はじめに

Danteは、Audinate社が開発したネットワークオーディオ技術です。Dante機器はネットワーク上でお互いの機器を自動的に認識することで、複雑で間違いやすいセットアップを簡略化できるので、プラグ&プレイなネットワーク技術であると言えます。

その一方で、Danteは標準的なIPネットワークを利用することで、現在および将来のネットワーク機器の性能を最大限に活用するように設計されており、従来のネットワークオーディオとは異なる柔軟かつ拡張性に優れたネットワークシステムを構築することができます。ここにDanteの2面性があります。シンプルなシステムなら、ネットワークをあまり意識することもなく容易にシステムを構築できます。一方で、ネットワークが大規模になったり、異なるタイプのネットワークが乗り入れるシステムを構築しようとしたりすると、Danteという視点だけでなくネットワーク(ITシステム)設計のスキルが必要になることがあります。

このガイドでは、製品およびDanteの基本仕様を超えて、よりネットワーク設計に踏み込んだ内容をカバーしています。製品やDanteの基本的な仕様やセットアップは取扱説明書やAudinate社のウェブサイトであらかじめご確認ください。その上で、より高度なネットワーク設計を必要とする場合はこのガイドを活用ください。これから構築しようとするシステムがこのガイドを必要とするかどうかについては、以下を目安にしてください。

Contents

CL/QLシリーズコンソールをお使いの場合

1. コンソールとコンピューター(Dante Virtual SoundcardとDAWを使用してレコーディング)が合わせて3台まで

2. Dante専用のネットワークを構築する(CL Editor、StageMix、Lake Controllerなどのコントロールネットワークや既存のローカルエリアネットワークなどを混在させない)

3. マルチキャストを使用しない(Dante Controllerを使用しなければ意識する必要ありません)

上記の3つとも満たしていれば、このガイドは必須ではありません。「ネットワーク機器の選択」 を参照の上、製品に付属の取扱説明書を参照してシステムをセットアップしてください。Dante Controllerソフトウェアも不要で、CL/QLシリーズのタッチスクリーンからすべてのセットアップが完了します。CL/QLシリーズの代わりにM7CLやPM5Dなどのコンソール(Dante-MY16-AUDカード装着)をお使いの場合は、Dante Controllerによるセットアップが必要となりますが、上記の目安は同様です。

MTX/MRXマトリクスプロセッサーをお使いの場合

1. MTX5-DやMRX7-D、XMV4280-D/XMV4140-DなどMTX/MRXシステムの構成機器のみ接続されている(MTX/MRXシステムの接続条件について詳しくはMTX-MRX Editor取扱説明書をご参照ください)

2. 既存のローカルエリアネットワークなど他のネットワークを混在させない(ただしMTX-MRX EditorやWireless DCPなどのコントロールネットワークとDanteネットワークは共存します)

3. マルチキャストを使用しない(Dante Controllerを使用しなければ意識する必要ありません)

上記の3つとも満たしていれば、このガイドは必須ではありません。「ネットワーク機器の選択」 を参照の上、製品に付属の取扱説明書を参照してシステムをセットアップしてください。Dante Controllerソフトウェアも不要で、MTX-MRX Editorからすべてのセットアップが完了します。

Nuageプロダクションシステムをお使いの場合

1.Nuage I/Oが8台まで、コンピューター(Dante Acceleratorカードを1枚装着)が3台まで、その他Nuageシステムコンポーネント機器(Nuage Fader、Nuage Master)のみ接続されている

2.既存のローカルエリアネットワークなど他のネットワークを混在させない

3.マルチキャストを使用しない

上記の3つとも満たしていれば、このガイドは必須ではありません。 「ネットワーク機器の選択」 を参照の上、製品に付属の取扱説明書を参照してシステムをセットアップしてください。

上記に該当しないより複雑なシステムを構築する場合は、このガイドをご参照いただくことをおすすめします。

製品の色は実際の色と若干異なる場合があります。