われら音遊人:アンサンブル仲間が集う仲よしサークル

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われら音遊人
われら音遊人:アンサンブル仲間が集う仲よしサークル

社会人が仲間と演奏できる場を作ろう

「では、今日の演奏順をくじ引きで決めます!」
和気あいあいとした雰囲気のなか、サークル長の藤井正哉さんからメンバーにくじ引き用のカードが配られていく。
一番手は藤井さん。「面白いかなと思って持ってきました!」と、すっぽりと顔が隠れるパンダの被り物を装着し、エレクトーンの前にスタンバイ。えーっ!と言いながら笑い合うメンバーたち。この日のソロ演奏一曲目『Fantastic Planet』が軽快な音で奏でられた。

社会人エレクトーンサークルPiacereのメンバーは現在40名。月に一度、土日のどちらかで都内や神奈川にあるヤマハの教室の一室を借り、集まれるメンバーで、日ごろの練習の成果を披露するための演奏会を行っている。この日は14名のメンバーが集った。
Piacereは「皆でエレクトーンを楽しみたい」という想いを持った20名ほどのメンバーにより、2013年に結成。学生の頃と違って、社会人が参加できるエレクトーンサークルが当時はほとんどなかったことがきっかけだった。
平均年齢は20代後半で、エレクトーン経験者がほとんど。同年代が集まっていることもあり、ニックネームで呼び合う。まるで学生時代からの友達同士のように仲の良いサークルだ。

エレクトーンを囲み、坪谷さんの編曲レクチャーがスタート。メンバーたちはどんな曲が出来上がるのか興味津々。

皆の音がぴったりと合うときがうれしい

月一回の演奏会の前には、メーリングリストやLINEを使い、演奏会への参加の有無と、参加する人には当日演奏するかどうかを確認する。ソロとアンサンブルを含め、だいたい6~8組が演奏する。
この日は、ソロ演奏4名、アンサンブル演奏2組、計6組が曲を披露。自身で編曲も行っている坪谷さんは、「編曲の様子を皆に見てもらおうと思ってこの曲にしました」と、メンバーをエレクトーンの周りに集めた。「ベース音はこう設定していって……」と、その場で説明しながら編曲していく。
「人を笑わせることが好きなので、ネタを仕込んだ曲を披露できる場があるのは楽しいです」と坪谷さん。曲は2分ほどで完成。「知っている人は歌ってください!」と言い、スーパーの食品売り場などで流れているリズミカルな曲『呼び込み君BGM』を披露。「聴いたことあるけど、歌詞がわからないよー」と笑うメンバーたち。そう言いながらも大きな手拍子が鳴り響き、皆笑顔でノリノリの様子。坪谷さんの〝ネタ〞は大成功!

続いて、4人のアンサンブルで披露される『Code Blue』。同名のドラマと映画のオープニング曲で、壮大な印象を受ける一曲だ。
今回は、2名用の楽譜を4名で分担する。リズムパートと、ストリングスと呼ばれる弦楽器パートを杉本さんと角さんで担当し、メロディ部分となる右手パートを藤平さんと勝野さんが分担して演奏する。
4人で組んだきっかけは、年に一回開く大きなコンサートでアンサンブルを組んでいたことから。
「アンサンブルの魅力は、曲を演奏しているときにアイコンタクトをしたり、ここで合わせたいと思ったところで、ぴったりと音が合わさったときのうれしさです。ソロ演奏との違いは、吹奏楽やオケのような感覚を味わえることですね」と、藤平さんは話す。4人合わせての練習は、なんとこの日の演奏会の30分前。とはいえ、一度コンサートで合わせたことのある4人。息ぴったりの演奏に思わず引き込まれた。

Piacereでは年に一度、都内の公営ホールなどで大きなコンサートを開いている。300人ほど収容できるホールに観客を招いての演奏となるため、練習量も多くなり、演奏のクオリティも上がる。ポスター制作やSNSでの告知など、コンサートの準備もメンバーが分担して行う。
また、コンサートは普段とは違った演出に挑戦できる場。以前、二人羽織をしながら演奏を披露した角さん。「羽織の後ろの人が両手で鍵盤を弾いて、前の人が足鍵盤と音替えを担当したんです」と話すそばで、「あれはすごかったよね」と、そのときの写真を見せ合っていた。

各地のエレクトーン仲間との合同演奏も

仕事とサークル活動との両立は難しいように感じるが、Piacereは基本的に月一回の活動。忙しいときは来ないという選択もできるので気軽に参加できるという。メンバーの負担にならないように運営していくのも長く楽しく続ける秘訣だ。
「エレクトーン仲間を増やしたいと思ってサークルに入る人や、自己表現の場にしている人が多いです。社会人になってもエレクトーンを楽しみたいというメンバーが集まっています」と、サークル長の藤井さん。
現在、名古屋の社会人エレクトーンサークルSoundscapeと年に一回合同演奏会を開いており、今後は藤井さんが以前所属していた関西の社会人エレクトーンサークルPLUMONYとの合同イベントも考えているという。これからさらにエレクトーン仲間の輪が広がりそうだ。

今年の2月にコンサートを開いた際の記念写真。曲目だけでなく、衣装や演出もメンバー同士で話し合いながら作り上げていく。

社会人エレクトーンサークル Piacere

●結成時期:2013年9月
●モットー:エレクトーン仲間をつくる。仲間と一緒に年1回の大きなコンサートを楽しむ。
●練習頻度:月に1回。コンサート前は1~2週間に1回。
●平均年齢:20代後半
●メンバー:松山さん、東野さん、石川さん、内田さん、勝野さん、佐々木さん、土屋さん、坪谷さん、小林さん、河野さん、弘中さん、藤井さん、角さん、杉本さん、藤平さんほか計40名
●今後の目標:今後も年に1回、観客を招いて大きなコンサートを開く。そのほか、名古屋や大阪の社会人サークルとの合同コンサートも行う。
●オフィシャルサイト https://electone.wixsite.com/piacere

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文/ 清水由香利(RUNS)
photo/ 戸井田夏子