世界に一台しかない貴重なピアノを所蔵「武蔵野音楽大学楽器博物館」

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武蔵野音楽大学楽器博物館
楽器博物館探訪
世界に一台しかない貴重なピアノを所蔵「武蔵野音楽大学楽器博物館」

1967(昭和42)年、日本初の楽器博物館として開館した武蔵野音楽大学楽器博物館。大学付属である楽器博物館にどのような特長があるのか、主任・学芸員の守重信郎さんにお話をうかがいました。

武蔵野音楽大学楽器博物館の収蔵品第一号は、1953(昭和28)年、バイオリニストであり前学長である福井直弘氏が、ヨーロッパから持ち帰った1本のビオラ・ダモーレ(17世紀~18世紀に人気だった弦楽器)。これを機に本格的な収集がスタートし、東京の江古田キャンパス*、埼玉の入間(いるま)キャンパスに楽器博物館、教育研究施設であるパルナソス多摩に楽器展示室を備え、総計5600点を超える楽器コレクションを誇っています。

*校舎リニューアルのため、2018年春まで収蔵品を入間キャンパス楽器博物館に一時移転し、江古田キャンパス楽器博物館の資料の一部も、入間キャンパス楽器博物館において公開されています。

膨大なコレクションのなかで一際目立つのが、世界に1台しかない1853年製のナポレオン帽子型ピアノ。英国のビクトリア女王が、ナポレオンⅢ世とウージェニー妃の結婚祝いに贈ったもので、高級材であるクルミの化粧板が張られたボディと、各所に施された手の込んだ彫刻がとにかく豪華。 

武蔵野音楽大学楽器博物館

(写真左)ナポレオン帽子型ピアノ(写真右)クララ・シューマンが使っていたグランドピアノ

そのほか、作曲家シューマンの妻で、高名なピアニストだったクララ・シューマンが使っていたグランドピアノや、横は全音階、斜めは半音階で弾けて、移調しても指使いを変えずに済むヤンコピアノ、蓋を閉めるとテーブルにもなるテーブルピアノなど、ピアノがサロン楽器だった時代の文化や、楽器に施された様々な工夫を垣間見ることができます。

武蔵野音楽大学楽器博物館

(写真左)ヤンコピアノ(写真右)テーブルピアノ

また、バイオリンの銘器コレクションや、誕生から現在に至るまでの変遷が追える木管楽器コレクション、箏(そう)の製作者であり楽器収集家であった故・水野佐平氏から寄贈された邦楽器コレクションなど、希少価値の高い楽器が並びます。
「楽器本体だけでなく、弓や箏の弦を支える柱(じ)などの付属品や、一部の弦楽器については材料や製作工具類も展示、紹介することで、楽器を様々な角度から見られるようになっています」

武蔵野音楽大学楽器博物館

世界の民族楽器のコーナーでは、アルマジロを共鳴胴に使ったアンデス地方の弦楽器・チャランゴや、クジャクのハネを使ったインドのリード楽器・カハリアといった、インパクトたっぷりの原始的な楽器がずらり。チェンバロの祖先とされるカーヌーン、バイオリンの祖先とされるラバーブなど、現代の主要楽器のルーツをリアルに体感することもできます。

「楽器博物館は、歴史博物館、美術博物館、民族博物館の要素を兼ね備えています。楽器は音楽を楽しむための道具というだけでなく、どのように発展してきたかという歴史や、美術工芸品としての価値、民族・地域性を、展示を通して実感できることが何よりの魅力ではないでしょうか」

武蔵野音楽大学楽器博物館のすごさはこれだけはありません。
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文/ 武田京子