PAお役立ち情報 其の8 デジタルミキサーとアナログミキサーのdB値の違い

今回は、改めて『デジタルミキサーとアナログミキサーのdB値の違い』についてご紹介いたします。

「dBu」と「dBFS」のメーターレベル値の違いって何だったかなぁ?

アナログ信号とデジタル信号のdB表記の違い

規定入力レベルの「+4dBu」は、デジタルミキサーでは「-20dBFS」と表記されます。これはなぜでしょうか?

  • アナログオーディオではdBuという単位が使われます。0dBu=0.775Vrmsと定義されています。たとえばマイクレベルでは0.0775mVrms=-60dBuと置き換えることができます。
  • デジタル領域ではdBFS(デシベルフルスケール)が用いられます。デジタル領域での最大レベルは0dBFSで、通常の信号はマイナス数値で表されます。

ヤマハデジタルミキサーのアナログ最大出力レベル

最大出力レベル モデル
+24dBu(default), +18dBu*, +15dBu* CS-R10, CSD-R7, RY16-DA
+24dBu(default), +18dBu* CS-R5, CS-R3, CL5, CL3, CL1, QL5, QL1, Rio3224-D2, Rio1608-D2, Rio3224-D, Rio1608-D, Ro8-D
+24dBu TF5, TF3, TF1, Tio1608-D, M7CL, LS9, DM1000VCM, 01V96i
+18dBu DM2000VCM, 02R96VCM

アナログミキサーとデジタルミキサーの基準値の違い

ではミキサーから業務用音声信号の基準値である+4dBuを出力する場合のメーターのレベル値について考えてみましょう。

アナログミキサーのメーター表示は『dBu』なので、+4dBuを表示します。一方デジタルミキサーのメーター表示は『dBFS』での表記です。

デジタルミキサーのメーターは最大値0dBFS。0dBFS=+24dBuの場合+4dBu=-20dBFSに、0dBu=-24dBFSと表示されます。つまり+4dBuを出力する場合、デジタルミキサーの表示は-20dBFSとなります。

デジタル機器では、0dBFSを超える信号はクリップし、音はレベルオーバーで歪みが発生してしまうため、不快なデジタルノイズが出力されます。適正なレベル管理での運用が必要です。

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