AFC
Enhance. Immerse. Inspire.
最高の演奏は、聴衆に感動を与えるだけでなく、アーティストと聴衆との間に特別なつながりを生み出します。
そのかけがえのない瞬間のために、ヤマハは楽器・音響機器メーカーとして、アーティストが常に最高のパフォーマンスを発揮でき、聴衆が常に最高の演奏を楽しめる環境を提供し続けてきました。
ヤマハの Active Field Control テクノロジーは、より豊かな音の響きで空間を満たすことで、その特別なつながりをさらに強固なものにします。
音場支援システム『AFC Enhance』とは
音場支援システム『AFC Enhance』は、それぞれの建築物が有する、その空間固有の音響特性を活かし、音の響きを豊かにできるソリューションです。
音源自体に人工的なリバーブを付加して異なる音の印象を作り出す手法とは異なり、楽器や歌声の自然な聴こえ方を保ちながら、その空間に拡がる音の残響感や音量感をコントロールし、用途に適した音響空間を提供します。
用途に適した響きを実現し、ひとつの空間を多様な演目で活用可能
一般的に講演会やスピーチ用途の多目的イベントスペースや集会場・宴会場は、明瞭性の高い拡声ができるよう響きの少ない空間が建築計画されます。響きの少ない空間では、クラシック音楽などの生演奏を行うには音の拡がりや余韻が足りないため、演奏者自身が気持ちよく演奏できず、また聴衆も心地よく鑑賞することが難しくなります。
『AFC Enhance』は電気音響・信号処理技術を用いて、響きの少ない空間に、その空間固有の音響特性を元に、用途に適した響きを付加します。クラシック音楽の生演奏の音を自然かつ豊かに響かせられるほか、講演会・スピーチや演劇など、用途が多岐に渡る空間を各々に適した響きに変化させることができます。これにより、建築音響特性を活かし、そのひとつの空間を多様な演目で活用することができます。
AFC Enhance OFF
音楽演奏に適していない僅かな残響
AFC Enhance ON
音楽演奏に適した豊かな残響
AFCによる感動体験の追究
楽器の演奏者と、奏でられた音楽を楽しむ聴衆、双方の満足度を最大化するにはどうすればよいのか? ヤマハはこの根本的な問いに対して様々な方法でアプローチしてきました。演奏者と聴衆と空間のあるべき関係性を追求し、「建築音響」「電気音響」「騒音制御」といった音響全般に関わる技術と知見を深めるなかで生まれたのが「AFC(Active Field Control)」というソリューションです。AFCは、ひとつの空間を多様な演目で活用したいというお客様の要望に応えるため、30年以上前に音響設計ツールとして開発され、現在に至るまで様々な改良が加えられてきました。
最新モデルの『AFC Enhance』では、信号処理能力が従来モデルから大幅に向上し、96kHzに対応した高度なプロセッシング能力と多彩な音響調整機能を備えました。従来モデルでは対応できなかった極端に響きの少ない空間においても豊かな響きを付加でき、これまで以上に多くの場面で質の高い音場支援を実現します。
AFC Enhanceの仕組み
『AFC Enhance』は、空間固有の音響特性に応じて、必要数のAFC Enhance用マイクロフォンとスピーカーを設置し、AFC Enhance用プロセッシングエンジンによる信号処理を行うことで、空間の響きを制御できるシステムです。こうした、マイクロフォンとスピーカーを配置する音場支援システムには一般的に次の二つの方式があります。
◆室内音場制御方式
音響的フィードバックを利用する方式です。マイクロフォンで収音した音をスピーカーから再生し、その直接音に空間固有の響きが加わった音をもう一度収音する音響的フィードバックを利用することで、響きを増強します。
◆音場合成方式
畳み込み信号処理を利用し、収音した音に様々な反射音データ(実測インパルス応答)を合成することで、任意の音場を再現する方式です。
『AFC Enhance』は、これら二つの方式を兼ね備えたハイブリッドシステムです。聴覚印象に大きな影響を与える「初期反射音」と「残響音」を細かく制御することにより、その空間固有の建築的響きを保ちながら、空間全体に拡がる響きを必要に応じて調整できます。
室内音場制御方式
音場合成方式
* AFC Enhanceシステムでは音響的フィードバック利用方式によるハウリング発生を抑えるために、ヤマハ独自の特許技術EMR(Electronic Microphone Rotator)が使用されています。
高度なFIR処理能力
専用のプロセッシングエンジンを使用した『AFC Enhance』は、以前のシステムよりも高いFIR処理能力を備え、残響が僅かしかないデッドな空間でも、自然で豊かな響きを付加できます。(下図の場合、48kHzで最大10.666秒/ 96kHzで5.333秒まで増強可能)
規模に応じた3モデルを用意
音場支援を必要とする空間には小規模から大規模なものがあり、それぞれが独特の音響特性を持っています。『AFC Enhance』ではそれら多くの空間パターンに柔軟に対応するため、規模別に3モデルを用意しています。モデルの選択については、ヤマハAFC Enhance認定インストーラーにお問い合わせください。
品名 | 品番 | 価格 |
---|---|---|
音場支援システム | SK-AFC406 | オープンプライス |
SK-AFC404 | オープンプライス | |
SK-AFC402 | オープンプライス |
AFC Enhanceシステムは、各種マイク・スピーカーおよびプロセッシングエンジン等で構成されます。システム規模に応じて機器構成は異なりますので、詳細なハードウェア構成につきましてはヤマハAFC Enhance認定インストーラーにお問い合わせください。
*『AFC Enhance』はヤマハの認定を受けた「ヤマハAFC Enhance認定インストーラー」の取り扱い製品です。
*『AFC4』は『AFC Enhance』に名称変更しました。
●ヤマハAFC Enhance認定インストーラー
ヤマハサウンドシステム株式会社(https://www.yamaha-ss.co.jp/ )