多彩な用途を、高い信頼性で
ネットワークオーディオの登場により、ライブサウンドシステム構築の自由度は飛躍的に高まりました。物理接続に縛られずに論理接続を構築可能なので、敷設ケーブルの削減、パワーアンプやレコーディングシステムとの統合など、柔軟なパッチ(論理接続)を必要とするシステムもシンプルな結線(物理接続)で実現できるようになりました。もちろんデジタル化による恩恵=音質の向上も享受することができます。
柔軟かつ信頼性の高いシステム構築を、多彩な製品ラインナップとDanteネットワークが実現します。CL/QLシリーズとRシリーズの組み合わせならシンプルなデイジーチェーン接続にも対応。Dante Virtual Soundcardを活用したライブレコーディングシステムやNUAGEと組み合わせたプロダクションシステムとの統合も可能です。
デイジーチェーン接続でシンプルに
I/Oラック「Tio1608-D」を使用することで、簡単にTFシリーズを用いたシステムを拡張することができ、最大で40In/24Outのステージボックスシステムを構築することができます。各機器をイーサネットケーブルで接続し、Dipスイッチによる簡単な設定を行うだけでセットアップが可能です。また、Wi-Fi経由でコンソールの遠隔操作を可能にするiOSアプリケーション「StageMix」「MonitorMix」を使用すれば、TFシリーズ本体から離れた客席中央部やステージ上からでもTFシリーズの各パラメーターをコントロールすることが可能です。
スター接続で柔軟かつ堅牢に
Danteはギガビットスイッチを使ったスター接続のネットワークです。ネットワーク回線を二重化することでリダンダントシステムを構築でき、ネットワークデバイスやケーブルに万一トラブルが生じても、システム全体への影響を最小限に抑えられます。Dante Virtual SoundcardとSteinberg Nuendo Liveがインストールされた複数台のPCでのライブレコーディングも可能です。またCL/QLシリーズとRシリーズで構成されたシステムではゲインコンペンセーション機能が使用でき、複数台のCL/QLコンソール間で同一のI/Oラック(Rシリーズ)のヘッドアンプのゲインを共有して操作できます。
M7CLやLS9によるDanteシステムも構築可能
M7CLやLS9などのミキシングコンソールの場合でも、MYスロットにDante-MY16-AUDを装着することにより、Danteシステムを構築できるようになります。もちろんこれらのコンソールからRシリーズのアナログゲインをDante経由でコントロールすることも可能です(詳細はHAリモートコントロールガイドをご参照ください)。Dante Virtual SoundcardとSteinberg Nuendo LiveがインストールされたPCを接続すれば、もちろんライブレコーディングも可能です。
CL/QLシリーズとNEXO NXAMPのインテグレーション
NEXO NXAMPにDanteネットワークカード NXDT104を装着すれば、CL/QLシリーズとDanteで接続できるようになります。オーディオの送受信に留まらず、CL/QLシリーズのタッチディスプレイからNXAMPのディスカバリーとパッチを行うことができます。システムの入口から出口までがDanteで繋がるだけでなく、その使い勝手もより高まるソリューションです。
ライブサウンドシステムにプロダクションシステムを融合
Danteを介して、CL/QLシリーズとRシリーズで構成されたライブサウンドシステムにアドバンスドポストプロダクションシステム「NUAGE」を統合。 レコーディングルームを備えたホールや劇場などで、フルデジタルのネットワークオーディオシステムを構築できます。CL/QLシリーズとRシリーズの組み合わせで使用可能なゲインコンペンセーション機能は、CL/QLコンソールが複数台ある場合でもゲイン操作によるトラブルを未然に防ぎます。
PM5DとRシリーズによる96kHzシステムも構築可能
PM5DやDME64NとRシリーズを組み合わせることで、96kHzシステムが構築できます。Rシリーズへの入力信号はPM5Dでミックスされ、その信号はDME64Nでプロセシングされた後、再びRシリーズに戻ります。このような複雑なルーティングもDanteならではのシンプルな物理配線とDante Controllerからのパッチ操作で行えます。
* PM5DとDME64NにはAudinate社の「Dante-MY16-AUD」の装着が必要です。
* PM5DからRシリーズのHAをコントロールするために、Dante Controllerでの設定が必要です。