2015年ロン=ティボー国際コンクール第3位をはじめ、コンクールやリサイタルで活躍の期待の俊英・實川風が等身大の「今」を書き綴ります。
(毎月1日、15日頃更新。※更新日は、都合により前後する場合がございます。)- No.24 2016.02.08更新 「ダシの極みおでん。(ピアニストの個性) – 最終回」
- No.23 2016.01.14更新 「コンパクト・ディスク!」
- No.22 2015.12.28更新 「締めくくり」
- No.21 2015.12.16更新 「クリスマスカンタータ」
- No.20 2015.11.30更新 「マサハル」
- No.19 2015.11.09更新 「アレクサンダー・キャオフ・ズィトゥカウァ君」
- No.18 2015.10.16更新 「5番」
- No.17 2015.10.01更新 「ノッコン!」
- No.16 2015.09.10更新 「てふてふ」
- No.15 2015.08.26更新 「バ? パ?」
- No.14 2015.08.20更新 「復活」
- No.13 2015.07.22更新 「最低です」
- No.12 2015.07.10更新 「勝手にアワード前編」
- No.11 2015.06.24更新 「とろろ蕎麦」
- No.10 2015.06.12更新 「コッピー」
- No.9 2015.05.21更新 「僕は硬派です」
- No.8 2015.05.11更新 「ザギンデシースー」
- No.7 2015.04.21更新 「ザ・言うは易し」
- No.6 2015.04.03更新 「忘れ物」
- No.5 2015.03.19更新 「出だし」
- No.4 2015.03.04更新 「とらさん」
- No.3 2015.02.25更新 「ノリ」
- No.2 2015.02.02更新 「トラブル」
- No.1 2015.01.15更新 「新年」
- pianist 實川風
- 1989年千葉県出身。東京藝術大学音楽学部首席卒業、同大学院修士課程在籍。2007年ショパン国際コンクールin ASIA一般部門金賞、ピティナ・ピアノコンペティション特級銅賞・聴衆賞。東京ニューシティ管との共演で上海音楽祭に出演。2008名古屋国際音楽コンクール第1位・聴衆賞・ビクター賞・名フィル賞。 第77回日本音楽コンクールピアノ部門第3位。2008年度ヤマハ支援制度奨学生。2011年名古屋名駅ロータリークラブ椿賞。2013年サザンハイランド国際ピアノ・コンクール第2位(オーストラリア)。
これまでに、ポーランド国立クラクフ室内管、東京ニューシティ管、東京フィル、ニューフィル千葉、東響、名古屋フィルとの共演や、同世代の竹山愛(フルート)との共演等、ソロ・リサイタルの他に室内楽でも活躍している。2011年シャネル・ピグマリオンデイズ参加アーティスト。 ピアノを山田千代子、ダン・タイ・ソン、多美智子、御木本澄子、江口玲の各氏に、フォルテピアノを小倉貴久子氏に、室内楽を川中子紀子、伊藤恵の各氏に師事。学内にて、アリアドネ・ムジカ賞、安宅賞、アカンサス賞、大賀賞を受賞。
※上記は2015年01月15日に掲載した情報です。
No.14復活
2015.08.20更新
先日、演奏会で軽井沢に行ってきました!
トランペットの第一人者であるアンドレ・アンリ氏と、弟子でありフランス留学中の加納尚樹くんのデュオコンサートでした。
リハーサル中
トランペットというとブラスバンドなどでのパーン!というパワフルな音を思い浮かべがちですが、2人の音楽は柔らかさと軽さと繊細さと歌心まであるもので、オペラアリアなども見事に吹いてしまいます。(甲子園のブラスバンドも夏の風物詩感があって良いものですが)
また、会場の大賀ホールは珍しい5角形の形をしたホールで、素晴らしい音響でした。ホール所蔵のヤマハピアノを使わせていただきましたが、2002年に上原彩子さんがチャイコフスキー国際コンクールに優勝した際にモスクワに運ばれていたピアノだそうで、中低音の深みと華やかさのあるとても素敵なピアノでした。
そして、軽井沢はやっぱり涼しい!
今年はいつになく暑いらしいのですが、それでも日陰に入ると、良い風が吹いてきます。
どこに行っても人とエアコンの室外機に囲まれる、逃げ場の無い都内とは全く違います(笑)
演奏会翌朝に駅前でレンタサイクルを見つけたので、1時間半くらい借りてから帰ってきました^_^
戻ってきて、翌日8日はバイオリンの長尾春花さんのリサイタルで、ブラームスのピアノとヴァイオリンのためのソナタ全3曲を演奏いたしました。ブラームスの作品はとても細やかかつ奥行きが限りなくあるので、3曲を一度に演奏するのはかなり集中力と精神力が必要だったのですが、それだけに達成感がありました。
3番は5回目くらいの演奏でしたが、毎回弾くたびに新しい奥行きが広がって行くのが感じられるのが不思議です。(ショパンやシューマン、なんでもそうですが!)
また時間を置いてから何度も弾いていきたい3曲です。
ブラームスええですな〜
そんなわけで、本日も「勝手にお気に入り作品アワード室内楽編」聞かれていませんが参ります!
あ、室内楽は膨大すぎるので、主にソナタに絞りました。
【ヴァイオリンソナタ】
●ベートーヴェン:全10曲(全部やってみたいですね〜)
●シューベルト:ソナタAdur、ソナチネ3曲(渋いですがよかです)
●シューマン:ヴァイオリンソナタ2番(晩年の大作です)
●ブラームス:全3曲(いや〜温かく寂しく力強く深淵、傑作揃いです)
●フランク:ソナタ(一楽章冒頭も終楽章もメロディが頭から離れません〜)
●フォーレ:全2曲(2番は不可解という人も結構いるのですが、何度も聞いてるとハマります…)
●ドビュッシー:(センスの塊っ!という感じの魅力的な曲です)
●ラヴェル:(2楽章がブルースです)
●オネゲル:第1番(陰鬱ながら透明感があって好きな曲です)
●プーランク:(ラスト、銃声が響き渡ります)
●プロコフィエフ:第1番(近代ヴァイオリンソナタの傑作!)
【チェロソナタ】
●ベートーヴェン:全5曲(全部やってみたいですね〜)
●シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ(今ではほとんどチェロで弾かれるのでチェロ曲です)
●メンデルスゾーン:第2番(一楽章のメロディがなんといっても素敵)
●ショパン:ト短調op.65(ピアノパートがものすごく大変ですが、充実したソナタです)
●ブラームス:全2曲(これも両方やってみたいです〜)
●フォーレ:全2曲(フォーレらしからぬゴツゴツとした一番が特に好きです)
●ドビュッシー:(センスの塊っ!)
●ラフマニノフ:ト短調op.19(ピアノコンチェルト2番を思わせる名曲。ピアノパートの難しさは本当にコンチェルト並)
●ショスタコーヴィチ:ニ短調op.40(陰鬱さと皮肉の入り混じった名曲!)
【ピアノトリオ】
●メンデルスゾーン:全2曲(いわゆるメントリです。本当に隙なくよく書かれた曲だと思います。)
●シューベルト:第1番(素朴な良い曲なのに弾くのが難しい…特にチェロが地獄とか。笑)
●ブラームス:クラリネット・トリオ(クラリネット、チェロ、ピアノのトリオ)
●フォーレ:ニ短調op.120(渋いっ。よいです)
●ラヴェル:(オーケストラ作品を思わせる大曲です。)
●ショスタコーヴィチ:第2番(こちらも素敵です)
【ピアノ四重奏曲、五重奏曲】
●モーツァルト:ピアノ四重奏曲1番・2番
●シューベルト:ピアノ五重奏曲「鱒」
●ブラームス:ピアノ四重奏曲全3曲(3曲ともかなり趣が違います。)、ピアノ五重奏曲(ザ・名曲)
●ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲第2番(とてもポジティブで伸びやかなメロディに溢れかえっている超名曲)
●フランク:ピアノ五重奏曲へ短調(見えない敵と戦ってるかのような険しさがまた魅力。大曲です)
●フォーレ:ピアノ五重奏曲全2曲(特に2番ハ短調は、「レクイエム」に並んでフォーレの傑作だと思います)
●プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲(鄙びた感じと、プロコフィエフのヒンヤリとした叙情性がよい佳曲です)
【管楽器】
●ブラームス:クラリネット・ソナタ2曲
●プーランク:オーボエソナタ・クラリネットソナタ
●デュティユー:フルートソナタ
【ピアノの入らない室内楽曲】
(すなわち多分一生演奏には関われないけど好きな曲)
●モーツァルト:クラリネット五重奏曲
●ブラームス:クラリネット五重奏曲(モーツァルトとともに傑作です、、)
●ドビュッシー:フルート・ヴィオラ・ハープのためのソナタ(ただただすごいセンスです…大好きな一曲です)
●ラヴェル:序奏とアレグロ(ハープや管楽器によるアンサンブル。絶妙な完成度です)
●ミヨー:組曲世界の創造(タイトルのイメージよりずっとラフな印象の楽しい作品)
長くなってしまったので、
最後に一枚写真を掲載します。
復活!!!!!
生き延びたわずかなパセリが育ってきました!
隣のバジルは水だけあげて日向に出しておいたらニョキニョキ伸びて森になってます。笑
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執筆者 Profile
- pianist 實川風
-
1989年千葉県出身。東京藝術大学音楽学部首席卒業、同大学院修士課程在籍。2007年ショパン国際コンクールin ASIA一般部門金賞、ピティナ・ピアノコンペティション特級銅賞・聴衆賞。東京ニューシティ管との共演で上海音楽祭に出演。2008名古屋国際音楽コンクール第1位・聴衆賞・ビクター賞・名フィル賞。 第77回日本音楽コンクールピアノ部門第3位。2008年度ヤマハ支援制度奨学生。2011年名古屋名駅ロータリークラブ椿賞。2013年サザンハイランド国際ピアノ・コンクール第2位(オーストラリア)。
これまでに、ポーランド国立クラクフ室内管、東京ニューシティ管、東京フィル、ニューフィル千葉、東響、名古屋フィルとの共演や、同世代の竹山愛(フルート)との共演等、ソロ・リサイタルの他に室内楽でも活躍している。2011年シャネル・ピグマリオンデイズ参加アーティスト。 ピアノを山田千代子、ダン・タイ・ソン、多美智子、御木本澄子、江口玲の各氏に、フォルテピアノを小倉貴久子氏に、室内楽を川中子紀子、伊藤恵の各氏に師事。学内にて、アリアドネ・ムジカ賞、安宅賞、アカンサス賞、大賀賞を受賞。
※上記は2015年01月15日に掲載した情報です。