CL1 Firmware V4.10-2 (旧バージョン)

Danteファームウェアを「3.10.32.2-4.0.35.1-1.3.4」に変更しました。この変更は、一部部品の生産終了に伴うDanteモジュールのハードウェア変更への対応です。前バージョン「3.10.0.19-4.0.3.1-1.3.2」とDante機能は同一で、Rシリーズ本体のファームウェアには変更ありません。そのため既にV4.10をご使用中のお客様はアップデート不要です。また、Danteファームウェア「3.10.0.19-4.0.3.1-1.3.2」と「3.10.32.2-4.0.35.1-1.3.4」の製品は一緒に使用できます。詳細は各機器のバージョン互換表をご参照ください。

CL/QLシリーズV4.10において、特定の条件でDanteネットワークの構成を変更する操作を行うと、エラーメッセージが表示されて本体再起動が必要になる不具合が確認されています。この不具合を回避するために、修正ファームウェアがリリースされるまでは、以下のように運用していただくことをお願い申し上げます。


不具合の症状

「NETWORK AUDIO MODULE FAILED. PLEASE RESTART THE CONSOLE.」のエラーメッセージが表示され、本体再起動するまでDante設定が動作しなくなる不具合が発生します。


運用方法

  • CL/QLシリーズのSECONDARY PORTがREDUNDANTに設定されている場合は、以下のように運用してください(DAISY CHAINでは発生しません)。
  • マウントされている機器(Rシリーズなど)のDante設定(SECONDARY PORTなど)を変更したら、CL/QLを再起動する。
  • マウントされている機器(RSio64-Dなど)のFs変更でチャンネル数が変わる場合は、設定変更後にCL/QLを再起動する。
  • Unsupported DeviceであるDante Viaは、CL/QLにはマウントせず、Dante Controllerでパッチする。
  • 万が一このエラーメッセージが発生しても音声には影響しないので、適切なタイミングまで待ってから本体を再起動してください。

CL/QL V4.10において、MATRIX 7/8へセンドしているINPUT/ MIX BUSSを DCAミュートする際、 及びDCAミュート中のON/OFF、CUE操作で一瞬ユニティレベルで出力される不具合が見つかりました。

本不具合の発生条件は下記2点です。

  • MATRIX 7/8にセンドしているINPUT及びMIX BUSSをDCAミュートするとき。
  • MATRIX 7/8にセンドしているINPUT及びMIX BUSSをDCAミュート中にON/OFFまたはCUEしたとき。

上記条件でINPUT、MIX BUSS、DCAのフェーダー位置に関係なくユニティレベルで一瞬出力されます。 
MTX MATRIX 7,8へのセンド設定 は有効です。

本不具合は、下記方法で回避可能です。

  1. CUE設定ページで「USE MATRIX 7/8 AS CUE B」を押してCUE Bを有効にします。
  2. CUE Bの検聴位置INPUT、OUTPUTともAFLに設定します。
  3. 「USE MATRIX 7/8 AS CUE B」を押してCUE Bを無効にします。

このファイルはCL5/CL3/CL1をV4.10にアップデートする場合に使用します。下記をご一読いただきアップデートを行なってください。

アップデートについての注意点

  • "cl*_firm410-2.zip "(*は機種番号) を使用してアップデートしてください。
  • 「CL_SUBP_V410.BIN」ファイルと「MCLP4_10.PGM」ファイルをUSBメモリーのルートディレクトリーにコピーして、アップデートガイドに従って作業を行なってください。
  • Danteファームウェアのアップデートも必要です。DanteファームウェアもUSBメモリーでアップデートできます。この方法では、「CL_SUBP_V410.BIN」ファイルや「MCLP4_10.PGM」ファイルと併せて一度にアップデートできます。
  • CL V1.61以前からアップデートする場合やV4.10にアップデートした後で「NAME SUB CPU NEEDS FIRMWARE UPDATE」というメッセージが出る場合は、”CL*_firm410\NAME SUB”(*は機種番号))にある「CL-MD101.BIN」ファイルをUSBメモリーのルートディレクトリーにコピーして、アップデートガイドに従って作業を行なってください。この方法では、「CL_SUBP_V410.BIN」ファイル、「MCLP4_10.PGM」ファイル、Danteファームウェアと併せて一度にアップデートできます。

*注意*

  • ファイルをコピーする前に、USB メモリーのルートディレクトリーに拡張子.PGM と.BIN のファイルがすでにある場合は、すべて削除してください。V3.0まではCLシリーズとQLシリーズは、同一ファイル名(*「C-MD1.BIN」)の異なるファイルを使用してアップデートしていました。そのため誤った「C-MD1.BIN」ファイルがルートディレクトリーに入ったままアップデートを行なうと、正常に動作しなくなる恐れがあります。
  • USBメモリーを使ったDanteファームウェアのアップデートは30分程度かかります。

Danteネットワーク内では、ネットワークスイッチのEEE機能(*)を使用しないでください。

EEE機能に対応したスイッチ間では、消費電力の相互設定が自動で調整されますが、相互設定の調整が正しく機能しないスイッチもあります。 これにより、Danteネットワーク内の不適切な場面でスイッチのEEE機能が有効になってしまう可能性があり、クロック同期性能が悪化して音声が途切れる場合があります。

そのため、以下の点にご注意ください。

  1. - マネージドスイッチを使う場合、Danteを使用するすべてのポートのEEE機能をオフにしてください。EEE機能がオフにできないスイッチは使用しないでください。
  2. - アンマネージドスイッチを使う場合、EEE機能に対応したスイッチを使用しないでください。 これらのスイッチはEEE機能をオフにできません。
  3. * EEE (Energy Efficient Ethernet) 機能とは、ネットワークのトラフィックが少ないときにイーサネット機器の消費電力を減らす技術。グリーンイーサネットやIEEE802.3azとも呼ばれています。

Danteファームウェアについての注意点

  • Dante-MY16-AUDをCLシリーズと組み合わせてお使いになる場合は、Dante-MY16-AUDのファームウェアをV3.3.9以降にアップデートしてお使いください。
  • Windows用Dante Firmware Update Manager v1.4.16.6以降は、Windows XPに対応していません。Windows 7,Windows 8/8.1, Windows 10をお使いください。
  • アップデートする場合は、“CL5/CL3/CL1ファームウェアアップデートガイド”にしたがってアップデートしてください。

CL/QL/RIVAGE/R/Tioシリーズ Editor/Firmware/R Remote互換表

CL EditorやQL Editorを使用する際は、必ず下表に基づいてファームウェアと互換性のあるバージョンのEditorをお使いください。互換性の無いバージョンを組み合わせて使用した場合には、予期せぬ振る舞いを引き起こす可能性があります。
Firmware Setは本体ファームウェアとDanteファームウェアのセットです。Firmware Setのバージョンは、本体ファームウェア(MAIN)のバージョンと同じです。Firmware Setの詳細は各ファームウェアのリリースノートを参照してください。

互換表

  • 各機器をリモートコントロールできる台数は次のとおりです。
    RSio64-D/Tio1608-D: 最大2台のCL/QL/R Remote
    RMio64-D: 最大6台のCL/QL/R Remote
    Rio/Ri/Ro: 最大4台のCL/QL+別途2台のR Remote
  • MonitorMixは最大10台まで接続できます。

V4.10の新機能

  • オーディオネットワークの相互接続規格「AES67」に対応しました。
  • Dante Device Lockに対応しました。
  • Dante接続非対応のShure社AXT400、QLXD4、ULXD4のデバイスコントロールができるようになりました。
  • DHCPやSTATIC IPをリモートコントロール用に設定できるようになりました。
  • Audinate社Dante-MY16-AUD2とd&b audiotechnik社DS10を新たにサポートしました。
    Dante Controllerで以下のようにデバイスラベルをつけることで、SUPPORTED DEVICEとして認識します。 
    Y###-********** 
    #はUNIT IDで、0 ~ 9、A ~ F(大文字) の16 進数3桁(000 ~ FFF) * は任意の文字(英字(大文字または小文字)、数字、-(ハイフン) が使用可)
  • EQタイプを全チャンネルで一括して設定できるようになりました。
  • RSio64-Dに挿入されているMini-YGDAIカード MY8-AE96Sの内蔵サンプリングレートコンバーターのステータス表示をするようになりました。

V4.10の改善点

  • チャンネルカラー選択ボタンにカラーネームも表示するようになりました。
  • Danteネットワークがギガビットイーサネットとしてリンクしていないときに、LCD下部にメッセージが表示されるようになりました。
  • RTAの画面でスケール変更とオフセットゲイン追加により、周波数解析表示の視認性が向上しました。
  • PATCH/NAME画面やCH SELECT画面、PORT SELECT画面で、チャンネルネームやエフェクトタイプ名が表示されるようになりました。
  • PRECISEタイプのEQでQノブの押し回しで、シェルビングタイプ、フィルターへ切り替えできるようになりました。
  • フェーダーキャリブレーションの0dB位置での補正範囲を広げました。

V4.10で修正した不具合

  • RSio64-Dがマウントされていないときに、マウントされた状態のコンソールファイルをロードすると、デバイス情報を正しく取得できず、ユーザーパッチが初期化される不具合を修正しました。
  • 31Band GEQのリンク設定を解除したときに、隣接したラックのリンク設定も解除される不具合を修正しました。

既知の不具合

  • Dante ControllerでCLシリーズにDVS(Dante Virtual Soundcard)をパッチしている状態でCLシリーズを再起動してもパッチが再現されないことがあります。その場合はDante ControllerでDVSを再度パッチしてください。なお、Windows版の3.2.0より前のDVSでは、41CH以降のパッチがCLシリーズからできません。
  • V1.15までのバージョンで作成されたファイルをロードすると、接続していたRシリーズ以外のDante機器のマウント情報を引き継ぎません。DANTE INPUT PATCH LIBRARYをリコールしても同様です。必要に応じてV1.51以降でマウントやパッチ、DANTE INPUT PATCH Libraryを設定しなおしてください。

お知らせ

  • Dante Controllerでレイテンシーを設定する場合は、送信機器と受信機器で大きい(遅い)方の設定が有効になります。
  • 以下のデバイスラベルはSUPPORTED DEVICE として認識するために使用します。 (Dante非対応モデルは除く)
    Y###-**********
    # は0 ~ 9、A ~ F( 大文字) の16 進数3 桁(000 ~ FFF)
    * は任意の文字( 英字( 大文字 または小文字)、数字、-( ハイフン) が使用可)
    Y を含めて31 文字まで対応しています。
    RシリーズについてはY###-で示されるIDが大きさの違うRシリーズ間でも重複しないようにしてください。
  • カスタムフェーダーバンクの設定は、ユーザー設定に含まれているだけでなく、V2.0からシーンデータにも含まれています。ログインしているユーザーや、読み込んだデータのタイプやバージョンによって、呼び出されるカスタムフェーダーバンク設定が異なりますので、以下の点にご注意ください。
    ALLタイプのコンソールデータをAdministratorでロードすると、セーブされていたAdministratorのカスタムフェーダーバンク設定が呼び出されます。Guestや他のユーザーでALLデータをロードすると、セーブされていたカレントシーンのカスタムフェーダーバンク設定が呼び出されます。
    V1.70以前で保存したALLデータをロードした場合、シーンにはカスタムフェーダーバンク設定が含まれていないため、ロードしたときのカレントシーンのカスタムフェーダーバンク設定がすべてのシーンに適用されます。したがってこの場合は、ALLデータをロードする前にユーザーを切り替えたりしてカスタムフェーダーバンクを希望する設定にしておくか、カスタムフェーダーバンクにリコールセーフをかけておくことをおすすめします。
  • CL V2.xx、CL/QL V3.xx、V4.xx、V5.xxファームウェア対応のファイルコンバーターV5.0.0を準備しています。 なおこのバージョンからライブラリにも対応しています。

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ヤマハ株式会社(以下「弊社」といいます)では本ソフトウェアのお客様によるご使用およびお客様へのアフターサービスについて、<ソフトウェア使用許諾契約>を設けさせていただいており、お客様が下記条項にご同意いただいた場合にのみご使用いただけます。

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  7. お客様がアメリカ合衆国政府またはその関連機関である場合の制限
    U.S. GOVERNMENT RESTRICTED RIGHTS NOTICE:

    The Software is a "commercial item," as that term is defined at 48 C.F.R. 2.101 (Oct 1995), consisting of "commercial computer software" and "commercial computer software documentation," as such terms are used in 48 C.F.R. 12.212 (Sept 1995). Consistent with 48 C.F.R. 12.212 and 48 C.F.R. 227.7202-1 through 227.72024 (June 1995), all U.S. Government End Users shall acquire the Software with only those rights set forth herein.
    本条において、"the Software"という語は、本契約における「本ソフトウエア」を意味するものとします。

  8. 一般事項

    本契約は、日本法の適用を受け、日本法に基づいて解釈されるものとします。万一、この使用許諾契約に関連してお客様と弊社との間で紛争が生じた場合は、東京地方裁判所を専属的合意管轄裁判所とします。