今月の音遊人
今月の音遊人:東儀秀樹さん 「“音で遊ぶ人”といえば僕のことでしょう。どのような楽器の演奏でも、楽しむことだけは忘れません」
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ギター本体でエフェクトをかけられるトランスアコースティック™ギターにカッタウェイモデルが新たに登場!
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2022.4.11
tagged: ギター, トランスアコースティックギター, FGC-TA, FSC-TA, カッタウェイ
エフェクターやアンプ、スピーカーを使わずにアコースティックギターの音にリバーブとコーラスをかけられる「トランスアコースティック™ギター」。2016年にフィンガースタイルで使えるLLシリーズでスタートし、ヤマハが世界に誇るフォークギター「FG」のボディを採用したFG(FS)シリーズ、クラシックギターのCGシリーズ、コンパクトなボディのCSFなど、ジャンルや演奏者のスタイルにあわせたモデルが次々と発表され、シンガーソングライターの優里や大石昌良、クラシックの木村大といったアーティストたちにも愛用されてきた。
そんなトランスアコースティック™ギターに、新たにカッタウェイモデルのFGC-TA/FSC-TAが登場。この新製品は、プロユースの現場にも対応できるものが目標だったと、マーケティング課の山口拓也さんは語る。
「今回カッタウェイモデルを発表したのは、アドリブパートなどの実践的な場面で活用できるようにという狙いがありました。フォークギタータイプのFGシリーズは歌伴奏に使われることが多いのですが、2018年に発表したシリーズにはカッタウェイモデルはありませんでした。そんななか、弾き語りだけどソロも弾く、バンド演奏でもっと活用したいというニーズが増えており、やはりカッタウェイがあったほうがいいということになり、開発にいたりました。これでほぼすべてのマーケットニーズに応えられる5シリーズが揃ったということになります」
“カッタウェイ=切り取る”という言葉どおり、FGC-TA/FSC-TAはボディがサウンドホールの近くまで切り込まれた形状なので、フレットのハイポジションが抑えやすくなり、FGの音でソロを弾きたいという要望に応えられる仕様になっている。さらにカッタウェイになったことでボディ自体の音の鳴りが締まり、リバーブやコーラスなどのエフェクト効果もより感じやすくなっているのだそうだ。
「もともとFGのボディは生鳴りが大きいので、エフェクトを弱めの設定にした場合、弾き方や演奏環境によっては感じづらいこともあったのですが、今回のFGC-TA/FSC-TAではカッタウェイが入ることで音が締まり、トランスアコースティック™の売りであるエフェクトの効果がよりわかるようになったので、音の柔らかさやふくよかさがより体感できるようになったと思います。ボディ自体もブレイシング(補強の骨組み)を波状に加工した『スキャロップドブレイシング』を取り入れた現行のFG820シリーズのものを採用しています。つまりFG単体としてみても鳴りが改善されていますので、FGC-TAはもちろん、コンパクトなボディのFSC-TAのほうでも、『充分な鳴りが得られますね』というお声を販売店やユーザーの皆さまからもいただいています」
形状がこれまでのフルボディとは異なるので、アコギの生音に加えるエフェクト音もFGC-TA/FSC-TAそれぞれのボディにあわせたチューニングが施されている。こうした演奏性、サウンドの向上は、プロの演奏家はもちろん、楽器を始めたばかりの初心者にとっても嬉しいことだ。アコースティック楽器は力の入れ方次第で音色が変るため、初心者は思うような音が出せないことも多い。でもトランスアコースティック™ギターのエフェクトで美しい音、心地よい音が出せれば、弾く楽しさが増すだろうし、練習を続ける意欲にもつながるからだ。
「鳴りが悪いと『弦の押さえかたが悪いのかな?』と無理に力が入ったりしますし、それを長時間続けることはストレスにもなる。そういうのを取り払ってくれるのは大きいと思います。やっぱり楽しくないと続かないですし、手の負担が軽くなることで長時間の練習がしやすくなるのは、トランスアコースティック™ギターの魅力のひとつだと思います」
昨今はおうち時間が増えたことや、YouTube動画のためにと楽器を始める人が増えているそうで、ギターの出荷本数は大幅に増えているという。そんななか登場したカッタウェイモデルのFGC-TA/FSC-TAは、カラーバリエーションも各3カラー、計6タイプと豊富で、“映え”が大事なYouTubeにも向いている。エレアコとしても使用できるので、ラインでミキサーなどにつなげば、よりよい音で動画を制作できるだろう。
よりハイレベルな演奏を楽しみたいアコギファンはもちろん、SNSでたくさんの“いいね!”を狙いたい人は、ぜひ楽器店に足を運んで、トランスアコースティック™ギターの楽しさを感じてみてほしい。
ギターの内部に「アクチュエーター」(加振器)を搭載することによりアンプを使わずにリバーブやコーラスといったエフェクトをギターの生音に付加することができる「TransAcoustic™」搭載ギターのカッタウェイモデル。
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文/ 飯島健一
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