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映画の名曲をオーケストラや弦楽四重奏にのせて歌い上げたニューアルバム『Cinema Song Covers』/May J.インタビュー
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2018.7.26
2017年、オリジナルアルバム『Futuristic』をリリースし、新録曲すべての作詞作曲を自身で手がけるなどアーティストとしてさらなる進化を見せたMay J.。2018年7月25日には、累計100万枚を突破したカバーシリーズの第4段『Cinema Song Covers 』をリリース。誰もが知る映画の名曲をオーケストラや弦楽四重奏、アコースティックな演奏にのせて歌いあげる。
子どものころからずっとロングヘア。トレードマークであるその髪を、新作アルバムのジャケット撮影のためバッサリ切った。「ロングヘアじゃないと自分じゃなくなるとか、うまく歌えないかも、とか……これまで髪がお守りみたいな感じでしたが、徐々に髪に支配されなくなりました。髪を切ったのは20代最後にやり残したことだったのと、30代に向けての新たな挑戦です」。ショートカットのMay J.は、そういって涼やかに笑う。
『Cinema Song Covers 』は、May J.が20代最後に仕上げ、30代最初にリリースする作品。挑戦が結実したアルバムには、小さいころから映画音楽が大好きだった彼女が厳選に厳選を重ねた洋画、邦画の映画音楽全18曲が収録されている。
「子どものころから歌っていた曲のほか、大人になってから観た映画の音楽もあります。『ラ・ラ・ランド』や『グレイテスト・ショーマン』の音楽は、映画館で聴いた瞬間に歌いたい!と思いました」。今の自分が出せる絶望感をどうしても表現したくて収録し直したという『I Dreamed A Dream(レ・ミゼラブル)』も注目だ。
実は、このアルバム誕生の背景にはフルオーケストラとの共演があった。
「ここ4年ぐらい、フルオーケストラでライブをさせてもらうことが多くなったんです。最初は戸惑いましたが、いまとなっては本当に贅沢です。弦楽器の音色も大好きで、バイオリンやチェロも歌っていると思っています。2017年は、初めて単独のコンサートもやらせていただきました。その経験が自分のなかでは大きくて……」
初の単独フルオーケストラコンサート『billboard classics May J. Premium Concert 2017~Me, Myself & Orchestra~』では、圧巻のパフォーマンスで会場中を魅了。コンサートはDVD、Blu-rayで映像化もされているが、これがMay J.の第2チャプターが幕を開けた瞬間だった。
「同じ曲でもオーケストラをバックに歌うと、まったく違った世界観が生まれるんです。もっともっとやりたいと思いました。フルオーケストラと共演するときは映画音楽が欠かせなかったのですが、これを音源にできたら……と思ったんです。それで、今回のアルバムはオーケストラの感じを残しながら大好きなシネマソングを歌うというテーマでつくりました」
新たな命を吹き込まれた名曲の数々は、映画の名シーンや思い出を蘇らせてくれるだけでなく、見たこともない景色を引き連れてきて心に響く。
オリジナル、カバーと分けて考えてはいないというMay J.は、カバー曲を歌う際には歌詞1行ずつに自分の経験をもとにイメージしたシーンを設定し、ストーリーにしていくという作業を、時間をかけて行う。だからこそ、唯一無二のMay J.ワールドが生まれるのだ。
8月には全国ツアーも開催され、『Futuristic』や『Cinema Song Covers 』を中心した楽曲が披露される予定だ。
「生で聴いていただきたいという思いは強いです。これまのでツアーは5ピースバンドでやっていたのですが、今回は弦楽四重奏も入ります。フルオーケストラまではいきませんが、感動を全国の方に少しでもお届けできたらと思い、この編成に初めてチャレンジします」
30代が楽しみだと語るMay J.の挑戦は止まらない。
『Cinema Song Covers』
発売元:rhythm zone
発売日:2018年7月25日
料金:3,780円(税込)
2018 年7月28日(土)〜9月16日(日)、全国8か所で「May J.Tour 2018」を開催。