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今月の音遊人:秋川雅史さん「今は声を磨くことが楽しい。まだまだ成長途中で、人生を上っている段階です」
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われら音遊人:アンサンブルを大切に奏でる皆が歌って踊れるハードロック!
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2019.9.4
tagged: 破裏拳女王, アマチュアミュージシャン, われら音遊人
大阪市内にある練習スタジオの扉を開けると聴こえてきたのは、ドラムのビートに合わせてベース、ギター、キーボードが重なり合った、重厚かつ華やかなバンドサウンド。だが、それが聴きなじみのある曲だと気付いて思わず耳を疑った。ミュージカル映画『オズの魔法使い』の名曲『Over the Rainbow』のフレーズが、ロック調で演奏されていたのだ。実は、これはイギリスのハードロックバンドRainbowのライブコピーなのだが、曲はいつの間にか、小田和正の『ラブストーリーは突然に』へと変化。そこに色気のあるハスキーなボーカルが加わり、誰もが知っている名曲がハードロックのサウンドで奏でられていく。
「演奏する曲は、誰もが知っているロックの名曲をベースにしていますが、イントロを演奏したあと、そこにお客さんが歌えるような昭和の名曲や歌謡曲をのせるんです。2つの曲をハイブリッドさせるのが、私たちのバンドの特徴ですね」と話すのは、メインボーカルを担当するバンドリーダーの岩瀬薫子さん。
大阪市内を中心に活動しているハードロックバンド「破裏拳女王(はりけんじょおう)」は、女性2名、男性4名の計6名。職業は行政書士や整体師、メーカー勤務、カメラマンなどさまざま。
バンドの結成は2014年。大学で所属していた軽音サークルのOBライブに出演しようと岩瀬さんがメンバーを募ったことから始まった。その後メンバーは変わりつつも、現在は6名で活動している。ちなみに、インパクトのあるバンド名“破裏拳女王”は、岩瀬さんが大ファンだというカリスマハードロックバンド、VOW WOWの楽曲『HURRICANE』に由来する。
「結成当初はOBライブが年に一回あるだけでしたが、うれしいことに今では年に3、4回と、ライブに出る機会が増えました」と、ギター担当の山田幸造さんは話す。
彼らがライブで大切にしていることは、“皆で歌える。踊れる。笑える。”だ。「ライブ中は会場から笑いが起こるんですよ。あの歌謡曲をこうアレンジしたのか!って。お腹抱えて笑ってくださる人もいるんです」と、岩瀬さん。「おもろい!」と言って聴いてもらえるのが、何よりうれしいと笑顔で教えてくれた。
ハードロックといっても、叫んだり爆音を鳴らしているわけではない。演奏するうえではバンドのアンサンブルを大事にしている。
「演奏は、ハードロックバンドのクオリティでかっこよくします。そのうえでお客さんに歌を聴いてもらえるよう、どうやったらボーカルが映える演奏ができるかなと考えているんです。全員が指揮者感覚でやっていますね」と、ドラムの飯岡忠昭さん。打ち解けた仲ではあるが、お互いをリスペクトしていることが伝わってきた。
今は大阪市内のライブハウスで演奏しているが、今後は大きな舞台で演奏するのが目標だ。
「武道館や京セラドームで演奏してみたいんです!ちょうど夏のライブが終わったところなので、次の新年ライブに向けて頑張ります」と、メンバーは目を輝かせ、笑いながらバンドの展望を語り合っていた。
Q. 仕事や家庭との両立はどのようにされていますか?
平日は仕事が忙しく、練習する時間が取れないので、休みの日に練習をします。家族との時間も大切なので、練習したいときは、家族に断ってから一日時間をもらっていますね。
(キーボード:岡村順一さん)
Q. 演奏上達のために行っていることは?
月に3回、ヤマハ大人の音楽レッスンに通い、ボーカルのレッスンを受けています。バンドで演奏する曲も先生に相談させてもらっています。
(ボーカル:岩瀬薫子さん)
運営費はメンバー全員で割り勘
主な運営費は練習スタジオの使用代。メンバーが割り勘で支払っている。ライブに出演するとチャージバックが発生するので、リーダーの岩瀬さんが管理をしておき、メンバーでの飲み会や打ち上げの際に使用している。
バンド活動の日程調整はスケジュール調整サービスサイトを使用
メンバー間の連絡は、Facebookのグループメッセージを利用。練習の日程を決めるときは、「伝助」や「調整さん」などのスケジュール調整サイトを使う。メンバーが参加できる日に丸印を付けてもらい、日程を決めていく。
ライブへの出演依頼は音楽仲間から
ギター担当の山田さんは顔が広く、ほかのバンド仲間や音楽仲間からブッキングを受けることが多い。依頼を受けたら、ライブ日程をメンバーで共有し、参加できる人が出演する。ライブ日程が決定したら練習の日程も決めていく。イベントなどの告知に使うロゴ入りフライヤーの用意もあり。
バンドで集まるときはライブリハーサルを想定して行う
メンバー全員で集まれる時間が少ないため、スタジオでのバンド練習の前に、それぞれが時間を作って個別練習をしておく。バンド練習は基本、ライブのリハーサルとして、演奏曲を通しで行う。その際に、アイデアを伝え合ってアレンジを決めていく。
●バンド名:破裏拳女王(はりけんじょおう)
●結成時期:2014年
●モットー:皆で歌って踊れるライブを!
●練習頻度:ライブの2か月前から本番までに4~5回
●平均年齢:50代
●メンバー:岩瀬薫子(ボーカル)、福島美幸(コーラス、パフォーマー)、岡村順一(キーボード)、飯岡忠昭(ドラム)、山田幸造(ギター)、有田高史(ベース)
●活動内容:大阪市内のライブハウスで年に3~4回のライブを行っている。練習は、ライブ本番2か月前から4~5回程度、スタジオで行う。
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文/ 清水由香利(RUNS)
photo/ 村川荘兵衛
tagged: 破裏拳女王, アマチュアミュージシャン, われら音遊人
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