聴きたい場所がコントロールしたい場所

ライブサウンドにおいて、最終的な音はミキシングコンソールが設置されている場所だけで聴いて最適化すればよい訳ではありません。また様々な制約により、音を聴くことに適さない場所にミキシングコンソールを設置してミックスしなければならない場合もあります。さらにはツアリングにおいては、設置面積の制約から前日の現場よりも小型のミキシングコンソールを使用しなければならないこともあります。そのような制約下においても作業効率を損なわないための様々なソリューションを用意しています。

ミキシングコンソールをワイヤレスコントロールできるStageMix、ミキシングコンソールの各種セットアンプをコンピューター上で行えるEditorアプリケーション、異なるミキシングコンソール間でデータをやり取りできるConsole File Converter。ミキシングコンソールの自由度を高めるこれらのソリューションをご紹介します。

StageMix and Editors for Remote Control

StageMixは、CLシリーズ/QLシリーズ/TFシリーズ/M7CL/LS9のパラメーターをワイヤレスコントロールするためのiPadアプリケーションです。客席のリスニングポジションやステージ上のパフォーマーポジションなど、コンソールから離れた場所で音を確認したりパフォーマーとコミュニケーションを取りながら、コンソールをリモート操作できます。セットアップの時間が短縮でき、ライブサウンドがさらに快適なものとなります。

また、コンソールのセットアップをコンピューター上で行えるWindows/Mac対応のEditorアプリケーションも用意しています。コンソールと同等の操作だけでなく、シーンデータ管理やパッチリスト、キーボードによるチャンネルネーム入力など、コンピューターならではの作業効率を高める機能を多数備えています。

MonitorMixでシンプルなパーソナルモニターシステムの設定が可能になりました。

Console File Converter

Console File Converter

Yamaha Console File Converterは、PM5D、M7CL、LS9、CLシリーズおよびQLシリーズのコンソール間で、データ互換を実現するユーティリティソフトウェアです。 このソフトウェアによって、あるコンソールで作られたミックスデータを簡単に素早く別のコンソールに移行させることができるため、公演やショーにおける要求の変更に対し機材運用を柔軟に変更できるようになり、機材選択の幅が大きく拡がります。

GPI / MIDIによる外部機器との接続性

すべてのヤマハデジタルミキサーにはMIDI端子が装備されています。外部機器からシーンメモリーをリコールしたり、特定のフェーダーをコントロールしたりできます。また複数台のミキサーをMIDIで接続してシーン操作を連動させることも可能です。さらにCLシリーズ/QLシリーズ、PM5DはGPI端子を装備しており、多彩な外部機器とのトリガーの入出力が可能です。フェーダースタート、トークバックのON/OFF、シーンの切り替えなどが行えます。外部機器との接続性の高さ、これもライブサウンドに求められる要素のひとつです。

デジタルミキシングコンソール「CL/QLシリーズ」からShure社のデジタルワイヤレスシステムのレシーバー「ULXD4D」「ULXD4Q」「AXT400」「QLXD4」「ULXD4」のモニタリングをDante™端子経由で行うことができます。

ミキシングコンソールから周波数、ダイバシティ情報、バッテリー、RF強度、オーディオレベルのモニタリングが可能です。さらに「ULXD4D」「ULXD4Q」ではチャンネルネームの設定、レシーバーゲインとミュートのコントロールも可能です。

Yamaha and Shure working together to create even better audio

パーソナルモニターシステムを構築することにより、演奏者自身の手でモニターバランスをコントロールできるようになります。モニターエンジニアが作ったミックスに演奏者自身が自分の聴きたい音を足すことも、モニターエンジニアがいない場合には演奏者自身が一からモニターバランスを作ることも可能です。演奏者とモニターエンジニアの両者に作業の簡略化と、より良いモニター環境の実現というメリットをもたらします。

各演奏者が自分のモニターミックスを手元で行えるMonitorMix

各演奏者が自分のモニターミックスを手元で行えるMonitorMix

「MonitorMix」は、CL/QL/TFシリーズのモニターミックスをワイヤレスでコントロールできるアプリケーションです。最大10台まで同時に使用することができ、各演奏者が手元で自分のモニターミックスを作ることができます。自分用に割り当てられたモニターミックスのバランスをコントロールするだけなので、他の演奏者へのモニターミックスを誤って操作してしまう心配はありません。

Yamaha TF Series チュートリアルビデオ: TFエディター&アプリケーション

Personal Monitoring with AVIOM

Personal Monitoring with AVIOM

Aviom社の「A360」「D800-Dante」はCL/QLシリーズとDanteネットワーク上で直接音声ルーティングが可能なパーソナルモニターシステムです。最大64chの音声ストリームを自在にパッチングし、最大で任意の16ステレオをパーソナルミキサー「A360」に割り当てることができます。