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“笑って踊れる”ピアノトリオの魅力が炸裂するニューアルバム/H ZETT Mインタビュー
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2016.9.7
tagged: インタビュー, H ZETT M, H ZETTRIO, PIANO CRAZE
青鼻と山高帽子というファニーな外見からは想像できない超絶技巧と豊かな音楽性で、カリスマ的な人気を誇るピアニストH ZETT M(エイチ・ゼット・エム)。彼が率いるトリオバンドH ZETTRIO(エイチ・ゼットリオ)の音楽は「笑って踊れるジャズ」と称され、2015年から配信されたシングル16作品全てがiTunes JAZZチャートで首位を獲得。2016年春からは全51公演の全国ツアーも並行して行われ、出来立ての新曲がライブでも披露された。
そして2016年9月7日、リリース済みのシングル(一部ミックス違い)と未発表曲、ボーナストラックを収録した3rdアルバム『PIANO CRAZE』をリリース*。10月からはニューアルバムを引っ下げたライブツアーを実施と、H ZETTRIOの歩みが止まることはない。
「僕は曲作りが好きで、作るスピードも速いので、曲ができたらすぐに配信してしまおう、ライブもどんどんやってしまおうという……、割と単純なスタンスで活動を行っています(笑)。ライブを進行しながら新曲をリリースするのは、ライブで演奏する曲が増えていって楽しいというのと、お客さんの反応を見たいというのもあります。例えば今回のアルバムタイトルである『PIANO CRAZE』は、ライブで演奏したらお客さんの反応がすごくよかったので、この曲をアルバムの顔にしようと直感で決めました」
4歳からピアノと作曲を始め、音大付属高校と音大の作曲科で学んだH ZETT M。本人いわく「次から次へと曲が湧いてくる」という無限の引き出しを持つが、H ZETTRIOの場合は、ベースのH ZETT NIRE(エイチ・ゼット・ニレ)とドラムのH ZETT KOU(エイチ・ゼット・コウ)の采配に任せる比重が大きい。3人にしか生み出せないアイデアの広がりを大切にしているという。
「譜面には大まかな構成を書いて、あとは2人がそれぞれイメージを膨らませながら細部を決めていき、気になるポイントがあったら相談して決めるという感じです。3人の個性は違いますが、レコーディングはだいたい一発録りで決まるし、ライブでも誰かが暴れだしたらほかの2人は黙って支えに回るという、柔軟性の高さが自慢のH ZETTRIOですね。結成して3年が経ちますが、時間が経つほどに演奏時のテンションや、沸点のようなものに達するまでのスピード感がより揃ってきている気がします」
H ZETTRIOのほかにも、ソロ活動、他のアーティストのプロデュース、CMなどへの楽曲提供、世界中の子どもたちに音楽の楽しさを届けるインターネット番組『BRICK & GLORY』の制作など、活動の幅を広げるH ZETT M。彼の音楽活動の軸になっているのは、「音楽の楽しさを多くの人に伝えたい」という思いだ。
「3rdアルバムに『Wonderful Flight』という曲がありますが、これは前の2ndアルバムの曲『Beautiful Flight』のつながりでできた曲で、大空を飛んでいるイメージを表現しました。昔から空を飛ぶことに憧れがあるんですが、空を飛ぶように気持ちよくて、爽快感のある音楽をこれからも作っていきたいなと思います」
思わず体が動き出すポップさと、ときに郷愁を誘うような美しい旋律と、ふいに飛び出すユーモアと遊び心と……多面的な表情を持つH ZETT Mの音楽。ニューアルバム『PIANO CRAZE』を聴けば、ジャズというジャンルでは括れないピアノトリオの楽しさ、自由さに、きっと虜になるはずだ。
『PIANO CRAZE』
発売元:apart.RECORDS
発売日:2016年9月7日
価格:各3,000円(税抜)
H ZETT M「ピアノ独演会2016」
H ZETTRIO TOUR「PIANO CRAZE Next step!」
文/ 武田京子
photo/ 後藤泰宏
tagged: インタビュー, H ZETT M, H ZETTRIO, PIANO CRAZE
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