Web音遊人(みゅーじん)

神保彰

ポータブルPAシステム「STAGEPAS 1K mkII」を使ったワンマンオーケストラのあくなき挑戦/神保彰インタビュー

来たる2024年5月11日(土)、ヤマハミュージック 名古屋店で開催されるドラムクリニック+ミニライブで、ヤマハのポータブルPAシステム「STAGEPAS 1K mkⅡ」を使ったワンマンオーケストラに挑戦する神保彰に、このライブにかける思いについて、お話をうかがった。

時代と共に進化してきたワンマンオーケストラ

アコースティックドラムとMIDIドラムトリガーシステム、そして電子ドラム(DTXシリーズ)を駆使し、ベースだけでなくメロディやバッキングも全てドラムで演奏するワンマンオーケストラ。1996年の初演以来、世界的ドラマー神保彰の代名詞として多くのファンを魅了してきた。
「ワンマンオーケストラでは、全てのドラム&パッドに鳴らしたい音(電子音)が順番にプログラムされており、右手でメロディ、左手でバッキング、足でベースと振り分けながら一つひとつ叩いていきます。叩く場所や回数を間違えると音がずれてしまうため一打もミスできませんが、特別なことをやっていると感じさせないドラムパフォーマンスを追求してきました」

1980年代からDTXシリーズの歴代モデルを演奏し、開発協力も行ってきた神保。その進化を、身をもって感じてきたと語る。
「ワンマンオーケストラを始めた当初は、MIDIドラムトリガーシステムでできる表現をベースに、オリジナル曲をつくって演奏していました。それが、DTXシリーズの進化と共にカバーできる曲が増えていき、今ではクラシックやジャズ、ポップス、映画音楽など、幅広いジャンルのカバー曲のレパートリーが300曲くらいあります」

神保彰

「STAGEPAS 1K mkII」を愛用する理由

ワンマンオーケストラでは、自分の音を客席にどう届けるかというPAの部分にもこだわってきた。2024年5月11日(土)のクリニック+ミニライブでは、ドラムの周りを観客が取り囲むスタイルで演奏し、「STAGEPAS 1K mkII」4台で音響を完結させるという。
「以前から、ドラムの周りにスタンド式のスピーカーを立てると、お客さんの視界を妨げてしまうことに悩んでいました。そんなとき音楽情報誌『音遊人』で「STAGEPAS 1K mkII」が発売されるというのを知り、ヤマハ銀座店に買いにいきました。スピーカーとは思えないスタイリッシュでスリムなデザイン。音が170度広がるので、ドラムの四方に置けば360度まんべんなくいい音を届けられ、お客さんの視界を妨げることもないと思いました」

購入した「STAGEPAS 1K mkII」を自宅のスタジオで愛用しているが、コンパクトなサイズからは想像できない豊かな音量が得られ、迫力のある重低音が鳴ると神保は語る。
「音に余計な色付けがされず、ナチュラルであるところにヤマハらしさを感じます。ミキサーの操作性もシンプルで使いやすいです。またオプションのケースと台座を使えば、簡単に持ち運べるところも魅力的ですね。ライブ会場の音響設備が整っているとは限りませんので、『STAGEPAS 1K mkII』を一台持っておくと質の高い演奏ができますし、自宅でもいい音で練習できます」

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水平170°×垂直30°という広い指向角をもち、遠達性にも優れる「STAGEPAS 1K mkII」。2台の使用でステレオ音響となり、均一な音量・音質を広いエリアに届けることができる。「一般ユーザー向けの製品ですが、プロレベルの音響をつくれますよ」と神保さん。

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組み立ては、ラインアレイスピーカーをサブウーファーの天面に差し込むだけと簡単。スピーカーの高さは、2つのスペーサー(部品間の高さを調整する部品)で変更できる。

ワンマンオーケストラが向かうところ

もともと、電子ドラムはアコースティックドラムの代替として生まれたもので、住環境を問わずドラムに親しむためのものだ。だが、神保は“電子ドラムだからできる表現”に可能性を感じ、唯一無二の音楽を追求してきた。
「当初は『ドラムでこんなことができるよ』というパフォーマンスをしていましたが、今は、ドラムに興味のない人でも楽しめるエンターテインメントを目指しています。ワンマンオーケストラは、田植えをするように音を一つひとつプログラムする必要があり多くの時間と労力がかかりますが、これからも新しい表現を開拓していきたいと考えています。ぜひ楽しみにしていてください」

クリニック+ミニライブで披露される、「STAGEPAS 1K mkII」を使った新しい試みのワンマンオーケストラ。1996年から続くワンマンオーケストラの歴史にに、新たな1ページが加わろうとしている。

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ワンマンオーケストラのライブでは、技術的なことを紹介するコーナーを設けているという神保。「見た目は普通にドラムを叩いているように見えるので、『カラオケを流しながら叩いているんですか?』といまだに言われるのが悩みです(笑)

■神保彰 ドラムクリニック&ワンマンオーケストラ ライブ

日時:2024年5月11日(土)
会場:ヤマハミュージック 名古屋店 8Fホール
※チケットの発売は2024年4月6日(土)10:00開始
チケットの購入はこちら(イープラス)
神保彰オフィシャルサイトはこちら

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photo/ 宮地たか子

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