今月の音遊人
今月の音遊人:三浦文彰さん「音を自由に表現できてこそ音楽になる。自分もそうでありたいですね」
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古典と現代の音が聴く人の魂を揺さぶる1stシングル『Sekai-Japan』/竜馬四重奏
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2019.9.10
テレビ朝日系ニュース番組『スーパーJチャンネル』のオープニングとともに流れてくるテーマ曲『Sekai-Japan』。メロディアスで力強い響きがすっと耳に馴染んで身体をかけめぐり、心をわし掴みにされるような不思議な曲だ。
2019年4月からオンエアされているこの新テーマ曲を担当したのは、竜馬四重奏。「世界に向けて日本を発信するニュース番組」にふさわしいアーティストとして選ばれた。
竜馬四重奏は、バイオリン奏者・竜馬と津軽三味線の雅勝、篠笛の翠、鼓の仁からなるユニットだ。その魅力を語るには、「バイオリンと日本の伝統楽器を組み合わせた“和洋折衷”のバンド」などという表現だけでは不十分だろう。
彼らが創出する世界観は唯一無二。インバウンドの増加や2020年東京オリンピック・パラリンピック開催で日本文化があらためて注目されている今、音楽業界でその勢いを牽引している存在といっていい。
メンバーは、“革命的バイオリニスト”とも称され、マルチな才能を発揮する竜馬、ロシアで初めて三味線一丁のソロ・コンサートを成功させるなど海外でも高い評価を得ている雅勝、歌舞伎役者と笛演奏家の血筋を引く翠、そしてリーダーである仁は、四代続く囃子の血統を受け継ぐ邦楽囃子方……と、全員が世界的に認められた一流プレイヤーだ。
彼らが表現するのは、古典音楽をベースにしながらもロック、ファンク、エレクトロなど現代的な音楽を取り入れた新たな日本的サウンド。スペシャリストたちの技術と表現力が深く融合し、古典と現代とを行き来する音は聴く人の魂を揺さぶる。
その実力だけでなく、独特の衣装をまとったルックスや魅せるパフォーマンス、人柄などあらゆる面でクール!これまでも国内外で大きな支持を得てきたが、「挑戦だと思っている」(竜馬)と臨んだ2019年8月2~4日の初アメリカ公演では、完全アウェーのニューヨークを熱狂させた。
「世界に向けた日本人らしいエンターテイメントを」との思いから、竜馬の呼びかけによってユニットが結成されたのは、2008年のこと。
「古典の世界では、殻を破るのはタブー。400年前のことをやらなければならないというところがあるのですが、でも僕はその殻を破ることが楽しみでしょうがなかったです」
仁は、当時をそう振り返る。一方、伝統芸能の世界ではまだまだ若手の翠は、竜馬四重奏としての活動について長い間、父親に打ち明けられずにいたそう。
「でもメジャーデビューを機に、父が一度観にきてくれたことがありました。こういう活動も日本の伝統芸能を伝えるツールになっていることを理解してくれたのではないかと思います」(翠)
キャリアやバックグラウンドはそれぞれ。しかし、「日本の伝統文化、魂を世界に」という強い想いと決意はみな同じだった。
また、曲づくりにおいて、当初は作曲家に委嘱していたが、メンバーおよびそれぞれの楽器の魅力や個性を生かしたオリジナル曲をつくり始めたことで、竜馬四重奏を竜馬四重奏たらしめるオリジナリティと輝きが増した。「作曲することで自分たちのパフォーマンスができるようになり、モチベーションが上がりました」と雅勝は話す。
「情熱」の竜馬、「骨太」な雅勝、「誇り」の翠、「自由」な仁。それぞれの個性を一言で表すならば、そんなところだろうか。その強い4つの個性が寄せたり引いたりしながら生みだすエネルギーが、竜馬四重奏の真骨頂だろう。
これまで11年にわたり、日本人の魂を音楽にのせて世界に発信してきた竜馬四重奏だが、ここにきて時代がようやく彼らに追いついてきたといってもいいかもしれない。ニュース番組「スーパーJチャンネル」の新テーマ曲に、彼らが抜擢、先行配信でオンエアされることになったのだ。
「『スーパーJチャンネル』の改編にあたって、世界のなかの日本という意識を持った報道をしていきたいということでした。僕らもずっと、それと同じコンセプトで活動してきました。『Sekai-Japan』というタイトルは、その名の通り、世界のなかの日本。日本からどんどん世界に飛び立っていくようなイメージでつくりました」
新テーマ曲を作曲した竜馬は、楽曲に込めた思いをそう語る。
「報道らしさを意識し、サビの部分は大胆で幅広く、細やかでかっこいいリズムをつけました」と仁。
2019年6月には、シングル盤の『Sekai-Japan』もリリース。表題曲のほか、侍ジャパンのチアリーディングや智弁和歌山高校の応援曲に使われるなど“勝負曲”としても人気が高い『YAMATO』も収録されている。さらに、翠がアレンジした『家路(交響曲第9番「新世界より」第2楽章』、雅勝アレンジの『Mission Impossible(「スパイ大作戦」のテーマ)』の全4曲に竜馬四重奏の魅力を詰め込んだ。
一度触れたら必ず虜になる、独自の世界観をぜひ味わってみてほしい。
『Sekai-Japan』
発売元:ポニーキャニオン
発売日:2019年6月5日
価格:1,200円(税込)
詳細はこちら
『竜馬四重奏「LIVE2020~KUROFUNE~」』
開催日:2020年2月8日(土)15:00開演(14:30開場)
会場:かめありリリオホール(東京都葛飾区亀有3-26-1)
料金:全席指定5,500円(税込)※小中学生は1,000円(Ro-0nチケットのみ取り扱い)
申込み・お問合せ: TEL.047-365-9960