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梅村知世の「ベルリン便り ~色とりどりの日々~」

第34回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、第17回ロベルト・シューマン国際コンクール(ドイツ)にて最高位を受賞など輝かしい成績を収めた梅村知世が、さらなる研鑽を積むために留学中のドイツから日々の出来事やピアノへの想いなどを書き綴ります。

(毎月1日、15日頃更新。※更新日は、都合により前後する場合がございます。)
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pianist 梅村知世

pianist 梅村知世
1988年岡山県出身。4歳からヤマハ音楽教室にてピアノを始め、ジュニア専門コース、同上級科、ヤマハ演奏研究コースを修了。東京藝術大学を首席で卒業。同大学院修士課程修了。在学中に大学内でアリアドネムジカ賞を受賞。卒業時にアカンサス音楽賞、安宅賞、大賀典雄賞、同声会賞、三菱地所賞を受賞。文化庁新進芸術家海外研修生として渡独、現在は財団法人ローム・ミュージックファンデーション奨学生として、ベルリン芸術大学にてクラウス・ヘルヴィッヒの下で研鑽を積んでいる。

※上記は2021年7月28日に掲載した情報です。

No.12Insel Ischia (イスキア島)

2018.05.08更新

 ゴールデンウィークいかがお過ごしだったでしょうか?
 私は4月末に南イタリアのイスキア島にてリサイタルをさせていただきました。5年ほど前、留学を始めてすぐの頃に友人たちと旅行で訪れたナポリそしてカプリ島。初めて見る景色に圧倒されとても感動をしたことを覚えています。もう訪れることは難しく見納めかなと思っていたのですが思いがけず再び訪れることとなり、とても楽しみにしていました。

5年前に訪れたカプリ島の青の洞窟…幻想的な世界がそこには広がっていました。

 心配していたナポリでの治安も問題もなく一安心。ナポリからフェリーに乗ること一時間強するとイスキア島に到着です。天気が悪く肌寒い日々が続いたベルリンから飛んだので、太陽がまぶしい!海と空が青い!と一人感激しながら旅をしていました。

 リサイタルは、イギリスの作曲家ウィリアム・ウォルトンと奥様が作った植物園の中に有るサロンで行われた為、私もその植物園の中で宿泊して数日生活していました。 

緑が溢れる自然豊かな空間。

植物園から見渡せるイスキア島。

 2日間違うプログラムのリサイタルということで、ドイツものを軸にしたプログラムの他に、今回はイタリアということで真っ先に思い浮かんだリストの「2つの伝説」、そしてイスキア島のイメージにぴったりのドビュッシーの「喜びの島」などバラエティーに富んだプログラムを演奏しました。2つの伝説は、1曲目は小鳥とアッシジの聖フランチェスコが対話していている様子が描かれており、2曲目はメッシーナ海峡に舟を出すことを拒否されたパオラの聖フランチェスコがマントを広げて海の上を渡ったという、イタリアにゆかりの有る二人の聖フランチェスコの伝説が元となっている作品です。偶然にも植物園から歩いてすぐの海辺にパオラの聖フランチェスコの教会が有ることをイスキア島に来て知り、とても不思議なご縁を感じました。 

聖パオラのフランチェスコ。

教会。色は塗り替えられていると思いますが、海風を浴びて古び朽ちた様子が印象的でした。

 遠いイスキア島にアジア人の演奏を聞きに来てくださる方はいるのかな…と少し不安だったですが、2日間ともお客様は満席で熱狂的だったのがとても嬉しかったです。ここイスキア島はドイツからバカンスにきているお客様がとても多いのだとか。たびたびドイツ語が聞こえてきて少しホッとしていました。

コンサートの様子。

 毎食いただいたシーフードやパスタ、そしてモッツアレラチーズも本当に美味しい!心も身もお腹も?満たされたイスキア島滞在は、とても良い経験となりました。また再び訪れることを祈って…これからも精進したいと思います。

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pianist 梅村知世
1988年岡山県出身。4歳からヤマハ音楽教室にてピアノを始め、ジュニア専門コース、同上級科、ヤマハ演奏研究コースを修了。東京藝術大学を首席で卒業。同大学院修士課程修了。在学中に大学内でアリアドネムジカ賞を受賞。卒業時にアカンサス音楽賞、安宅賞、大賀典雄賞、同声会賞、三菱地所賞を受賞。文化庁新進芸術家海外研修生として渡独、現在は財団法人ローム・ミュージックファンデーション奨学生として、ベルリン芸術大学にてクラウス・ヘルヴィッヒの下で研鑽を積んでいる。
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※上記は2021年7月28日に掲載した情報です。

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