威勢のいいタイトルで登場させていただきました、どうぞヨロシク!ちなみにこれは1995年のエッセイ集のタイトル(それで今回「新」が付いているというわけ)。ピアノとともに東奔西走喜怒哀楽。果たしてこの歳月は自分をどれくらい成長させてくれたのか?はたまた老いに向かっているのか? 20年前には手書きの原稿用紙、今はパソコンを打ちながら、私のピアノライフを綴ります。
(毎月1日、15日頃更新。※更新日は、都合により前後する場合がございます。)- No.16 2015.08.03更新 「音でおしゃべりをする歓び(最終回)」
- No.15 2015.07.06更新 「極上のピアノ、ヤマハホール「ピアノ一丁!」ソロ公演の至福の時間」
- No.14 2015.06.02更新 「~修業時代の冷や汗、振り返れば宝~」
- No.13 2015.05.07更新 「~ポールのライブでエネルギー放電&充電!~」
- No.12 2015.04.01更新 「~ピアニカに、LOVE!~」
- No.11 2015.02.25更新 「∼新作アルバム「ピアノ一丁!」について vol.3∼」
- No.10 2015.01.22更新 「∼新作アルバム「ピアノ一丁!」について vol.2∼」
- No.9 2014.12.26更新 「∼新作アルバム「ピアノ一丁!」について vol.1∼」
- No.8 2014.12.01更新 「∼石塚まみさんとのデュオピアノ共演 at ヤマハホール∼」
- No.7 2014.11.04更新 「∼レジェンドはお料理上手!穐吉敏子さん宅にて~ NY滞在記(2)∼」
- No.6 2014.10.03更新 「∼生きる自信もトホホな想いも、この街がくれた~ NY滞在記(1)∼」
- No.5 2014.09.01更新 「∼ピアニカが私を変えた・ハッピーな演奏ツール∼」
- No.4 2014.08.01更新 「∼ワークショップへの誘い・初心者歓迎!∼」
- No.3 2014.07.08更新 「~「10代の自分」と「今」をつないでくれる、ディーヴァ・岩崎宏美さん。「岩崎宏美 ピアノ・ソングス with 国府弘子」デュオツアー中です。~」
- No.2 2014.05.30更新 「“ヒロコ流ピアノパーティ”を育んでくれた STB139の贅沢空間」
- No.1 2014.05.02更新 「極上のピアノ天国!「ジャズピアノ6連弾」」
- pianist 国府弘子
- ピアニスト/作・編曲家。
国立音楽大学ピアノ科卒業後、単身渡米しジャズ修行。帰国後1987年のデビュー以来、第一線で活躍し、アルバムの制作、ライブでのパフォーマンス、テレビやラジオのDJをはじめ活字メディアにもエッセイを寄稿するなど多彩な活動で全国的な人気を集める。 幅広い表現力を持ったインプロヴァイザーとして、音楽シーンをリードしてきたジャズ・ピアニストであり、また温かく心に響くメロディーを創造する作曲家としても評価が高い。2015年1月にピアノソロアルバムをリリースします。
No.14~修業時代の冷や汗、振り返れば宝~
2015.06.02更新
新作ソロCD「ピアノ一丁!」のレコーディング場所でもある、銀座ヤマハホールでのコンサートが近づいてきました(来たる2015年6月27日)。楽しみです。もちろん、このCDと同じ完全ソロ演奏。日頃バンド慣れした私ですが、ソロでも共演者はいるのです。「お客さまの反応」そして「ホールの至福の響き」がそれ。ぜひ、ご一緒にしましょうね! (同じヤマハビルの地下スタジオでは7/17に私の自慢の「国府弘子スペシャルトリオ」でのライブもございます!両方来ちゃいけない、なんていう法律はありません)
さて、この新作CDと同じタイトルの単行本、20年前の私のエッセイ集「ピアノ一丁!」を久しぶりに読んでみたら、これが意外とおもしろかった。30代半ばまでの修業日記のような内容。
ちょうど今、NHKの朝ドラ「まれ」を観ていても、主人公のケーキ修業と自分のジャズピアノ修業(失敗談やキツイ日々)が見事に重なり、当時を思い出して涙していたりします。ちなみに、まれちゃんみたいな美少女ではなかったけど。
思い出してもキュンとくる、私の最初の“修業時代”は、音大卒業直後にやってきました。
ご縁あって、ある作曲家の先生のアシスタントに。音大卒の同級生たちがピアノ教師としてすでにお中元をもらったりしている20代前半、自分はかなり異質な環境で、毎日が無我夢中…。事務所でのお茶くみ、コピーは当然として、ドラマ音楽を制作するスタジオ、音楽番組を収録するテレビ局、パーティやディナーショー…etc、とにかく一年中“先生”のお供で休みナシの、気の張る日々(と言っても実際、自分は役立たず)。
「プロになるには練習が一番」と思い込んでいた当時の若造ヒロコ、「あの〜、ピアノにさわる時間をいただけないでしょうか」と談判して「バカヤロウ、練習以外のもっと大事な事を経験させているのがわからないのか!」と怒られたり、日々の目的がわからず悶々と悩んで仕事もウワのそら、先生の番組出演用の衣装を電車の中に置き忘れ紛失、事務所全員の総スカンをくらったり…
番組収録中に私のハイヒール音が雑音となり、「地下足袋でも履いて来い!」と怒鳴られ、本当に地下足袋を履いて行ったらビックリされたり。
そうそう、「お弁当事件」…これは涙なくしては語れない話なのですが、 キリがないので今回はやめておきます(笑)。
マヌケでトンチンカンだけど一途な若者の修業&苦労ネタ、というのはそこら中にありますが、あれは決して大げさな作り話ではない。自分はそれを知っている、そしてそれは大きな栄養になった…と、今やっと、気づきます。エッセイを書いた20年前は、まだそれほど実感できてはいなかったんですよね。当時、修業させてくれた人の年齢になって、やっとわかった感じです。
TBS「天皇の料理番」の小林薫さんが、あの頃のK先生にちょっぴり重なって見えた自分でした。
(コクブのTV録画予約は、そんなわけで、修業モノのドラマ多し!笑)
自分の経験した宝を、すべて音色に投入していきたいです。
これからの経験も、ね。
さて引き続き、新作CD「ピアノ一丁!」もどうぞよろしく。
コラムIndex
- No.16 2015.08.03更新 「音でおしゃべりをする歓び(最終回)」
- No.15 2015.07.06更新 「極上のピアノ、ヤマハホール「ピアノ一丁!」ソロ公演の至福の時間」
- No.14 2015.06.02更新 「~修業時代の冷や汗、振り返れば宝~」
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- No.8 2014.12.01更新 「∼石塚まみさんとのデュオピアノ共演 at ヤマハホール∼」
- No.7 2014.11.04更新 「∼レジェンドはお料理上手!穐吉敏子さん宅にて~ NY滞在記(2)∼」
- No.6 2014.10.03更新 「∼生きる自信もトホホな想いも、この街がくれた~ NY滞在記(1)∼」
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- No.4 2014.08.01更新 「∼ワークショップへの誘い・初心者歓迎!∼」
- No.3 2014.07.08更新 「~「10代の自分」と「今」をつないでくれる、ディーヴァ・岩崎宏美さん。「岩崎宏美 ピアノ・ソングス with 国府弘子」デュオツアー中です。~」
- No.2 2014.05.30更新 「“ヒロコ流ピアノパーティ”を育んでくれた STB139の贅沢空間」
- No.1 2014.05.02更新 「極上のピアノ天国!「ジャズピアノ6連弾」」
執筆者 Profile
- pianist 国府弘子
-
ピアニスト/作・編曲家。
国立音楽大学ピアノ科卒業後、単身渡米しジャズ修行。帰国後1987年のデビュー以来、第一線で活躍し、アルバムの制作、ライブでのパフォーマンス、テレビやラジオのDJをはじめ活字メディアにもエッセイを寄稿するなど多彩な活動で全国的な人気を集める。 幅広い表現力を持ったインプロヴァイザーとして、音楽シーンをリードしてきたジャズ・ピアニストであり、また温かく心に響くメロディーを創造する作曲家としても評価が高い。2015年1月にピアノソロアルバムをリリースします。