試奏選定・お手入れ方法

マウスピース試奏選定

新しいマウスピースを選ぶときは、自分が今まで使っていたマウスピースを基準として、必ず吹き比べること。次に、自分が使う楽器で判断することが、正確な判断の第一歩です。

さて、いよいよ試奏。自分のマウスピースのリム内径を基準に近いサイズのものから試して行きましょう。この際、下手な鉄砲も数打てば当たる式は、要注意。なぜなら、たくさんのマウスピースを一度に試せば試すほど、唇が疲れてしまい、正確な判断ができなくなるからです。事前に自分の出したい音のイメージを整理して、カタログ等で研究し、品番を絞っておくことも有効です。上級者の場合、自分自身の最適なリム内径サイズ等を経験的に理解しているため、自分のサイズ以外を試奏する必要もありませんが、初心者の場合は、判断基準を持っていないため、中庸なサイズから始めるのが鉄則です。

試奏の時間は短時間にし、疲れを感じない程度がベスト。最初は、自分の楽な音域から無理なくはじめ、次第に音域を広げて行く。一般的には、自分に合うマウスピースと出会ったときには、一瞬のうちにその良さが感じられるものです。第一印象を大事にして選ぶのが“成功のカギ”と言えそうです。

新しいマウスピースに慣れるために

今まで使っていたマウスピースから、新しいマウスピースに変えた時は、まず第一に焦らないこと。ゆっくりと、無理をせずある期間をかけて慣れることが重要です。これまで使っていたマウスピースに対応して発達した筋肉は、新しいマウスピースによって一時的バランスを崩してしまう事があります。こんなとき古いマウスピースの方が音が出るからと言って、途中で投げ出してしまわないこと。一時的なバランスの崩れは、筋肉が変化する過程によって起こる必要な変化なのです。つまり、この時期に無理をせず自分自身が確信を持って選んだ新しいマウスピースを信頼しゆっくりと慣れて行けば、これまで以上の筋肉の発達を促し、イメージ通りの素晴らしい音で、楽に演奏ができるようになるのです。

マウスピースの日頃の手入れ

ほこりやゴミをマウスピースの内側に付着させたままで使用していると、次第にスロートやバックボアの部分が狭くなり、楽器の鳴りや音質・音程をそこないます。楽器とマウスピース本来の性能を保つために、専用の「マウスピースブラシ」で、マウスピースの内側を洗いましょう。この時「ブラスソープ」を使用すれば、さらに効果的です。

マウスピースだけを持ち運ぶ時には、表面に傷を付けないよう、ポーチ等に入れて保護しましょう。