今月の音遊人
今月の音遊人:石若駿さん「音楽っていうのは、人の考えとか行動の表れみたいなものだと思う」
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クラシック音楽の殿堂として憧れのホールであり続ける/サントリーホール 大ホール
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2016.4.21
tagged: カラヤン, ホール自慢を聞きましょう, サントリーホール, サヴァリッシュ, シノーポリ
「世界一美しい響き」がコンセプトのコンサート専用ホール、サントリーホールが東京に誕生したのが1986年。以来、ここから数々の名演が生まれ、日本のみならず世界の音楽ファンに深い感動をもたらした。クラシック音楽ファンならずとも、誰もが一度は訪れたいと憧れる、音楽の殿堂だ。
「音楽家にとっても聴衆にとっても最善のホールであるように」と、設計段階からカラヤン、サヴァリッシュ、シノーポリといった世界的指揮者や演奏家の意見を幅広く取り入れ、響きの質にこだわったサントリーホール。
大ホールは、臨場感あふれる日本初のヴィンヤード(ぶどう畑)形式を採用。客席のすみずみに理想的な響きを伝える壁は、ウイスキーの貯蔵樽と同じホワイトオーク材で造られている。立体的で豊かな響き、ピアニシモの繊細なニュアンスまでも美しくいきいきと伝えるサントリーホールの音響は、ホールそのものが共鳴箱であることを実感させる。正面にあるリーガー社(オーストリア)製のパイプオルガン(写真上)は世界最大級。幅広いレパートリーに対応できる。
サントリーホールのもうひとつの日本初は、ホワイエのドリンクコーナーでアルコール飲料を提供したこと。好みの飲み物を手に、休憩時間もコンサートの一部として楽しむ文化が日本に根付く先駆けとなった。
エントランス前のモニュメント「響」や、ぶどう柄のワインレッドの椅子、麦の穂をデザインした階段の手すりなど、音楽やお酒にまつわる細部のこだわりを探すのも楽しい。そうしたホール空間のすべてが優雅で華やかな雰囲気を醸し出し、訪れる人に充足感を与えてくれる。
開館30周年にあたる2015~2016年シーズンは、世界の二大オーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめ、世界的音楽家の来日公演が目白押し。また一方では、東京交響楽団との共催で15年続く「こども定期演奏会」など、より多くの幅広い層に音楽と出会う機会を提供する企画にも取り組む。
そんなサントリーホールを気軽に訪れるには、バックステージツアーや オルガンプロムナードコンサートがおすすめ。これを機に、音楽との新たな出会いが広がるかもしれない。
また、ホワイエ横のショップに立ち寄って、音楽をテーマにしたさまざまなグッズを選ぶのも楽しい。充実のラインナップに、ついつい時の経つのを忘れてしまいそうなので、開演時間にはご注意を!
所在地:東京都港区赤坂1-13-1
TEL:03-3505-1001(代表)
※チケット等の問い合わせ、申し込み
0570-55-0017(サントリーホール チケットセンター)
ホール形式:ヴィンヤード形式
席数:2006席
文/ 芹澤一美
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