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2015年ショパン国際コンクール本選レポート

「黄金の秋」と呼ばれるワルシャワのもっとも美しい季節、10月1日から23日まで3週間にわたって第17回ショパン国際ピアノコンクールが開催された。88年のコンクールの歴史に新たなページを刻んだ若き才能の競演をレポートしよう。

5年に1度の伝統あるコンクールが開幕!

 10月1日、2日のオープニングコンサートには、審査員のマルタ・アルゲリッチ、ネルソン・ゲルナー、ギャリック・オールソンが登場し、ヤツェク・カスプシック指揮・ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団との協演で、シューマン、パデレフスキ、ブゾーニのピアノ協奏曲を熱演し、伝統あるコンクールの開幕を華やかに飾った。
 10月3日から始まった1次予選には、4月の予備予選で選抜された20カ国78名(6名は予備予選免除)のコンテスタントが参加。今回は年齢制限が16歳(1999年生まれ)に引き下げられたため、16歳のフレッシュなコンテスタントから、数々の国際コンクールで入賞経験のある20代後半のコンテスタントまで、個性豊かな顔ぶれが揃い、ショパン作品をさまざまなアプローチで聴かせてくれた。審査員は、アダム・ハラシェヴィチ(1955年優勝)、マルタ・アルゲリッチ(1965年優勝)、ギャリック・オールソン(1970年優勝)、ダン・タイ・ソン(1980年優勝)、ユンディ・リ(2000年優勝)、ピオトル・パレチニ(1975年入賞)、ヤヌシュ・オレイニチャク(1970年入賞)、ディーナ・ヨッフェ(1975年入賞)、海老彰子(1980年入賞)、エヴァ・ポヴウォツカ(1980年入賞)という10名の歴代優勝者・入賞者に加え、カタジナ・ポポヴァ=ズィドロン(審査委員長)、フィリップ・アントルモン、ドミトリー・アレクセーエフ、ネルソン・ゲルナー、アンジェイ・ヤシンスキ、ヴォイチエチ・スヴィタワ、ジョン・リンクと、17名の錚々たるピアニスト、教育者、音楽学者が顔を揃え、若者たちのみずみずしい演奏に連日8時間以上熱心に耳を傾けた。
 日本からの参加者は、有島京さん、小野田有紗さん、木村友梨香さん、小林愛実さん、須藤梨菜さん、竹田理琴乃さん、中川麻耶加さん、中桐望さん、野上真梨子さん、古海行子さん、丸山凪乃さん、三重野奈緒さんの12名。ピアニストを目指す人たちのあこがれのステージで、それぞれのショパンへの想いを真摯に聴かせてくれた。

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ライター Profile

森岡 葉

森岡 葉(もりおか よう)
慶応義塾大学法学部政治学科卒業。音楽ジャーナリスト。著書に『望郷のマズルカ―激動の中国現代史を生きたピアニスト フー・ツォン』(ショパン)、『知っているようで知らないエレクトーンおもしろ雑学事典』(共著、ヤマハミュージックメディア)、訳書に『ピアニストが語る! 現代の世界的ピアニストとの対話』(焦元溥著、アルファベータブックス)、『音符ではなく、音楽を! 現代の世界的ピアニストたちとの対話 第2集』(焦元溥著、アルファベータブックス)

書籍

望郷のマズルカ―激動の中国現代史を生きたピアニストフー・ツォン
望郷のマズルカ―激動の中国現代史を生きたピアニストフー・ツォン
ピアニストが語る! 現代の世界的ピアニストたちとの対話
ピアニストが語る! 現代の世界的ピアニストたちとの対話
ピアニストが語る! 音符ではなく、音楽を! 現代の世界的ピアニストたちとの対話 第二巻
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