皆さん、こんにちは。
　すっかり夏の間ご無沙汰しておりまして、申し訳ありませんでした。

　７月、８月の２ヶ月間、日本で過ごし、様々な場所で演奏させて頂き、素敵な思い出で心をいっぱいにしてモスクワに戻ってきました。
　お世話になりました皆様、そして、コンサートにいらして下さいました皆様、本当にありがとうございました。

日本に到着してすぐ目を奪われた成田空港の蓮の花

　実は私は、お花を見かけるとつい引き寄せられてしまって（笑）、いつもお花の写真でいっぱいです。携帯電話の待ち受け画面も、そんなお花の写真です。

東京で滞在中、ピアノのお稽古をさせて頂き大変お世話になっていた
銀座のヤマハさんの近くのネムノキ。

　滞在していたホテルのそばの街路樹のザクロの花は、だんだんと実にかわっていって毎日楽しみに眺めていました。

　こちらはホテルオークラ東京さんのロビーコンサートで演奏させて頂きました時に近くで撮ったお花。

　そしてまだまだ沢山‥、それぞれのお花に沢山の思い出がつまっています。

　自然と一体になったかのような素敵な空間で演奏させて頂いた八ヶ岳高原音楽堂でのコンサートも、幸せでした。

　つい写真ばかりになってしまいましたが（笑）、７月末から８月にかけては、ウラジオストクで開催された「第一回マリインスキー国際極東音楽祭」に参加させて頂き、ワレリー・ゲルギエフ氏指揮、マリインスキー歌劇場管弦楽団の皆さんとラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲op.43を演奏させて頂きました。
　ところで皆さん、ロシアというと、遠い国のようなイメージを持っていらっしゃいませんか？
　首都モスクワへ向かうには約９時間ですが、ウラジオストクまでは約２時間。改めてロシアが日本のお隣の国だという事を実感した旅でした。
　そして、そんなお隣の国ロシアは、日本に愛着や好意を持つ方が大勢いて下さる親日国です。
　日本料理はもちろんのこと、日本の多くのものが愛され、活用されています。
　尊敬の念を持って日本の文化に興味を抱いてくれていて、実は距離だけではなく、心もとても近い国ロシアなんです。

　さて、極東音楽祭は、今年マリインスキー劇場の「沿海州劇場」として新しくオープンしたホールで７月30日から８月10日まで開催されました。
　この期間、ロシア音楽を中心に、コンサート、オペラ、バレエと、素晴らしく豪華な公演が連日続き、私も演奏者の一人ではありましたが、観客の一人としても、毎日本当に素晴らしい舞台を心の底から楽しんでいました。
　ホールには、地元ウラジオストクの方はもちろんのこと、ロシアの他の街や、韓国、中国、日本からのお客様もいらっしゃいました。
　満席の会場がひとつになって連夜大きな大きな拍手を送り、国境を超える音楽や芸術の力に心の底から感動させられた忘れられない毎日でした。

　沢山の素敵な思い出でいっぱいの夏でしたが、８月末、日本での最後のソロリサイタルは、「松田華音デビュー・リサイタル」を収録させて頂いた軽井沢大賀ホールさんでの熊本地震復興支援リサイタルでした。
　被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますと共に、被災地の一日も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げます。
　天皇皇后両陛下にもご臨席賜り、感謝の気持ちと祈りを込めて演奏させて頂きましたコンサートでした。

　新学期も始まり、何だか慌ただしい毎日を過ごしているうちに、あっという間に９月も半分が終わってしまい、モスクワの木々も葉を落とし始めました。
　すっかり秋のモスクワですが、日本はいかがでしょうか。
　暑かった夏のお疲れが出ませんよう、皆さん、ご自愛なさってください！
私も、スタートした大学３年生、元気に頑張りたいと思います。