンジニアリング、またはその他の方法により、人間が感得できる形にすること(ただし、法律により明示的に許可されている場合を除く)。
  • 本ソフトウェアの全体または一部を複製、修正、改変、賃貸、リース、転売、頒布または本ソフトウェアの内容に基づいて二次的著作物をつくること。
  • 本ソフトウェアをネットワークを通して別のコンピュータに伝送すること。
  • 本ソフトウェアを利用して、違法なデータや公序良俗に反するデータを配信すること。
  • 弊社の許可無く本ソフトウェアの利用を前提としたサービスを立ち上げること。
  • 正当な保有者から許可を得ている場合またはその他の法的な権限を有する場合を除いて、著作権その他の財産的権利により保護された物の権利侵害となる様態にて本ソフトウェアを利用すること。
  • 本ソフトウェアにより使用または入手できる著作権曲について、商業的な目的で使用すること、著作者の許可無く複製、転送または配信したり、不特定多数にむけて再生および演奏すること、入手できるデータの暗号を権利者の許可なく解除したり、電子すかしを改編したりすること。

3. 終了

使用許諾契約はお客様が本ソフトウェアをお受け取りになった日に発効します。本契約は、お客様が著作権法または本契約に定める使用条件の条項に一つでも違反されたときは、弊社からの終了通知がなくても自動的に終了するものとします。その場合には、ただちに本ソフトウェアの使用を中止し、その複製および付帯文書をすべて廃棄しなければなりません。

4. 製品の保証

本ソフトウェアが所定の機能を発揮しない場合等には、お客様は、本ソフトウェアを再ダウンロードまたは再インストールすることができます。弊社はそれ以外の保証はいたしません。
本ソフトウェアの品質と性能についての一切のリスクはお客様のご負担となります。お客様が本ソフトウェアを入手された後の本ソフトウェアの保存・管理について、弊社は一切責任を負いません。
お客様が入手された本ソフトウェアの消失について、その理由にかかわらず弊社は再度供給する一切の責任を負いません。

5. 責任の制限

弊社の責任は使用許諾契約で定める許諾を供与することのみに限定されるものとします。弊社は、本ソフトウェアの使用、またはそれを使用できなかったことにより生じた直接的、派生的、付随的または間接的損害(データの破損、営業上の利益の損失、業務の中断、営業情報の損失などによる損害を含む)については、通常もしくは特別の損害に拘わらず、たとえそのような損害の発生や第三者からの賠償請求の可能性があることについて予め知らされた場合でも、一切責任を負いません。

6. オープンソースソフトウェア

本ソフトウェアには、オープンソースライセンス(GNU General Public License、Lesser General Public License を含むが、これに限定されない)を伴うソフトウェアまたはこれを改変したもの(以下「オープンソースソフトウェア」)が含まれる場合があります。オープンソースソフトウェアのご使用は、各権利者の定めるライセンス条件に従っていただくものとします。なお、本契約と各オープンソースライセンスとで矛盾する内容が規定されている場合、矛盾する箇所に限り、該当するオープンソースライセンスの内容が優先して適用されます。

7. 第三者のソフトウェアおよびサービス

弊社は、本ソフトウェアとともに、第三者のプログラム、サービス、データファイルおよび関連文書(以下「第三者ソフトウェア」)を提供する場合があります。弊社が第三者ソフトウェアであることを示した場合、お客様はその第三者ソフトウェアに付随する契約条項に拘束され、第三者ソフトウェアの提供者が全ての保証その他の責任を負うことを理解し同意するものとします。弊社は第三者ソフトウェアに関する一切の責任を負いません。弊社は、第三者ソフトウェアの商品性、および特定目的に対する適合性の保証その他一切の保証を、明示であると黙示であるとを問わず、一切いたしません。第三者ソフトウェアの使用もしくは機能から生じるすべての危険は、お客様が負担しなければなりません。弊社は、第三者ソフトウェアに関しての操作方法、瑕疵その他に関してアフターサービスを提供するものではありません。弊社は、第三者ソフ卜ウェアの使用、またはそれを使用できなかったことにより生じた直接的、派生的、付随的または間接的損害(データの破損、営業上の利益の損失、業務の中断、営業情報の損失などによる損害を含む)については、通常もしくは特別の損害に拘わらず、たとえそのような損害の発生があることについて予め知らされた場合でも、一切責任を負いません。

お客様がアメリカ合衆国政府またはその関連機関である場合の制限

U.S. GOVERNMENT RESTRICTED RIGHTS NOTICE:
The Software is a "commercial item," as that term is defined at 48 C.F.R. 2.101 (Oct 1995), consisting of "commercial computer software" and "commercial computer software documentation," as such terms are used in 48 C.F.R. 12.212 (Sept 1995). Consistent with 48 C.F.R. 12.212 and 48 C.F.R. 227.7202-1 through 227.72024 (June 1995), all U.S. Government End Users shall acquire the Software with only those rights set forth herein.
本条において、"the Software"という語は、本契約における「本ソフトウェア」を意味するものとします。

8. 一般事項

本契約は、日本法(法の抵触に関する原則を除く)の適用を受け、日本法に基づいて解釈されるものとします。また、弊社とお客様との間で問題が生じた場合には、弊社とお客様が誠意をもって協議し、協議しても解決しない場合は、東京地方裁判所を専属管轄裁判所とします。本契約の規定のいずれか、または、ある規定の一部分が管轄権を有する裁判所または行政機関によって不法、無効、執行不可能とみなされた場合や、当該の規定(または規定の一部分)が使用許諾契約全体の基本的性質に合致しないと判断された場合も、残りの規定(該当する規定が含まれる条項の残りの部分も含む)の合法性、妥当性、法的効力は影響を受けません。お客様からの全ての法的通知は書面でなされるものとし、下記に記載の住所まで書留郵便で送付されるものとします。

〒430-8650 静岡県浜松市中区中沢町10-1 ヤマハ株式会社

9. 完全合意

本契約の契約条件は、お客様と弊社の間の完全な合意から成るもので、この件に関する従前のすべての認識や合意に取って代わるものとします。

10. 契約の変更

弊社は、独自の判断で本契約を変更することができます。変更後の契約の効力は、変更後の契約に対してお客様が同意、または変更日以降、本ソフトウェアを使用したときから発生するものとします。

最終更新日:2020年1月28日