MTX Series
豊富なI/Oと優れた拡張性
様々な入出力に対応
MTXシリーズはアナログ、デジタルの入出力に対応します。デジタルネットワークオーディオ規格 DanteまたはYDIFにより、プロジェクトの規模に応じたシステムの構築が可能です。
再生用SDメモリーカードスロット搭載
再生用SDメモリーカードスロットを搭載し、SDメモリーカードに保存されたMP3/WAV の音声ファイルを再生することができます。スケジューラー機能を活用して決まった時刻にBGMやチャイム、アナウンスを再生したり、MTX本体に保存されたプリセットをリコールしたり、GPIにより外部機器を制御したりすることができます。
入出力の拡張を可能にする、MYカードスロット(MTX5-Dのみ)およびオプションの入出力エクスパンダー「EXi8」「EXo8」
MTX5-DはMini-YGDAIカードスロット 1基を装備し、多彩なフォーマットでの音声入出力が可能です。
別売のインプットエクスパンダー「EXi8」、アウトプットエクスパンダー「EXo8」を用いて入出力の拡張が可能です。ヤマハ独自のデジタルネットワークオーディオ規格 YDIFを経由して、マイク/ライン入力8チャンネル、またはアナログ出力8チャンネルのいずれかを拡張できます。EXi8のプリアンプはMTX/MRX Editorからリモートコントロールが可能です。
MTXシリーズを核としたデジタルオーディオネットワーク
MTXシリーズはデジタルオーディオネットワーク 「YDIF」および「Dante」に対応しています(※Dante対応はMTX5-Dのみ)。ヤマハ独自の「YDIF」はラック内配線をシンプルに行う際などに便利です。「Dante」は長距離の引き回しが可能なため中規模設備に向いています。
「YDIF」によるデジタル音声伝送
MTXシリーズはヤマハ独自のデジタル音声伝送フォーマット「YDIF」を搭載しています。最長30mのCAT5eケーブルを用いて、16チャンネルの音声とワードクロックを送受信できます。同じく「YDIF」を搭載したXMVシリーズパワーアンプへの音声信号の受け渡しも可能です。
Distributionモードの場合
最大16チャンネルのオーディオ信号が、上流の機器から下流の機器へ受け渡しできます。
「Dante」によるデジタル音声伝送 (MTX5-Dのみ)
MTX5-DはAudinate社が開発したネットワークオーディオ規格Danteに標準で対応。44.1kHz/48kHzで16 in / 16 outの入出力を搭載しています。CAT5eケーブルを用いて最大100mの伝送が可能なため、マルチチャンネルパワーアンプリファイアー XMVシリーズDanteモデルやDante対応のデジタルミキシングコンソールと組み合わせて、より規模の大きなシステムを構築することができます。追加の機器は、MTX/MRX Editorを用いて簡単に設定することができます。Dante経由ですべての音声および制御信号を管理するため、システムの変更や拡張が容易です。
デイジーチェーン接続
少ない機器でシンプルなシステムを構築する際に最適な接続方式です。DanteはCAT5eケーブル1本で音声信号と制御信号を送受信することができるため、スイッチは不要です。
スター接続
スター接続の場合、ハブとなるスイッチを介して機器を接続します。より規模の大きなシステムに対応します。
リダンダント接続
予期せぬネットワークトラブルを極力避けるためには、リダンダント接続が推奨です。
Dante Domain Manager、AES67及びDante Device Lockに対応(MTX5-Dのみ)
MTX5-DがAudinate社「Dante Domain Manager」に対応(Ver3.31以降)。
Audinate社の「Dante Domain Manager」は、Danteネットワークのユーザー認証、ロールベースのセキュリティ設定を可能にするネットワーク管理ソフトウェアです。安全性と拡張性に優れたDanteインフラの音響システム構築が可能となります。例えば、ルーター越しに異なるセグメントのネットワーク間で音声送受信、ルーティングすることも可能になります。
MTX5-Dがオーディオネットワークの相互接続規格「AES67」に対応。これにより「AES67」を介して「Ravenna」や「Q-LAN」「Livewire」といったオーディオネットワークへの接続が可能となり、システムの拡張性が高まります。
また、第三者によるDante設定変更を防ぐ「Dante Device Lock」にも対応します。ホール設備など、外部オペレーターによる操作や持ち込み機材が想定される環境において、システムのセキュリティを高めることができます。
複数のマイクを使う会議室に最適な「Dan Duganオートマチックミキサー」
複数マイク使用時のハウリングの発生や、周囲の雑音の回り込みを低減
株主総会やパネルディスカッションなどにおいて多数のマイクを使用する際、ハウリングが発生したり、会場内の雑音をマイクが拾うことで、音声の明瞭度が下がる場合があります。これを低減する技術が、Dan Duganオートマチックミキサーです。
Dan Duganオートマチックミキサーは、米Dan Dugan Sound Design社が開発した独自のアルゴリズムに基づく技術です。入力のあるマイクのゲインを自動的に上げ、入力のないマイクのゲインを絞ります。また各入力と全ての入力の和を比較し、トータルのミキサーゲインを定にするように各入力のゲインを調整します。これにより、ハウリングマージンを⼀定に保ち、同時に拡声音(S)と周囲雑音(N)のS/N比も飛躍的に向上します。
MTXシリーズはV3.0で、Dan Duganオートマチックミキサーを標準搭載。MTX5-Dは最大8チャンネル、MTX3は最大4チャンネルにインサートすることができます。
1. 話者がいない場合
誰も話していない場合には、どの入力もレベルは低く、ゲインレベルは均等です。この時、各マイクはミュートされるのではなく、トータルゲインが不変となるよう3本のマイク間でゲイン配分されます。
2. 話者が1人の場合
1人が話した場合には、そのマイクのゲインのみ瞬時に0dBまで上がり、他の2本のマイクはゲインが下がります。別の1人が話した場合も同様の動作です。
3. 話者が複数の場合
2人が同時に話した場合には、トータルゲインが一定となるよう2本のマイク間でゲインが自動配分され、残り1本のマイクのゲインは下がります。
PGM1、PGX1と組み合わせることでページングシステムを構築可能(MRX7-D, MTX5-D)
別売のDante搭載ページングステーションマイクロフォン PGM1、およびページングステーションエクステンション(拡張ユニット) PGX1と組み合わせて、ページングシステムを構築することが可能です。
PGM1 1台(8局)につきPGX1(8局)を最大2台接続可能。1つのシステムにおいて、最大4台のPGM1を組み込むことが可能です(PGM1, PGX1合計で最大96局)。MTX-MRX Editorを使用し、複数台のPGM1のうち1台を優先マイクとして設定することも可能です。