バンド・ライブ編
バンド編成や会場の規模によってPAシステムは大きく変わります。ここでは、PAシステムの規模をいくつかの例とともにご紹介します。
ドラムの「ある/なし」がPAシステムの規模を決める
ドラムは非常に音量が大きく、バンドにドラムが参加していると全体の音量が大きくなるため、PAシステムの規模が変わります。
特にドラムの影響を受けるのがボーカルです。ドラムの音量に負けないためには、PAシステムの規模を大きくする必要があります。小規模なシーンでも、ドラムが入るとPAシステムは中規模で考えます。
モニタースピーカーの必要性と設置方法
モニタースピーカーは、観客へ向けたメインスピーカーとは別に、ステージ上の演者へ向けて鳴らすスピーカーです。
小規模では、演者がメインスピーカーからの音を聴くことが多いのですが、中規模のようにドラムが参加していたり、大規模のように会場が広いと、全体の演奏がよく聴こえないため、モニタースピーカーが必要になります。
リハーサルスタジオでは、ギターアンプやベースアンプが内側を向いていることが多く、演奏が聴きやすくなっています。また、お互いを見ながらコミュニケーションがとれるため、モニタースピーカーがなくても演奏がしやすくなっています。
ステージではギターアンプやベースアンプ、そしてメンバー全員が客側を向いているため、お互いの演奏が聞こえにくく、不本意な演奏になってしまうことがあります。このような場合にはモニタースピーカーの使用をおすすめします。
モニタースピーカーを設置する場合に優先すべきは、まずはボーカルです。次にバンドの後方に位置することが多く、場所の移動ができないキーボードやドラムにも設置した方が良いでしょう。
演者個別に設置するのではなく、ステージの左右から全員をカバーする場合もあります。