Sound xR Image 音像制御システム

Benefits

Yamaha Sound xR Image: Benefits

『Sound xR Image』は、没入感あふれる立体的な音響表現を実現する高いクリエイティビティと、システム設計者やオペレーターのための効率的なワークフローを兼ね備えた音像制御システムです。高品位かつ自然な音像の定位や移動による独創的な空間演出を可能にし、上質な音響体験を提供します。

システム構築においては、ヤマハとNEXOによる豊富なスピーカーラインナップと、規模に応じて選択可能なプロセッサーを組み合わせることで、設置会場や用途に最適な出力システムを構築でき、コンテンツや予算に応じた柔軟な設計と提案が可能です。

さらに、スピーカープランニングを強力にアシストするNEXO「NS-1」や、直感的な操作性で自在な音像配置を実現する「Sound xR Image Controller」といったツールに加え、ヤマハミキシングコンソールと連携したオペレーションにも対応し、設計から運用まで一貫した効率的な制作環境を実現します。

主な特長

  • スピーカーレイアウトの高い自由度と、自然で高音質かつ滑らかな音像移動を実現する、DBAP(Distance-Based Amplitude Panning)*方式を採用したオブジェクトベースレンダリング。* スピーカーと音源(オブジェクト)の距離に基づいて音量を調整し、空間上の音像定位(音の方向感)を作り出すパンニング技術。
  • コンテンツ制作環境と会場間の再現性を高める「レンダリングエリアコンバージョン」機能を搭載。
  • オブジェクト毎に拡声するスピーカーグループを設定でき、明瞭なミックスと意図した演出効果を実現する「スピーカーゾーニング」機能。
  • 低域の音像定位や、より自然なサウンド補強に活用できる「サブレンダラー」機能
  • オブジェクトの位置に連動し、自然で豊かな残響付加が可能な「3Dリバーブ」。

オブジェクトベースレンダリング

Yamaha Sound xR Image: Object-based Rendering

『Sound xR Image』は、音像をオブジェクトとして3次元空間上に配置・移動できるオブジェクトベースの音像制御システムです。リアルタイムでの自在な音像コントロールはもちろん、スピーカー数やレイアウトが異なる会場でも演出意図に沿った音像の定位や移動を再現でき、空間演出とリスニング体験の一貫性を保ちます。さらに、音像配置の演算にはDBAPを最適化したアルゴリズムを採用。スピーカーレイアウトの高い自由度と、音像移動時の滑らかで自然なつながりを両立し、システム設計の柔軟性と高品位な空間表現を実現します。

レンダリングエリアコンバージョン機能

Yamaha Sound xR Image: Rendering Area Conversion

コンテンツ制作時に作り込んだパンニングオートメーションによる立体音響演出は、会場ごとのリスニングエリア形状により、再現性が損なわれる場合があります。本機能は、レンダリングエリアを自由に変形することで、音像の定位や移動範囲を会場のリスニングエリアに合わせて最適化し、コンテンツ側のデータを変更することなく、パンニング位置を実空間の任意の位置へマッピング可能にします。これにより、スタジオで制作した立体音響コンテンツを会場へ持ち込む際も、最小限の調整で意図した空間表現を再現でき、限られた仕込み時間の中でも最大限のクオリティを引き出せます。なお、本機能はミキシングコンソールやDAW、ADM-OSCなど、外部からオブジェクト位置を制御する場合に有効です。

スピーカーゾーニング機能

Yamaha Sound xR Image: Speaker Zoning

オブジェクトごとに出力先となるスピーカーグループを設定し、必要に応じて出力範囲を最適化できる機能です。DBAPでは通常すべてのスピーカーが演算対象となるため、不要な方向からの出音により明瞭性が損なわれる場合があります。スピーカーゾーニングを用いて目的に応じた最適な範囲でのみオブジェクトをDBAP演算・出力することで、不要な方向からの音を抑制し、音像の方向性や明瞭度を向上。より自然で質の高い定位表現と、コントロールされた空間演出を両立します。

たとえば、ステージ上のオブジェクトはフロントスピーカーのみに、客席内を移動するオブジェクトは客席側スピーカーのみに出力するといった制御により、ミックスの分離や演出意図の再現性を高めることが可能です。

また、各スピーカーは複数のグループへ重複して参加させることができるため、スピーカーレイアウトの自由度を損なうことなく、目的に応じた柔軟なグルーピングを構築できます。最大32のスピーカーグループを作成でき、各オブジェクトを任意のグループへアサイン可能です。

サブレンダラー機能

Yamaha Sound xR Image: Sub Renderer

『Sound xR Image』は、空間配置可能なサブスピーカー用のサブレンダラー機能を備え、メインスピーカーとは独立したサブスピーカー専用のDBAP演算を、共通の位置情報を持つ1つのオブジェクトに対して同時に行えます。これにより、メインスピーカーとサブウーファーなどのサブスピーカーを1つのオブジェクトで個別に制御でき、システム設計と空間表現の可能性をさらに高めます。

特に複数のサブウーファーを用いたシステムでは、従来の単純なベースマネージメントでは実現できなかった、オブジェクトの位置や移動に連動した低域の音像定位や移動が可能となります。例えば後方から迫る効果音において低域のみが前方から聞こえてしまうといった違和感を抑え、メインスピーカーとの整合性を保ちながら、意図した方向から低域が立ち上がる没入感の高い演出を実現します。

また、設置条件などにより再生帯域の限られる小型メインスピーカーを使用する場合でも、サブウーファーによる低域補強を音像定位と整合させながら行えるため、システム構築の柔軟性を高め、空間全体でバランスの取れた自然なサウンドを実現します。

3Dリバーブ

Yamaha Sound xR Image: 3D Reverb

『Sound xR Image』はヤマハが長年ホール・劇場の建築音響に携わってきたノウハウを活かした、高品質で表現力の高い3Dリバーブ機能を搭載しています。

実空間における響きは、音源の位置によって変化します。3Dリバーブは、オブジェクトの位置情報とスピーカー配置情報に応じてリバーブプロセッシングを最適化し、音像位置と整合した自然な残響表現を実現。広いダイナミックレンジと豊かで自然な響きにより、没入感の高い空間再現を可能にします。

メディアアート

自然現象や自然にインスパイアされた音楽を全身で浴びるような没入体験を

【没入型音楽体験ミュージアム「MUUUSE:MUSIC MUSEUM」】企画段階では「土の音」や「風の音」といった抽象的なイメージしか持っていませんでしたが、「AFC Image」がそれらを見事に立体的に実現し、空間全体を包み込む音響体験を生み出してくれました。

コーポレート

企業イベントにおけるイマーシブオーディオならではの音響空間

【『Japan Mobility Show 2025』ヤマハ発動機ブース Part.2 テクニカル編】研究室で作った音と東京ビッグサイトでの出音が、ほぼ同じ印象で鳴ってくれたんです。サイズも再生したスピーカーも違うのに、です。これは「AFC Image」がオブジェクトベースであることと、今回の音響システムの全機器がヤマハで統一されていたことが理由だと思います。

舞台芸術

間口が広い舞台で自然な定位の音響を実現

【KAAT 神奈川芸術劇場 演劇『リア王の悲劇』】大劇場にせり上がる仮設の客席を設けた、舞台間口が大きい特殊な形式です。客席数は約390席とコンパクトなのですが、客席と役者との距離がどの席からも近くなり、ステージ間口が横長なので、端から端までの役者の声がしっかり聴こえるように『Sound xR Image』を使用。

ライブSR

各楽器やボーカルの音の分離と明瞭性を向上させ、音質をクリアにし、観客がより楽しめる体験を提供

【ユンナのデビュー20周年アニバーサリーコンサート】サウンドオブジェクトは演奏者の位置に応じて配置し、オブジェクトサイズは音の定位と分布がバランスよく聞こえるように細心の注意を払って調整しました。「AFC Image」で処理した出力信号がアサインされた9つのNEXOメインアレイシステムは、適切に配置・調整されたサウンドオブジェクトを精確に再生し、FOHエンジニアが意図した定位とミックスバランスを実現、多くの観客に対し、没入できるイマーシブサウンドを提供しました。

『Sound xR Image』システムの中核となるプロセッサーは、DMEシリーズと専用ライセンスで構成され、NEXO『DME10』と拡張ライセンス『NX-AFC-I』、またはヤマハ『DME7』と拡張ライセンス『DEK-AFC-I』の組み合わせから選択可能です。選択するモデルやライセンス数により扱えるオブジェクト数やシステム規模が異なり、求められる演出内容や会場規模に応じて構成を選択できます。

また、『Sound xR Image』の出力システムは、ヤマハおよびNEXOの豊富なスピーカーラインナップと組み合わせて構成できます。小規模空間から大規模施設まで幅広く対応し、用途やシステム規模に応じた最適な構成により、さまざまな空間に適したイマーシブオーディオシステムを柔軟に構築できます。

* ライセンスは別売りです。

* ライセンスのアクティベーション(有効化)にはWebサービス『ProVisionaire Cloud』の操作とインターネット接続が必要です。

Yamaha Sound xR Image: System Components

イマーシブオーディオシステムの構築には、スピーカー配置のシミュレーションやシステム設計、コンテンツ制作、そして空間ミキシングに至るまで、多岐に渡る工程が求められます。『Sound xR Image』は、これらのワークフロー全体を見据え、システムインテグレーターによるシステムプランニング、クリエイターによるコンテンツプロダクション、サウンドエンジニアによるオペレーション、それぞれの役割に対応した専用ツールを用意しています。各工程をシームレスに連携させることで、設計から運用まで一貫したワークフローを実現し、限られた時間をよりクリエイティブに活用できる環境を提供します。

多目的なイベントスペース設備としての『Sound xR Image』導入ワークフロー例

多目的なイベントスペース設備としての『Sound xR Image』導入ワークフロー例

NEXO『NS-1』によるスピーカーシステムシミュレーション

Yamaha Sound xR Image: Speaker System Simulation with NS-1

立体音響に適したスピーカー配置や機種選定などのシステムプランニングを強力にサポートするシミュレーションソフトウェアです。「AFC Design Assistant」機能を備え、リスニングエリアの規模や形状といった基本条件をもとに、オーディエンスに上質な体験を届けるための初期検討に適したスピーカー数と配置を算出します。表示された結果を参考に『NS-1』でのシステム設計を進めることができます。『NS-1』で作成したスピーカーデータは「Sound xR Image Controller」へインポート可能なため、システム設計から空間ミキシング環境の構築までを効率的に行えます。

『ProVisionaire Design』によるプロセッシングとマトリクス

Yamaha Sound xR Image: Integrated System Design with ProVisionaire Design

コンフィグデザインソフトウェア『ProVisionaire Design』は、『DME10』や『DME7』といったプロセッサーの内部設定(コンフィグレーション)を作成するシステムデザインツールです。スピーカーチューニング用のEQやDelayのほか、大規模なマトリクスや音声ルーティングを一元管理でき、リアルタイムでの調整や運用時の変更にも対応します。なお『Sound xR Image』もコンポーネントのひとつとして構成されるため、初期セットアップ時には『ProVisionaire Design』による配置とルーティングが必要です。

『Sound xR Image Controller』による立体音響ミキシング

Yamaha Sound xR Image: Spatial Mixing with AFC Image Controller

『Sound xR Image』システムの中核となるコントロールソフトウェアです。オブジェクトベースによる空間ミキシングを直感的に操作でき、イマーシブオーディオシステムの設計から運用までを一元管理します。オブジェクトの定位や移動、スピーカー配置の設計やゾーニング、サブレンダラー設定、3Dリバーブのコントロールなど、『Sound xR Image』による空間音響設計とオペレーションを統合的に操作可能。シーンメモリー機能も備え、作成した空間演出やミキシング設定を瞬時に呼び出せるため、リハーサルから本番運用まで柔軟に対応します。

デジタルミキシングコンソールによるオペレート連携

Yamaha Sound xR Image: Operation with Yamaha Digital Mixing Consoles

『RIVAGE PMシリーズ』などの対応コンソールは、『Sound xR Image』と高度に連携し、ミキシングオペレーションを行いながらオブジェクトベースの空間ミキシングを同一環境で操作できます。インプットチャンネルおよびMIXバスを必要に応じてオブジェクトとしてアサインでき、タッチスクリーンから音像の配置や移動を直感的にコントロール可能です。さらに、『Sound xR Image』のメインボリュームコントロールやシーンリコールの連動にも対応し、コンソールオペレーションと空間演出を分断することなく一体化した運用を実現します。

コンテンツ制作のためのSteinberg『Nuendo』

Yamaha Sound xR Image: Content Creation with Nuendo

Steinberg『Nuendo』は、立体音響制作に求められる機能群を標準搭載し、小規模から大規模なプロジェクトに対応可能なコンテンツ制作のプロフェッショナル向けDAWソフトウェアです。OSCに対応した標準パンナー「VST Multi Panner」が『Sound xR Image』とダイレクトに接続可能で、パンニングオートメーションのリアルタイム連携など効率的なオブジェクトベースの制作が可能です。その他ADM-BWAVのインポート/エクスポートに対応し他プラットフォームとの互換性も備えています。

『Sound xR Image』は、OSCやADM-OSCプロトコルに対応し、DAWやショーコントローラー、トラッキングシステムなど、さまざまな外部機器・ソフトウェアとの連携が可能です。制作・演出・空間制御を含めたイマーシブオーディオシステム全体を柔軟に拡張できます。

主な対応外部機器・ソフトウェアは以下のとおりです。

ADM-OSC

  • Yamaha Sound xR Image: ADM-OSC

Atlas

  • Yamaha Sound xR Image: Atlas

BlackTrax*

  • Yamaha Sound xR Image: BlackTrax

*It will be available in the future.

Follow-Me

  • Yamaha Sound xR Image: Follow-Me

Naostage

  • Yamaha Sound xR Image: Naostage

Stagetracker II

  • Yamaha Sound xR Image: Stagetracker II

TiMax

  • Yamaha Sound xR Image: TiMax

zactrack

  • Yamaha Sound xR Image: zactrack

DEK-AFC-I Expansion license

シグナルプロセッサー『DME7』に音像制御システム『Sound xR Image』の機能を拡張するライセンスです。1ライセンスで32IN/16OUT、2ライセンスで64IN/32OUTの『Sound xR Image』用コンポーネントを利用できるようになります。*ライセンスのインストールには「YAMAHA MUSIC ID for Business」へのアカウント登録と、Webサービス「ProVisionaire Cloud」を使用した、アクティベーション作業が必要です。

Sound xR Image 音像制御システム

製品の色は実際の色と若干異なる場合があります。