DM3 Series

シーンプリセット

DM3シリーズのプリセットは、コンソールをさまざまな目的で使用するための出発点として使用できます。DM3シリーズは以下のようなプリセットを用いて、幅広いシーンで活用できます。現場で活躍されているサウンドエンジニアの方からのご意見を参考にして作成したプリセットは、幅広いシーンで活用できます。プリセットを利用することで、セットアップの時間を短縮し、微調整やリハーサルにかかる時間を減らすことが出来ます。また、Windows/Mac上の「DM3 Editor」を使うことで、チャンネルカラーやチャンネルラベルなどのほとんどのパラメーターを編集することができ、会場でも素早く設定できます。

A01 Podcasting

ポッドキャストやインタビューといったストリーミング配信や録音用のプリセットです。ホスト、パネリスト3名、外部からのリモートゲスト、それに音楽再生の入力をミックスし、OMNIアウト7ch/8ch、USB 1ch/2ch、USB 17ch/18chにトリプルパッチしています。さらに、フロントパネルのUSBにもルーティングしてあり、USBストレージデバイスに録音できます。ホストマイクはラージダイアフラムコンデンサーマイクをプリセットしています。

A02 Recording

入力は、ボーカル2系統とギター、ベース、ステレオキーボードです。DAWからのプレイバックはレイヤー2の9ch/10ch、USBからのオーディオは17ch/18chにパッチしています。ボーカルブース向けとライブルーム向けの独立したステレオミックス作成し、Mixバスの1ch/2ch、3ch/4chからそれぞれ出力できます。Mixバス5ch/6chはコントロールルームのモニター用途で使用できます。インプット1~6chのダイレクトアウトとFXセンドはUSB1~8chに接続してあり、DAWへのレコーディングに使用できます。またステレオバスはUSB 17ch/18chに接続してあり、ラフミックス用途で使用できます。

A03 Rock band

標準的なバンドのセットアップできるプリセットです。ボーカル3系統、アコースティックギター、エレキギター、ステレオキーボード、サックス、ドラムキット(キック、スネア、ハイハット、タム、フロアタム、オーバーヘッドL/R)、ベースギターの入力順です。すべてのチャンネルは、アナログ入力から順番にオーディオパッチしています。6系統のMIXバス出力はモニターセンドとしてプリフェーダーで設定しています。すべての入力は、メイン出力としてステレオバスにアサインしています。

A04 Jazz Combo

このプリセットは、ボーカル2系統、トランペット、サックス、ピアノL、ピアノH、ベース、エレキギター、ドラムキット(キック、スネア、オーバーヘッド)の入力を準備、その他の5ch入力は必要に応じて使用できるようにオープンにしています。6つのMIXバス出力はモニターセンドとしてプリフェーダーに設定しています。すべての入力はメイン出力としてステレオバスにルーティングしています。

A05 HOW Service 1

スピーキングマイク(演台マイク、ラべリアマイク、ヘッドセット、ハンドヘルド x2)と小規模な賛美歌バンドを想定したプリセットです。アコースティックドラムは、キックとオーバーヘッド用マイクをサポートします。ハンドヘルドマイクの入力は、ミュージシャン用のボーカルマイクやスピーキング用のマイクと比較して若干ゲインが高いことに注意してください。2系統のマトリクスはディレイ機能を備えており、ステレオバスからポストフェーダーでバルコニーやホワイエに出力できます。MIXバス5ch/6chはDM3のフロントパネルのUSB端子にルーティングしてあり、直接録音することができます。

A06 HOW Service 2

このプリセットは、「A05 HOW Service 1」とほぼ同じですが、ドラムの入力はLRにステレオパンされたラインレベル出力の電子ドラムキットに対応しています。

A07 Corp w/ Band

これはバンド演奏のある企業イベント向けのプリセットです。インプット1ch-4chは出演者用として、演台マイクとラベリアマイクの両方に対応、さらに追加出演者または質問用としてハンドマイク4本分のインプットとして5ch-8chを用意しています。バンド用はインプット9ch-16chに用意しています。出力はシンプルなバンドモニター(フロントとサイドフィル)用に設定してあり、MIXバス5ch/6chはフロントパネルのUSB端子にルーティングしてあり、直接録音することができます。2系統のマトリクスは、フロントフィル、ディレイまたはプロセニアムスピーカー用として設定してあります。

A08 Video Meeting

このプリセットは、DM3をビデオミーティングや遠隔会議に素早く対応させることが可能です。インプット1chは、大口径ダイナミックマイク用に設定してあり、必要に応じてコンプレッションをかけられるように設定してあります。Mixバス1ch/2chはそれぞれUSB1ch/2chに送られます。ステレオバスはUSB 17ch/18chにルーティングしています。

A09 Karaoke

カラオケ向けのプリセットです。インプット1ch/2chはゲスト/シンガー用でリバーブやディレイを設定しています。インプット3chは、エフェクトなしのMCマイク用で、インプット4ch/5chは、音楽再生用に設定しています。Mixバス 1chはステージモニターに送られ、インプットチャンネルはすべてステレオバスにルーティングしてあります。

A10 Theater

このプリセットは、劇場内のリハーサルルーム用に設定しています。シンプルなセットアップのため、リハーサルルーム用の音響システムを素早く簡単に準備できます。ステージマネージャーやディレクターのマイク入力、PCからのステレオ再生、音楽やキーボード入力は、インプット1ch-8chに設定してあります。Mixバス1chはキーボードフロアモニタ用です。各インプットのレベルも予め設定してあるため、どなたでも簡単に微調整できます。

A11 All Talkers

グループ会議やディスカッションなど、多くのマイクを必要とするシーンで使用できるプリセットです。16本の入力はすべてスピーチ用に最適化されたゲインレベルでHPFも設定してあり、また1ノブEQで素早く調整できるようになっています。ST INは音楽再生用にルーティングしてあります。

A12 All Headset mics

このプリセットは「A11 All Talkers」と同様な設定ですが、16chインプットすべてをヘッドセットマイクに最適化しています。HPFで低域を抑えることで、近接効果を低減させ、明瞭性を向上させています。マイク位置は、話し手の口元から約2.5cm前を想定しています。

A13 Festival

DM3を音楽フェス用途でセントラルコントローラーとして使用する場面でのプリセットです。最大3台のバンド用ミキサーからの出力をDM3で受け、各3台のミキサー出力を素早く切り替えることができます。さらに、最大3本のMC用マイク、トークバックマイク、ステレオ音楽再生が可能な設定になっています。DM3のステレオバス出力はメインPAに、MIXバスにサブウーファー、フロントフィル、ディレイ、サイドフィル用に設定してあります。またMIXバス6chにはSHOUTという名称にて、アーティストやステージ関係者とのコミュニケーション回線としてオーディオパッチできるように準備してあります。DM3は、バンド用ミキサーの出力をアナログまたはDante(48kHzまたは96kHz)経由でオーディオパッチでき、アナログまたはデジタルフォーマットでメインスピーカーシステムに出力できます。