Better Sound for Commercial Installations
Part 3: Mixers and Processors
![](/files/better_sound_03_mixers_and_processors_thumb_740x400_3b69ead3a0c158b23eb87434efe0224d.png)
05. ハウリングの抑制~ハウリングの発生原因
これから3回にわたってハウリングの発生原因、そしてその抑制方法をご紹介していきます。具体的な対処方法を見ていくことで、今までご紹介してきたチューニングという作業を、ごく一部分ではありますが、より具体的に感じていただけると思います。
ハウリングは音のループから発生する
![Marching Keyboards](/files/training_support_better_sound_p3_p05_en_620x139_d0b3ece21f2c02cfa0d6c948fd1cd8f8.jpg)
マイクロホンを使用する集会やイベントなどで、突然「キーン」とか「ボー」という耳をふさぎたくなるような不快な音に遭遇したことがありませんか?この現象を「ハウリング」と呼びます。
マイクロホンから入力された音をパワーアンプで増幅し、スピーカーシステムから拡声するわけですが、スピーカーシステムから出た音を再びマイクロホンが拾ってしまい、それをさらに増幅してスピーカーシステムから出し、その音がさらにマイクロホンで拾われ・・・という、音のループが発生してしまう場合があります。
図:音のループ
これにより、施設の音響特性に応じて特定の周波数帯域が強調されてしまい、それが「キーン」とか「ボー」という不快な音になって出てしまうのです。これがハウリングの正体です。
機器などを使用しない簡単なハウリングの抑制方法
![Marching Keyboards](/files/training_support_better_sound_p3_p05_2_en_400x228_f27be57976205b5935078e5166f63ccb.jpg)
ハウリングの発生を抑える最も簡単な方法は、スピーカーシステムから出た音がマイクロホンで拾われないようにすることです。すなわち、必要な音圧レベルを得られる範囲内で音量を下げます。それで不十分な場合は、図のようにマイクロホンとスピーカーシステムの距離を離したり、向きを変えるなどして位置関係を変更します。これによって、ある程度はハウリングを抑制できます。
ハウリングがなくなるまで音量を下げると必要な音圧レベルが得られなくなってしまったり、スピーカーシステムとマイクロホンの位置関係を変更してもハウリングを抑制できない場合は、次でご紹介するイコライザーを使用した対策をとります。