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アメリカン・エンターテインメントの底力/トニー・ベネット&レディー・ガガ『チーク・トゥ・チーク』
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2014.12.9
tagged: ジャズ, トニー・ベネット, レディー・ガガ, チーク・トゥ・チーク
御歳90歳を間近に控え、なお衰えを知らぬ米エンターテインメント界の帝王、トニー・ベネット。そして、いまやポップ・アイコンとして世界中が注目するレディー・ガガ。この二人による共演アルバムは、発売前から何かと話題になっていたが、果たしてどのような化学反応が起こっているのか、聴いてみた。
収録されているのは、古き良きスタンダード・ナンバー。軽快にスイングするタイトル曲「チーク・トゥ・チーク 」や「アイ・ウォント・ダンス」、「スイングしなけりゃ意味がない」、二人でしっとりと聴かせる「バット・ビューティフル」、トニー・ベネットがソロで渋く決める「ソフィスティケイテッド・レディ」、そして、レディー・ガガがひとりで歌い上げる「エヴリ・タイム・ウィ・セイ・グッドバイ」、「ラッシュ・ライフ」などなど。アルバムから伝わってくるのは、アメリカン・エンターテインメントの底力ともいうべき揺るぎない音の世界だ。
特に、レディー・ガガの歌唱力の高さには驚く人も多いだろう。ファッションや言動など、音楽以外でも話題には事欠かないが、それもこれも歌手としての下地があってのことだ。
トニー・ベネットは過去にも多彩なゲストを迎えたデュエット・アルバムを発表しているが、レディー・ガガとがっちり組むことによって、いつにも増して若々しい印象を受ける。
ジャズファン、ポップスファンはもちろん、音楽を聴いて元気になりたい人にもお薦めの、魂にひびく奇跡のアルバムだ。
『チーク・トゥ・チーク』
トニー・ベネット&レディー・ガガ
販売:ユニバーサル ミュージック
価格:2,450円(税抜)
発売日:2014年9月24日
文/ 山口晃
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