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今月の音遊人:石若駿さん「音楽っていうのは、人の考えとか行動の表れみたいなものだと思う」
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ナチュラルな響きと多彩な機能で電子ドラムの可能性を広げる、新たなフラッグシップモデルDTX10/DTX8シリーズ
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2021.12.15
tagged: 電子ドラム, 楽器探訪AnotherTake, DTX10, DTX8
2021年9月、ヤマハは電子ドラムのフラッグシップモデルDTX10/DTX8シリーズを発表。前モデルのDTX900シリーズから11年を経てリニューアルされました。「本当の電子ドラムって何だろう、ヤマハでしかできないことって何だろう、という模索からのスタートでした」と企画担当の竹久英昭さんは教えてくれました。
電子ドラムの主要な構成要素であるモジュール、パッド、ラックのすべてを刷新。音源は新たにイギリスのリアル・ワールド・スタジオをはじめとする著名なスタジオで収録。ヤマハのハイエンドドラムなどをトッププレイヤーによる演奏で、直接楽器から出る音だけでなく、部屋の鳴り(アンビエンス成分)もサンプリングされているので、より豊かな音の広がりを体感できます。
サウンドをコントロールするDTX-PROXモジュールも新たに開発されました。
「前回のフラッグシップモデルでも音の加工はできたのですが、少しむずかしく感じられるところがありました。電子ドラムのお客さまにはシンセサイザーのような細かい調整に慣れていない方が多いんです。そういう方でもダイヤルをぐるぐると回したら音が変わる、というふうに操作を簡単にしました」(竹久さん)
ナチュラルな音と電子ドラムならではの機能とを、ともに進化させていることもDTX10/DTX8シリーズの特長です。
DTX10/DTX8シリーズならではの特色として、スネアやタムタムのヘッド(打面)を選ぶことができます。一つはTCSヘッド(テクスチャード・セルラー・シリコン・ヘッド)で、たたいたときの反発や、スティックとヘッドの接触時間の特性がきわめてアコースティックドラムに近いものです。もう一つはメッシュヘッドで、物理的な反発特性はアコースティックドラムと異なっていますが、構造が太鼓に似ていて一般的に親しまれているものです。実際に試してみて好みを選ぶのもいいでしょう。
DTX10シリーズでは、スネア、タムタムのデザインもガラリと変わり、アコースティックドラムを思わせる木製シェル(バーチプライシェル)が採用されています。電子ドラムのユーザーには、アコースティックドラムをたたきたいけれど家では音漏れが気になるという人も少なくありません。DTX10シリーズの木製シェルは、そういったドラムファンのニーズにも応えているのです。
また、ドラムは本来自分の演奏スタイルに合わせて組み合わせや配置を自由に調整する楽器なので、電子ドラムにおいても楽器を固定するラックの役割が大事になってきます。「DTX10シリーズのラックには世界のトッププレイヤーから定評のあるヤマハドラムのラックのノウハウをふんだんに注入して、セッティング性や堅牢性を確保しました」とマーケティング担当の楠講平さんは語ります。
DTX10/DTX8シリーズには多彩なトレーニングプログラムや本格的クリックマシンなど、初心者にもプロにも対応する豊富な練習機能が用意されています。
「どんなレベルの方でも練習は欠かせません。とすれば、楽器を提供している以上、練習という側面まで含めてサポートすることで、初めて商品と言えるのではないかという考えが私たちの基本にあるんです」(楠さん)
こうした練習機能の充実も、幅広い層の方に電子ドラムを楽しんでいただきたいという想いの表れなのです。
「例えば、買った時は独身だった人が5年後に結婚して、住む環境も音楽の好みも変化しているかもしれない。誰にでも変化はあるものですが、DTX10/DTX8シリーズはオリジナルのセッティングが自由にできますし、モジュールを使ってさまざまなドラム音を好きに選ぶことができます。いつでも、誰にでも使ってもらえるためのいろいろな要素を網羅しているんです」(竹久さん)
人生を共にできる楽器として、電子ドラムを心ゆくまで楽しんでみてはいかがでしょうか。
11年ぶりにリニューアルした電子ドラムの最高峰モデル。新たにサンプリングされた、高品質の音源によるナチュラルながらパワーアップしたモジュール、選べるヘッド、木製シェル、本格的なラックなど、機能性とデザイン性にこだわりました。
DTX10シリーズ製品サイトはこちら
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文/ 前田祥丈
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