今月の音遊人
今月の音遊人:大塚 愛さん「私にとって音は生き物。すべての音が動いています」
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気軽に始められる新しい管楽器 Venova™(ヴェノーヴァ)の魅力
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2023.12.11
tagged: 管楽器, 楽器のあれこれQ&A, Venova, ヴェノーヴァ
2017年に登場したカジュアルな管楽器Venova。そのコンセプトは世界中で評価され、「インターナショナル・デザイン・エクセレンス賞2023」で銀賞を受賞しました。この楽器の魅力と楽しみ方を紹介します。
A.「手軽に始められて、かつ本格的な演奏も楽しめる新しい管楽器」というコンセプトで開発されたアコースティック楽器です。簡単にいうと、リコーダーとほぼ同じ運指でサクソフォンのようなサウンドが楽しめます。ソプラノサクソフォンのような音色の「YVS-100」、アルトの「YVS-120」、テナーの「YVS-140」があります。
サクソフォンと同様のマウスピースを採用することで「音を出す楽しさ」という楽器の本質を大切にしながら、ボディを大幅に軽くし、メンテナンスの煩雑さも軽減して「これから管楽器を始めてみたい」という方や、始めようかどうか迷っている方が手に取りやすい仕様と価格を実現しています。
A.運指はリコーダーとほぼ同じなので、慣れるのは早いと思います。しかし、簡単なだけではないのがVenovaのおもしろいところで、リード(マウスピースに付ける薄くて小さな板)を鳴らすのが管楽器初心者には少し難しいかもしれません。だからこそ、これを克服し、音が出せるようになったり、思いどおりの音色が鳴らせるようになったりしたときの喜びは格別です。音を出す仕組みはサクソフォンと全く同じなので、そのままサクソフォンに移行することもできます。
さらにVenovaはリコーダーと同じC調なので(YVS-120はF調)、管楽器初心者がつまずきやすい移調楽器の概念の理解を後回しにして演奏に集中できます。
Venovaはアコースティック楽器なので、自分でコントロールする以外に音量の調節をすることができません。特に管楽器初心者の方は、まず音を出せるようにすることが目的になるので、どうしても息の圧力を強くしてしまい、必然的に音が大きくなりがちです。そう考えると、大多数の方にとって、周囲に聴こえないように練習するのは難しいと思います。集合住宅にお住まいの方は、隣の部屋に音が聴こえてしまうと考えたほうがよいでしょう。ですから、最初は音の出せるカラオケボックスやスタジオなどで練習することをおすすめします。
A.吹き方を解説する入門書から演奏曲のレパートリー集まで、さまざまな本が出ていますのでぜひ活用してください。また講師を招いてウェビナーを開催していますので、こうしたイベントに参加して仲間を作ったり、練習に役立てたりするのも手だと思います。
Venovaのサイトでは過去のウェビナーのアーカイブも公開中。今後も皆様の演奏をサポートしてまいります。
A.Venovaは天然素材を使用しておらず、そのボディはABS樹脂でできています。ボディ内側の水分は本体に付属するクリーニングスワブを通して拭き取ってください。ボディ表面は柔らかい布で汚れや油分を拭き取るとよいでしょう。演奏後はリガチャーをゆるめ、リードをマウスピースから外し、ガーゼなどで水分の拭き取りをおすすめいたします。総じて簡単にメンテナンスができます。
協力:ヤマハミュージックジャパン
管弦打営業部 小野洋平さん
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文/ 山﨑隆一
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