MX-D1 ステレオパワーアンプ 生産完了品

ヤマハが誇るデジタルアンプ技術を集大成。新開発YDA133/YDA134パワーエンジン

高効率とハイパワー、そしてコンパクト化を同時に実現するデジタルアンプ技術は、オーディオの世界を大きく変える可能性を秘めた夢のテクノロジーです。しかし従来の一般的なデジタルアンプは、電源電圧依存性やダイナミックレンジ、歪率など、ハイエンドオーディオへの応用にあたって解決しなければならない性能面での課題も、また数多く抱えていました。こうした従来型デジタルアンプの技術的限界を打ち破るのが、MX-D1の心臓部として開発されたヤマハオリジナルのデジタルアンプデバイス、YDA133(モジュレーターLSI)/YDA134(パワーMOS-FETドライブLSI)。真のハイエンド・パワーアンプにふさわしい至高のサウンドクオリティと圧倒的なスピーカー駆動力、そして同クラスのアナログパワーアンプには望み得ない低消費電力とコンパクトネスのすべてを、一切の妥協なく最高度に両立しました。

従来型デジタルアンプの課題を抜本的に解決するコンスタントゲインPLLモジュレーター回路

「入力信号×電源電圧=出力信号」となるデジタルアンプでは、電源電圧の変動がそのままアンプゲインの変動に現れ(電源電圧依存性)、その解決がデジタルアンプの高性能化における最大の課題とされていました。この電源電圧依存性を抜本的に解決するのが、MX-D1に新搭載されたコンスタントゲインPLLモジュレーター回路です。この回路は内蔵の基準クロックに同期して動作し、入力信号と出力段電源電圧の2系統の情報から、「変調率×電源電圧=一定」となる固定周波数のPWM出力波形を生成。出力信号の電源依存性をキャンセルすることでアンプ全体の裸特性を高め、過剰なフィードバックに頼らない、安定した増幅動作を実現しています。

Dレンジ120dB、全高調波歪率0.002%。デジタル・クロスフィードバックループ&アドバンスド・アナログフィードバック

コンスタントゲインPLLモジュレーター回路と出力バッファー段、双方のリニアリティをさらに改善するデジタル・クロスフィードバックループが、従来のデジタルパワーアンプの常識を超えた120dBの高ダイナミックレンジと0.002%の低歪率を実現。さらに、アナログ出力部のLCフィルターを含めたオーバーオールでのフィードバックを行うアドバンスド・アナログフィードバックにより、100kHzにおよぶ広帯域特性と優れたダンピングファクターを併せて達成しています。

定格出力500W+500Wを4~8Ωの広範囲で保証する画期的なアクティブ・パワーコントロールシステム

パワーアンプの出力電流を検出することで電圧リミッター値をリアルタイム制御し、連続最大出力とダイナミックパワーをそれぞれ独立して任意の値にコントロールする画期的なシステム。余裕あるパワーMOS-FET出力段とも相まって、定格出力500W+500Wのハイパワーを4~8Ωの幅広い負荷インピーダンス範囲で保証。いかなるインピーダンス特性を持つスピーカーシステムに対しても、本機の持つ最大のパフォーマンスを余すことなく発揮します。

ハイパワーを強力サポート。電圧・電流共振型スイッチング電源&マグネティックカップリング・コンプリメンタリー整流回路

パワーサプライ部に投入された最新バージョンの電圧・電流共振型スイッチング電源は、高効率とローノイズ特性を妥協なく実現するヤマハの特許技術。2次整流回路に採用されたマグネティックカップリング・コンプリメンタリー整流回路によりプラス側~マイナス側双方の電源電圧は常に安定して対称に保たれ、総合定格1kWにおよぶMX-D1のパワーと高音質を強力無比にサポートします。

最高度の安全性を約束する超高速プロテクション機能

デジタルパルス1波の瞬間的パルス電流にも鋭敏に応答する超高速電流検出回路と、アンプ全体の動作を監視する安全動作シーケンスロジックをYDA133/YDA134パワーエンジンに一体化。超ハイパワーアンプにふさわしい最高度の安全性を約束する、超高精度・超高速プロテクション動作をトータルで遂行します。

デジタル、アナログ各回路の相互干渉を排除するツインモノラルコンストラクション

メイン基板を左右チャンネル独立としたうえで、それぞれを別の個室に収めたツインモノラルコンストラクションにより、100dB(1kHz)を超えるチャンネルセパレーションを獲得。また入力アンプ、出力端子、電源ラインフィルターの各基板には、メイン基板とは別に専用の個室を設けることで、電気的な内部干渉や輻射を排除して高音質を追求しています。さらに本体底面には真鍮削り出しによる無共振形状高音質レッグを採用したほか、インナーシャーシに銅メッキ鋼板、リアパネルとトップカバーにアルミ材を採用して、充分な強度を確保しながら不要共振と磁気歪の影響を低減しています。なおフロントおよびサイドパネルには、ピアノブラック塗装を施した最大12mm厚のアルミ押し出し材を採用。深みのある高品位なフィニッシュをお楽しみいただけます。

厳選された高品位オーディオパーツ群

デジタルアンプの音質を左右する出力フィルターには、特注ダブルコア構造の低インピーダンス・トロイダルコイルと大電流仕様特殊コンデンサーを採用。さらに、回路のローインピーダンス化に貢献する70μm箔厚の4層エポキシ基板、定評あるWBT製のRCA入力端子/スピーカー出力端子、カスタム仕様の高音質電源ケミコンなど、細部に至るまで徹底して高音質パーツを採用しています。