ユース部門 受賞者インタヴュー

第6回 ヤマハジュニアピアノコンクール

ユース部門 受賞者インタヴュー

2021年7月29日(木)にヤマハホールで実施しました第6回ヤマハジュニアピアノコンクールユース部門グランドファイナルの終演後、受賞者3名にインタヴューを行いました。

グランドファイナル演奏曲
F.J.Haydn ソナタ ロ短調 Hob.ⅩⅤⅠ:32 全楽章
J.Brams ソナタ 第1番 ハ長調 Op.1 全楽章

グランドファイナルの舞台で演奏できることがとても嬉しく、ホールの響きを楽しみながら、審査員の先生方や聴いてくださる方たちに自分の音楽を届けることを考えて演奏しました。
先生からこのコンクールへの参加を勧められたときは、とても悩みました。自分より年長の方たちと一緒に演奏するのは初めてですし、プログラムも今まで参加したコンクールより長く心配でしたが、チャレンジする気持ちで応募しました。セミファイナルからグランドファイナルに向けて、この1か月半の間一生懸命頑張りました。

グランドファイナルでは、ハイドンとブラームスのソナタを弾きましたが、短い曲をたくさん弾くよりも、スケールの大きな曲で物語性を感じていただければいいなと考えて選曲しました。
これから国際コンクールなどに挑戦し、自分の音楽で聴く人に感動を与えられるピアニストになりたいです。

グランドファイナル演奏曲
L.v.Beethoven ソナタ 第26番 変ホ長調 Op.81a 全楽章
F.Chopin ノクターン 変ニ長調 Op.27-2
S.Rachmaninoff ソナタ 変ロ長調 Op.36 (1913年版) 全楽章

賞をいただくことができ、素直に嬉しいです。コンクールを通じて、自分に足りない部分、今後の課題が見えてきて、とても勉強になりました。とくにグランドファイナルで弾いたラフマニノフのソナタについては、もっとクオリティを高める必要があると感じ、今後一生懸命取り組んでいきたいと思っています。
この時期に演奏する機会が欲しい、受賞すると様々な機会が与えられるということで応募し、自分の音楽が表現できるよう精一杯演奏しました。

今、興味がある作曲家はブラームス。第1位の菅原さんが演奏した《ソナタ第1番》や《6つの小品》のような後期の作品にも挑戦してみたいと思っています。
このコンクールでの受賞をステップにして、今後は大きな国際コンクールにも積極的に参加したいと考えています。

グランドファイナル演奏曲
J.S.Bach 平均律クラヴィーア曲集 第2巻 第1番 ハ長調 BWV870
L.V.Beethoven ピアノソナタ 第26番「告別」Op.81a 全楽章
F.Chopin 序奏とロンド 変ホ長調 Op.16
S.Rachmaninoff 絵画的練習曲「音の絵」 Op.33-6, Op.33-7, Op.39-9

こんなにたくさんの曲を人前で、こんなに素晴らしいホールで弾くという機会は初めてで、バロックから近現代までの作品を並べて聴いていただき、自分なりに達成感を感じることができました。ショパンは以前から弾いている大好きな作品でしたが、バッハやベートーヴェンは初めて舞台で弾いて、もっと作品を深く理解し、ホールの響きなども考えて余裕を持った演奏ができるよう精進していかなければいけないなと思いました。

幼少の時からヤマハ音楽教室育ちで、音楽と戯れながら楽しく学んできました。ソルフェージュや即興演奏の能力は、自然に磨かれたと感じています。
今日は、自分がやってきたことを出そうということではなく、聴いて下さる方にどんな音楽を届けるかということが大切なのだなとつくづく感じました。今後は、レバートリーを広げて、お客様と音楽を共有できるピアニストを目指したいと思います。

【取材:森岡 葉】
【撮影:武藤 章】