今月の音遊人
今月の音遊人:新妻聖子さん「あの歌声を聴いたとき、私がなりたいのはこれだ!と確信しました」
20500views
元宝塚の男役スターが拓く新境地。初のオンラインライブ開催/七海ひろきインタビュー
この記事は3分で読めます
8950views
2020.8.6
tagged: インタビュー, 七海ひろき, KINGDOM, One-man LIVE773“KINGDOM”ONLINE-SUMMER-
宝塚歌劇団の星組で男役スターとして絶大な人気を誇り、2019年3月に退団後は俳優、声優、歌手、ラジオパーソナリティなど多方面に活動の場を広げている七海ひろき。最近では「科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』 改変 いくさ世の徒花の記憶」に出演、当人気舞台シリーズ初の女性キャストとして細川ガラシャ役を演じている。そして、2020年8月12日にはワンマンライブ『One-man LIVE773“KINGDOM”ONLINE-SUMMER-』が、インターネットでの生配信という形で開催決定。同年4月にリリースしたアルバム『KINGDOM』を、配信ならではのステージングで楽しめるライブになるという。
七海にとって初のフルアルバムとなった『KINGDOM』は、11曲それぞれを違うキャラクターのイケメンが歌っているかのようなバラエティあふれる一枚。オフィシャルサイトでは「全11曲、擬人化総選挙」なる企画も盛り上がっていた。宝塚であらゆる役を演じてきた七海だけに、役作りをするような感覚で歌ったのだろうか。
「七海ひろき自身としてのメッセージを込めて歌った曲と、ストーリー設定を考えたうえで“役”として歌った曲があります。前作に続き、今作もすべての曲を作詞させていただいたので、“役”として歌った曲にも、根底には私としての考えが入っているとは思います。それを感じてもらいながら楽しんでいただけたら嬉しいです」
本や漫画、アニメなど無類のカルチャー好きとしても知られる七海だけに、詞の中にも瑞々しい感性が光る。
「言葉を綴る作業は好きですね。幼い頃から読書が好きで、言葉の意味を考えたりするのが好きでした。作詞においては、どうしたら気持ちを伝えることができるかを考えるのがとても楽しいです。曲ができてから詞をつけるのですが、伝えたいテーマと言葉のニュアンスがどうしてもうまくかみ合わないときは、納得がいくまで何度も書き直しました。『君の未来日記』や『Trust』といった曲では、はじめから伝えたいメッセージが決まっていたからこそ、言葉のニュアンスにとても迷いました」
詞だけでなく、音楽にも七海の豊かなイマジネーションが反映されている。
「最初に、こういうテーマの曲を作りたいということを伝えて、曲を作っていただきました。たとえばですが、『花に嵐』はミュージカルのように物語性のある曲調で、『Rainy day』は雨の日のラブソング、というように1曲1曲、イメージや想いを制作スタッフさんに伝えていきました。ほかにも、背中を後押しするような応援ソングや、失恋を歌った曲など、前作にはなかったタイプの曲も入っています」
ロック、バラード、エレクトリックなど、さまざまなテイストの曲を見事に歌いこなしているが、七海自身がいちばん好きなジャンルは?
「『KINGDOM』の曲は、本当にどれも好きなんです!自分がカラオケなどで歌う曲は、ロック調で速いテンポの曲が多いですね。魂の叫びのような、心の奥底に響く歌が好きです」
当初5月に予定されていたワンマンツアーは、新型コロナウイルスの影響により延期。現在準備が進められている『One-man LIVE773“KINGDOM”ONLINE-SUMMER-』は、どのようなライブになるのだろう。
「以前、TALK&LIVEを配信で行ったことはあるのですが、ライブを配信するのは初めてなので、皆さんに楽しんでいただけるよう、オンラインならではの演出ができないか、試行錯誤しています。オンラインだと顔の表情などもしっかりと見えるので、リアルライブとは少し違った楽しみ方ができるのではと思います。観てくださる皆さまが、好きな場所で、自由に楽しんでいただけるのもいいですよね」
もともと『KINGDOM』という曲は「王族の血を引く双子の王子」をイメージして作られたとのことだが、ライブにもそのようなストーリー性のあるコンセプトがあるのだろうか?
「今回はサブタイトルに“SUMMER LIVE”とあるように、明るく元気なライブにしたいと考えています。現在延期となっているツアーとは状況が違うため、構成も一から練り直しました。アルバムもそうですが、1曲1曲の感じ方は人それぞれなので、ライブでも『KINGDOM』の世界観やストーリーについて、皆さま思い思いに想像を広げていただけたらと思います」
最近は枠にとらわれず幅広い役に挑戦している七海だが、今後もボーダーを超えて活躍してくれそうだ。
「想像力や表現力で人間だけでなく、動物になったり植物になったり、偶像的なものになったりできるのが演劇だと思うので、役を演じるうえでボーダーはないと感じています。つねに演じる役の生き方や感じ方を考えて演じています。今後もさまざまな役に挑戦していきたいです!」
日時:2020年8月12日(水)20:00〜21:30(予定)
料金:3,900円(税込)
※チケットの販売は8月13日21:00締め切りです(視聴は同日23:59まで可能)
※ライブ終了後もチケットを購入できますが、生配信ではありません。
詳細はこちら
発売元:キングレコード
発売日:2020年4月15日
価格:初回限定版 3,500円/通常盤 2,500円(いずれも税抜)
詳細はこちら
オフィシャルサイトはこちら